コアレスモーターについての概要、用途、原理などをご説明します。また、コアレスモーターのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。コアレスモーター関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:日本電産株式会社、2位:コアレスモータ株式会社、3位:シチズン千葉精密株式会社となっています。
コアレスモーターは、無鉄心電動機とも呼ばれます。通常のモーターのように鉄心がないので小型で、軽いモーターです。コアレスモーターは通常のモーターとは磁石とコイルの位置が逆転しており、まさに逆転の発想から生まれたモーターと言えます。
鉄心がないことによって鉄損と呼ばれる磁性材料による損失がないメリットがあり、コギングによる振動がなく、静かなモーターです。ブラシ付きもブラシなしもあります。
ただ、発生する磁力が通常のモーターより弱いのでトルクは小さくなります。
コアレスモーターは小型で振動や騒音が少なく、さらに電磁障害も少なくできる利点があります。そこで、携帯電話のバイブレーションを起こす振動モーター、ラジコンやロボットのサーボモーター等に利用されています。
応答性や制御性も優れていますので、他には測量機器やカメラレンズのモーター、超音波内視鏡、サージカルドリル等に使用されています。医療用途でも欠かせないモーターです。各メーカーとも独自のコイルの巻き方や材質等の開発が進んでいます。
通常のモーターは鉄心にコイルを巻き、その外側に磁石が配置された構造になっています。コイルに電流を流し、電磁誘導により発生する磁界を利用して磁石に回転を起こしています。
コアレスモーターでは、逆に内側に永久磁石を配置して、磁石の外側に樹脂などを利用してカップ状にコイルを巻くことで鉄心をなくしています。コイルに電流を流すと、フレミングの左手の法則を受け、コイルが回転する仕組みです。コイルが回転するのでロータと言います。
コアレスモーターは巻き数のインダクタンスが少なく、高効率なモーターです。重量が軽く慣性モーメントが小さいので、急な加速、減速に向いています。
内部の磁石をネオジム磁石など、強力な希土類磁石を使用することでより一層の小型化とトルクの拡大が進んでいます。小型、薄型、軽量化に役立っています。
コアレスモーターでは、コイルの巻き方に各社の技術が現れています。無駄を少なくし、効率を上げるよう工夫がなされています。
コアレスモーターとは、鉄心(コア)を使用せずコイルと磁石から構成されたモーターのことです。一般的な鉄心の周りにコイルが巻かれたモーターのことをコアードモーターと呼びます。
ブラシレスモーターとは、ブラシを使用せず電子回路によって電流の向きを制御し、回転させているモーターのことです。一方、ブラシと整流子により回転させているモーターのことをブラシ付きモーターと呼びます。DCモーター(直流モーター)では、回転させ続けるために電流の向きを定期的に反転させる必要があるため、これを電子回路で制御するか整流子とブラシで制御するかで分類されます。
コアレスモーターには、ブラシ付きもブラシレスも存在します。コアレスかつブラシレスであるモーターのことをコアレスブラシレスモーターと言います。ブラシ付きモーターの場合はローターがコイル、ステータが永久磁石です。ブラシレスモーターの場合は逆で、ローターが永久磁石、ステータがコイルとなります。
モーターの重量は鉄心が大部分を占めています。コアレスモーターでは鉄心がない分、小型・軽量化を実現しています。また、慣性モーメント(イナーシャ)が小さいため、応答性や制御性に優れ、モーター効率が良く高速回転が可能です。コアードモーターの場合は、鉄心と磁石が近づいたり離れたりという動作を繰り返し、その度にコギングという磁力の引っ掛かりを生じます。しかし、コアレスモーターではコギングが発生しないため滑らかで静かな回転であるというメリットもあります。
一方、コアレスモーターは一般的にトルクが小さい点がデメリットに挙げられます。トルクの大きさは電流値に比例します。高トルクにするためには大電流を流す必要がありますが、銅線が細い上に鉄心がないため機械的にコイルが弱く、大きな電流をかけることができないのです。許容電流値の小さなコアレスモーターに大きな電流を流すと、熱でコイルが変形しモーターの故障につながる可能性があります。
参考文献
https://www.jp.tdk.com/tech-mag/ninja/041
https://jp.aspina-group.com/ja/learning-zone/columns/what-is/002/
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/knowledge/e-learning/brushless-motor/chapter2/comparison-brushed-dc-motor-and-brushless-motor.html
https://www.hamacho.net/jp/doc/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E/%E3%82%B3%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%B9/
https://www.cls-motor.com/products/dc
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コアレスモーターのカタログ一覧はこちら企業
マクソンジャパン株式会社 シチズンマイクロ株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本電産株式会社 | 17.9% |
2 | コアレスモータ株式会社 | 11.9% |
3 | シチズン千葉精密株式会社 | 8.6% |
4 | アダマンド並木精密宝石株式会社 | 7.3% |
5 | キヤノンプレシジョン株式会社 | 6.6% |
6 | マクソンジャパン株式会社 | 6.6% |
7 | 有限会社UNO | 6% |
8 | ポルテスキャップ株式会社 | 6% |
9 | TRICORE Co., Ltd. | 6% |
10 | 光進電気工業株式会社 | 5.3% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のコアレスモーターページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されているコアレスモーターが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
maxonDCXモータ DCX6Mシリーズは、体積当たりのトルクが非常に高い電力密度を有するコアレスモータです。
主な仕様として、回転数17200rpm、定格電圧1.5ボルトとなっています。
構造が強固であり、世界的な特許を取得したコアレス巻線に加え、騒音と振動が非常に小さいことなどが特徴です。
DCX6Mシリーズは、ボールベアリングや焼結スリーブベアリングや、貴金属ブラシを付加してカスタマイズすることも可能です。
あらゆる状況においてダイナミックなドライブを実現することができるため、用途として、汎用的に幅広く使用することが出来ます。
ブラシ付きDCコアレスモータ08GS61シリーズは、非常に小型なパッケージで0.4mNmを超えて連続トルクを生成することができるコアレスモータです。
鉄心を持たない構造をしており、高性能のネオジムマグネットを使用し、貴金属整流で、高い出力密度を実現していることが特徴です。
また、シャフトの取り付けやボールベアリングなどのカスタマイズが可能となっています。
電子アクセスシステムや、点検システム、ラボオートメーションなどの用途に用いることができます。
コアレスDCモータNC-1325シリーズは、ネオジウムマグネットを材質としており、鉄損がないので高い磁界において高速回転することができるコアレスサーボモータです。
ロータの慣性モーメントと機械的時定数が小さいことで、素早い起動と停止の動作を実現し、優れた応答性を有しています。
コギングが皆無であることで、振動や騒音を低減し、低速時でのスムーズな回転により精度の高い制御を行うことが出来ます。
機械的強度に優れ、磁気・電気・耐熱における高密度設計によって、単位体積あたりに非常に大きな出力に適しており、電圧や速度やトルク制御の用途で使用することが出来ます。
コアレスモーター ギヤードモーターのSCR-17シリーズは、モーターとギヤヘッドを組み合わせたモーターで、高速回転を基本としています。
ギヤヘッドモーターは、仕様に応じたギヤヘッドを組み合わせることで用途に合った回転数とトルクを実現できるのが特徴です。
鉄損がなく、ネオジムマグネットを材質としておりオプションとして巻線の変更やハーネスなども可能です。
主な用途として、低回転において高いトルクを要求される場合に使用されたり、ヒューマノイドロボットや、電子錠などのセキュリティ機器に用いられています。
DCコアレスモーターのブラシモーターシリーズは、コイルのロータが超軽量で、慣性モーメントが非常に低いため、優れた起動性と加減速性能を有するブラシ付きコアレスモーターです。
鉄損がないため、効率が高く、コイルと磁気特性が高い希土類磁石だけのロータでできているので、モーターサイズを小型にすることに適しています。
コギングがないので、滑らかな回転で振動と騒音を低減させることが出来ます。
主な用途として、高い精度と高い応答性を必要とする機械や、省スペースや省エネルギーを必要とする装置などに使用することが出来ます。