ターミナルリレーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ターミナルリレーのメーカー11社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ターミナルリレー関連企業の2023年10月注目ランキングは1位:東洋技研株式会社、2位:三菱電機株式会社、3位:オムロン株式会社となっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
前田 理也のプロフィール
ターミナルリレーとは、複数のリレーと端子台を一体とした入出力信号処理装置です。
プログラマブルコントローラのI/Oや電磁弁などを中継するインターフェース機器として使用されます。入出力インターフェース機器の役割を担うターミナルリレーの主な構造は、プリント基板を内蔵した台座に端子台が設けられ、この台座に独立した1極タイプの小型リレーを用途に応じて複数取り付けることができるため、メンテナンス性に優れながらもコンパクトなリレー構造として、装置の小型化や省配線化に貢献しています。
ターミナルリレーは主に産業用途に使用される製品です。以下はターミナルリレーの使用用途一例です。
一般的に大型産業機器を複雑に制御する場合はマイコンやPLCなどの制御装置が使用されます。これらの制御装置は複雑な内部処理が可能な一方、出力信号の許容電流は小さい場合が多いです。これらの機器に大電流を導通させると、故障頻度を早めるなどの悪影響が考えられます。
したがって、電磁弁などの負荷電流・突入電流が大きい機器を制御したい場合、制御機器の出力をリレーによって絶縁します。ただし、パワーリレーなどを横並びに複数個設置すると、スペースを占有する上に制御配線も煩雑になります。
ターミナルリレーは端子台とリレーが一体となった機器であり、1極小型リレーを並べることが可能です。したがって、省スペースかつ省配線を達成することができます。
ターミナルリレーは、端子台部品とリレー部品によって構成されます。
端子台部品はリレーのソケットと端子台が一体となった部品です。電気が導通する箇所は銅や鉄ネジで構成され、ケーシングは硬質合成樹脂などで構成されます。丸端子などで端末処理された外部配線を鉄ネジで締め付けて固定する製品が多いです。
一般的にはリレーを4つ取付可能なソケットを有する製品が多く、1つのリレー対して入力と出力を2端子ずつ配置されます。16点用の製品なども存在します。端子台部品のみを指して、リレーターミナルと呼ばれることがあります。
リレーは信号を絶縁して中継する部品です。ターミナルリレーとしては一般的に小型の1極リレーが使用されます。端子台部品に裏面のピンで差し込んで取り付けることが多いです。リレーの仕様はリレー表面のケーシングに印字されている場合が多く、電源仕様や信号種類がさまざまな製品を販売されています。
ターミナルリレーを選定する際は、下記の観点で選定します。
出力点数はターミナルリレーによって出力可能な点数です。汎用品の多くは4点出力ですが、PLCと接続する製品には16点出力や32点出力の製品が存在します。多くの機器を制御する系統の場合は、出力点数が多いほど省配線となります。
入力仕様はリレーのコイル部分に入力される信号種類です。AC100VやDC24Vなどの仕様があります。制御機器の出力仕様に応じて入力仕様を選定します。
出力仕様はリレーが出力する信号の仕様です。信号種類や定格通電電流などの要素があります。
信号種類は主に有接点と無接点で大分されます。有接点は金属切片を電磁コイルで機械的に動作させて信号を伝える方式です。許容電流が大きい傾向にある上に、熱に強いなどの利点があります。ただし、開閉動作によって接点部品が徐々に摩耗していく欠点があります。
無接点は半導体またはソリッドステートリレーなどで電気信号を伝える方式です。物理的に駆動する箇所を持たないため、高開閉頻度や高速開閉での使用に耐えます。ただし、熱に弱く、定格以上の電流が流れると半導体部品が故障してしまうなどの欠点があります。
定格通電電流は導通できる電流値の大きさです。電流値が大きいほど大負荷を制御することが可能ですが、リレーが大きくなってしまうことが多いです。一般的にターミナルリレーとして使用される場合は、1~5A程度の通電電流の製品が多いです。
参考文献
https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/commentary/generalrelay_tg_j_10_4.pdf
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ターミナルリレーのカタログ一覧はこちら企業
東朋テクノロジー株式会社 NINGBO DEGSON ELECTRICAL CO.,LTD.*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年10月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 東洋技研株式会社 |
25.3%
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2 | 三菱電機株式会社 |
15.2%
|
3 | オムロン株式会社 |
13.9%
|
4 | 富士電機株式会社 |
11.4%
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5 | ロックウェルオートメーションジャパン株式会社 |
8.9%
|
6 | タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 |
7.6%
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7 | パナソニック株式会社 |
6.3%
|
8 | オメガエンジニアリング合同会社 |
5.1%
|
9 | Wieland Electric GmbH |
2.5%
|
10 | Dinkle International Co. Ltd. |
2.5%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年10月のターミナルリレーページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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富士電機製リレー(RB105-DE)を搭載したリレーターミナルです。 【特長】 ・16点タイプと32点タイプをラインアップしておりPLCと接続して使用できます。 ...
2022年6月15日
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2022年6月15日
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2023年9月7日
多種電圧に対応したリレーターミナルです特長◇AC、DCに対応したオールラウンダータイプ◇端子部はセルフアップ、ねじアップ、2ピースタイプから 選択可能◇I/O...
2023年9月7日
ターミナルリレーのカタログ5件分をまとめてダウンロードできます!お迷いの方は便利な無料の一括ダウンロード機能をご利用ください。
企業
東朋テクノロジー株式会社 NINGBO DEGSON ELECTRICAL CO.,LTD.省スペース化を意識して作られた使いやすいターミナルリレーです。
リレータイプは、4点リレータイプと16点リレータイプがあります。
4点タイプの端子には、ネジ式と差込み式がありどちらも幅30mm程度の大きさです。
4点ネジ式は横並びで配置した場合、隣のターミナルリレーの端子と専用ショートバーで接続できます。
差込み式は圧着端子が不要で、差し込むだけなので、結線が容易にできます。
16点タイプは、端子台とほぼ同じサイズの大きさで、コイルはコネクタ接続、接点はネジ式の接続になっており、PLC出力と接続する際には、中継用のコネクタ付ケーブルもオプションで準備されています。
出力タイプが4点出力と6点出力があり、どちらも34mm幅と省スペース設計されたターミナルリレーです。
B接点出力のタイプもラインアップされており、自己保持OFFやインターロック回路などにも活用できます。
双接点で金メッキにより接点信頼性が高く、カードリレータイプのため保守性にも優れています。
サージ吸収ダイオード内蔵で、誘導負荷にも使用できます。
オプションでフィンガープロテクトも準備されており、充電部への接触も防ぐことができます。
DINレール取付も可能で組立て、配線作業性の良いターミナルリレーです。
16点ものリレーを1セットとしたターミナルリレーです。
リレーコイルは8点で1つのコモンとなっており、16点出力のシーケンサだけでなく、シーケンサ出力が8点単位の場合にも使いやすくなっています。
16点それぞれは個別に制御でき、1点が故障した場合でも故障したリレーのみ交換できるため、制御性やメンテナンス性にも優れています。
16点それぞれに動作表示LEDがついていますので、動作状態も一目でわかります。
電源はDC24Vで使用でき、8ビット単位で使用できますので、主にシーケンサ出力を受ける回路に適しています。
駆動方式にPhotoMOSを採用したターミナルリレーです。
このターミナルリレーはコイルを使用していないため、PLC出力側の負担もほとんどないため、メンテナンスフリーで使用できます。
4つのリレーは全て独立しているため、4点全て個別に制御できます。
駆動電圧はDC12Vまたは24Vです。
接点はDC専用とAC/DC兼用タイプがあり、負荷の使用電圧はDCは30V~200V、ACは12V~125Vとなっています。
LED動作表示により動作状態が一目でわかります。
ミニチュアリレーが4個合体したターミナルリレーです。
万が一、1つが故障しても故障個所のみ修復が可能です。
4点の接点はC接点でそれぞれ独立し個別に使用できます。
4点のリレーコイルは+側が共通となっていて、マイナス側に信号を入力してリレーを駆動させる仕組みとなっています。
サージ吸収ダイオードが内蔵されています。
動作するLEDが点灯してわかりやすいです。
小型なので、取り付け場所に困ることなく使用できます。