湿度計のメーカー4社・12製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
湿度計には、アナログ式とデジタル式があります。
アナログ式は乾湿式湿度計、毛髪性湿度計、露点式湿度計などがあり、古いものでは1500年頃から利用されています。基本的には電力を使用しません。誤差が出やすいのでメンテナンスや測定条件を整えることが必要です。
デジタル式の電子式湿度計は半導体を用いたセンサーで、温度センサーとセットで温湿度計になっている場合が多いです。小型で、データの記録が容易なので産業用に利用されています。
湿度計は公共の気象観測等で昔から利用されてきました。また、毛髪式湿度計は電力を必要としないので、美術館や博物館で利用されています。工業用の湿度計としては、農業のビニールハウス栽培やキノコ類の栽培等、その他医療や薬品工場など湿度が影響を受けやすい場所で利用されています。
熱中症予防に温湿度計が利用されることも増えており、大型の体育館や教室、老人ホームといった人が活動する室内で配備されている場所もあります。エアコンに搭載されていて自動制御に用いられています。
湿度計はアナログ式かデジタル式かで原理が大きく分かれます。また、絶対湿度を測定するタイプと相対湿度を測定するタイプがあります。絶対湿度には、1㎥の乾いた空気に対する水蒸気の重量を示す容積絶対湿度と、1kgの乾いた空気に対する水蒸気の重量を示す重量絶対湿度があります。
それに対して相対湿度とは、その温度における飽和水蒸気量に対してどれほどの水分を含んでいるかを%で表しています。
アナログ式の湿度計としてよく利用されるものに毛髪式湿度計があります。ナイロンの糸や人の毛髪が湿気により伸縮性が変化する性質を利用して針を動かします。電力を使用せずに測定することができます。相対湿度を測定していますが、器具による差や誤差が大きいです。
デジタル式の湿度計は、半導体センサーを用いて湿度を測定しています。多孔質のセラミックや吸湿性の高分子を吸湿体として半導体内部に組み込み、吸湿体の水分量が増えると半導体の抵抗や容量が変化するため、その変化を観測し湿度を測定しています。静電容量を測定する方式と電気抵抗を測定する方式があります。
参考文献
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%BF%E5%BA%A6%E8%A8%88
https://hakari-shouten.com/html/wp/column/2145/#i-6
https://www.chino.co.jp/support/technique/humidity_index/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
株式会社チノーの温湿度計 HN-Cシリーズは、高性能・高信頼性でデジタル出力する温湿度計です。
湿度センサは自社開発の高分子静電容量式を採用し、測定範囲が0~100%RHと幅広く、出力は2線伝送方式です。20%RH以下の低湿度域でも高精度で測定ができます。
用途に応じて、壁取付型、挿入型、通風型、分離型の4タイプから選択できます。分離型にはセンサ部が-40~180 ℃の雰囲気で使用可能な耐熱仕様があります。
温湿度計 HM41/42/45/46は、株式会社ケツト科学研究所が提供する高精度でローヒステリシスを特徴とするデジタル表示タイプの湿度温度計です。
ハンディタイプで大型のデジタル表示となっており、湿度センサは静電容量式を採用して4種類の測定プローブが用意されています。
湿度の測定範囲は0~100%RH、測定精度は±2%RH(0~90%RH間)、±3%RH(90~100%RH間)です。
シンワ測定株式会社の72690/湿度計 T-1 丸型 10 cmは、軽い丸型タイプの湿度計で、室内の相対湿度を測定するものです。
メモリの数字を読み取りやすく設計したアナログの指示湿度計です。
仕様は、測定範囲 0~100%RH、1目盛り 2%、精度 35~75 %RHで±5%、それ以外で±10%、本体サイズ φ106×30 mm、製品質量 70 g、材質は、本体:ポリスチレン樹脂、ABS樹脂 目盛板:鉄 針:アルミです。
OND-03WHは、エレコム株式会社が提供する家庭用の温湿度計です。
温度と湿度を計測して、熱中症やインフルエンザの危険度を、表示を見なくても音と光で知らせます。熱中症は4段階(注意・警戒・厳重警戒・危険)、インフルエンザは2段階(注意・警戒)で、危険度を知らせます。
時計・日付・曜日・目覚まし機能があるので、日常生活で活用できます。
湿度計測範囲は、20~90%RH、精度は、35~75%RHにおいて±5%、それ以外±10%です。