高周波リレーのメーカー7社・37製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
高周波信号を切り替える素子(電気回路や機械回路において、その構成要素として全体の機能に重要な役割をもつ単位部品)のうちの一つです。高周波リレーは一般にコネクタをもたないため、はんだ付けを行って使用されます。そのため、高周波特性は基盤の影響を大きく受けます。また、リレーを高周波回路で使用する場合①アイソレーション(接点が開いている場合の接点間(回路間)の信号の漏れ)、②インサーション・ロス(接点が閉じている場合の信号の損失)という問題があります。
高周波の信号を制御するためには、普通のリレーではなく高周波に特化したリレーが必要となります。高周波リレーは、高周波回路と呼ばれる回路を有する機器に使用されています。例えば、携帯電話基地局、放送機器、計測機器、無線機などが例としてあげられます。また、家庭内にも広く普及している無線LANやBluetoothにも使用されています。いずれも各種機器の内部における信号をスムーズに切り替えるという役目を担っています。
一般的なリレーと同様の構造をしています。リレーでは、鉄芯に巻かれたコイルに微小な電気が流れることで、電磁石の働きで鉄片が引き寄せられ接点同氏が接触し、回路がつながることで電源から直接、電装品へ大きな電気を流すことが出来ます。端子間の電気が遮断されると、コイルに発生していた磁場が消滅し電装品の動作が停止する仕組みです。一般的に、高周波回路でリレーを使用する場合は、アイソレーションとインサーション・ロスが問題になります。アイソレーションは周波数が高くなると漏れが大きくなり、回路間での混信の原因になります。インサーション・ロスは周波数が高くなると接点間(回路)での信号の損失が大きくなることで、正確に信号を伝達することが不可能になり、発熱の原因になります。つまり、信号の周波数が高くなった際にも、接点が開いている際には接点間での信号の漏れが少なく、接点が閉じている時に信号の損失が少ないことが重要になります。また、高周波回路に使用されるリレーには一般的なリレー特性以外に高周波特性が必要とされるため、上記のようにアイソレーションが大きく、インサーション・ロスが小さいことに加えて、信号の反射の程度を示すリターン・ロスは大きく、VSWRは小さく、抵抗の値を示す特性インピーダンスが適切であることが必要です。
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HFW-1A-05Sは沖田製作所の小型低浮遊容量タイプの水銀リレーです。
静電シールドを施しているため、10MHz、50MHzの高周波で使用でき、磁気シールドを施すことによって密着実装することもできます。
定格電圧は5V、コイル抵抗は80Ω、定格電流は62.5mAとなっており、接点定格50W、最大通電電流2Aとなっています。
1分間1000Vまでの耐電圧と、機械的/電気的な寿命はともに1×10^9回以上と、高い耐久性能も持っています。
株式会社コムクラフトのRF424シリーズは、接点間容量を低く抑えた磁気ラッチングリレーです。
磁気ラッチ機能は、コイルの電力が除去されてもリレーがリセットされないため、不揮発性のメモリ機能を有するなど、独自の設計技術と製造技術により高耐久性と高信頼性を持っています。
薄型で小型サイズのため、小型で消費電力を低く抑えたプリント基板の設計に適しています。
動作温度環境は-65℃~125℃と幅広い耐環境性能も持っています。
パナソニック株式会社の50Ωで1GHzまでの高周波特性を持つ小型のRAリレーで、通信機器や計測機器の制御用の基盤実装部品としての使用に適しています。
サイズは9.7mm×14.7mm×5.9mmと小サイズで、定格消費電力は70mWから300mWのラインナップとなっています。
内部結線はシングルスティブル、1巻線ラッチング、2巻線ラッチングのタイプがあり、用途に合わせて選択することができます。
保護構造はプラシールで、RoHS指令にも対応しています。
タイコエレクトロニクスジャパン合同会社のMW6HP-18P=HIGHPERFORMANCEMは、軍用や航空宇宙用に使用することができる高性能な高周波リレーです。
入力電圧は18VDC、定格電流は1Aで、コイル抵抗は880Ωとなっており、RoHS指令、REACH規制などにも対応した環境配慮型の製品です。
使用温度範囲は-65℃~125℃と幅広く、100G's,6msの衝撃への耐性もあり、耐環境性にも優れています。
オムロン株式会社のG6Yは、マイクロストリップラインを応用した開閉構造を持つ高周波リレーです。
900MHz65dB以上のアイソレーション特性と900MHz0.2dBの実力値を持つインサーションロス特性を備えています。
使用環境温度は-40℃~70℃に対応しており、定格電圧は4.5V~24V、定格電流は8.3mA~44.4mA、コイル抵抗は101Ωから2880Ωとなっています。
外形寸法は20.7mm×11.7mm×9.2mmと小さく、システムの小型化に適した設計となっています。
Pasternackの同軸RF電磁メカニカルリレーA-Bスイッチは、高周波の無線信号を、一連の伝送線路を通して送る、パッシブマイクロ波デバイス(高周波リレー)です。
一般的に、マイクロ波テストシステムにおいて使用され、同じ設定を使用して複数のテストを行えることが特徴です。
広帯域電磁メカニカルRFrelayA-Bスイッチの周波数はDC~1GHzの範囲で、非常に圧定在波比が低いのも強みです。
定格電力は5Wで、モデルにより追加的機能をそれぞれ有しています。
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