CMOSカメラについての概要、用途、原理などをご説明します。また、CMOSカメラのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。CMOSカメラ関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:株式会社ジェイエイアイコーポレーション、2位:バスラー・ジャパン株式会社(Basler Japan)、3位:浜松ホトニクス株式会社となっています。
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラとはCMOSイメージセンサーが搭載されたカメラのことであり、CMOSイメージセンサーによりカメラのレンズから入射した光を電気信号に変換し、データ転送を行うことができます。
CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーと比較するとフォトダイオードを使用した半導体という点では共通ですが、製造過程と信号の読み出し方が異なります。当社は感度と画質という観点からCCDイメージセンサーが多く普及していましたが、現在ではCMOSイメージセンサの改良により出荷個数で逆転しました。CCDセンサーメーカーとして世界を引っ張っていたソニー社は2025年にCCDセンサーの生産を終了し、CMOSセンサーに注力すると発表しています。
CMOSイメージセンサーの特徴としてフレームレートとピクセル数の高さがあげられます。また省電力であることに加えノイズ性能や量子効率、色再現率がさらに向上しているため従来CCDイメージセンサーが使われていた用途にも、CMOSイメージセンサーが進出しています。現在ではWebカメラや携帯電話のカメラはほとんどがCMOSイメージセンサーを搭載しています。CCDイメージセンサーと比較して消費電力が少ないことからデジタル一眼レフカメラにも使用されていて、企業によっては民生用の小型HDビデオカメラなどにもCMOSイメージセンサーが使用されています。
CMOSカメラとはCMOSイメージセンサーが搭載されたカメラをいいます。CMOSイメージセンサーの原理はCCDイメージセンサーと同じ部分が多くあります。 CCDイメージセンサーは光を受けたフォトダイオードがその強弱に合わせて電荷を発生しますが、画像処理を行うにはあまりに電荷が微弱です。そこで画像処理回路までにアンプを設置することで信号を増幅していきます。その過程をバケツリレー方式で行うのがCCDの大きな特徴と言えます。CMOSイメージセンサーはフォトダイオードとアンプを使い電荷を電気信号に変えて行くという仕組みは同じです。しかし1つのフォトダイオードに対して1つのアンプがあるということがCMOSイメージセンサーの特異点であると言えます。各素子からの電荷は予めアンプにより増幅された状態で画像処理部分へと伝達される為、ノイズによる影響を受けにくいという利点があります。また1つの半導体に仕組みを詰め込むという特徴から、大量生産する際には製造コストが大幅に削減される為、低価格にできるという良さがあります。
前述の通り、CMOSとCCDの半導体層の動作原理は同じですが、信号の読み出し方式が異なります。また、これに加えて構造そのものが大きく異なるという点も注目に値します。構造の違いについて少し詳しく紹介します。
CCDはフォトダイオード上に読み出し信号線が位置する回路層とマイクロレンズアレイが配置された構造となっています。回路層が薄く、マイクロレンズアレイで集光された光が、効率良くフォトダイオードに到達します。
一方でCMOSは回路層が厚くなってしまい、フォトダイオードに到達するまでの光路が長くなってしまい、変換効率が悪い、つまり感度が低いという欠点がありました。
しかし、2009年にSONYが発表した裏面照射型CMOSの登場によって、状況が一変します。分厚い回路層はそのままに、基板をひっくり返してシリコン基板層を削り、そちら側にマイクロレンズアレイを形成しました。
これが現在CMOSで採用されている技術として一般化してきつつある裏面照射型CMOSセンサとして普及していきます。結果として、CCDと比較して欠点だった感度問題が克服され、CMOSが台頭することとなりました。
近年のスマホの高画素化に伴ってCMOSセンサ業界も飛躍的な成長を遂げており、その画質は一眼レフカメラに接近しつつあります。
もちろん一眼レフにしか出せない味もあります。例えば光学ズームを比較してみると、スマホの光学ズームは偽光学ズームと呼ばざるを得ません。しかし光学ズームのみで画像の良否が決まるわけではないので、総合的に見てスマホは一眼レフに肉薄しているというのが現状です。
DXOmarkという、家電全般のベンチマークを行う有名な海外のサイトがあります。興味深い記事として『smatrphone vs Cameras:Closing the gap image quality』というものがり、スマホVS一眼カメラを多角的な視点から評価したものがありますので、ぜひご覧になってください。
参考文献
https://www.jp.tdk.com
https://www.baslerweb.com
https://www.sony-semicon.co.jp/company/history/
https://japanese.engadget.com/jp-2019-10-30-sony-cmos.html
https://www.dxomark.com/smartphones-vs-cameras-closing-the-gap-on-image-quality/
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CMOSカメラのカタログ一覧はこちら企業
ワテック株式会社 株式会社シーアイエス 株式会社アイジュール オムロンセンテック株式会社 プライムテックエンジニアリング株式会社 株式会社ジェイエイアイコーポレーション*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト6
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ジェイエイアイコーポレーション | 42.9% |
2 | バスラー・ジャパン株式会社(Basler Japan) | 23.8% |
3 | 浜松ホトニクス株式会社 | 14.3% |
4 | 株式会社エンジニア | 9.5% |
5 | 株式会社アートレイ | 4.8% |
6 | ウェルドビジョン合同会社 | 4.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月のCMOSカメラページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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Metoreeに登録されているCMOSカメラが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
C15440-20UPは、低読み出しノイズと高量子効率により、高いS/Nを実現したCMOSイメージングカメラです。
GenⅢ背面照射型CMOSセンサを採用することで、従来製品よりも読み出しノイズを50%減少し、さらに量子効率QE(%)を1.16倍向上させることに成功しました。
これにより、C15440-20UPは従来品の2.32倍も高いS/Nを実現します。
飛躍的なS/Nの向上により、微弱な領域への撮像観測が可能になるため、長時間露光による観察が求められるライフサイエンスや天体観測などの用途に適しています。
Basler aceシリーズは、コンパクト、低価格かつ高効率の3つの特徴を兼ね備えたエリアスキャンカメラシリーズです。
Basler aceシリーズには、CCD,CMOS,近赤外線を取り揃えており(全130モデル以上)、解像度VGA~20MP、最大フレームレート751fpsの高精度ながらモデルサイズは29mm×29mmまたは30mm×40mmというコンパクト化を実現しています。
インターフェース:USB 3.0、GigE、Camera Linkを装備しているため、ケーブル1本で制御可能です。
DCC1240Mは、1.3メガピクセル(1280 x 1024ピクセル)の高感度モノクロCMOSカメラです。
シャッターはグローバルシャッターとローリングシャッターの2つのモードを搭載し、フレームレートは最大98 fps、非常に高いダイナミックレンジを実現しています。
インターフェ―スはUSB2.0ポートのみでPCから電力供給および制御することが可能です。
DCC1240Mは、顕微鏡やモニターカメラなどの幅広い用途で最適なカメラです。
MO-5006VLシリーズは、φ8.8mmLED8個付きの小型COMSカメラです。
CMOSセンサは1/3.56" カラーCMOSセンサー(最大画素数:712(H)×552(V)を採用し、各種レンズは、f2.8mm/F3.9、f3.9mm /F2.8、f3.4mm /F3.4、f2.3mm /F7-10の4種類が利用可能です。
ヘッドに搭載されたLEDは光量可変ボリュームで調整することができます。