金属探知器についての概要、用途、原理などをご説明します。また、金属探知器のメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。金属探知器関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:株式会社エー・アンド・デイ、2位:株式会社イシダ、3位:株式会社システムスクエアとなっています。
金属探知器は、電磁誘導を利用して金属に発生する起電力を検知することで金属を探知する装置です。地中や食品中、人の服の下など、見えない部分にある金属を検出することができるため、様々な用途や分野で利用されています。
金属を検出する装置には、他に検針機というものも存在します。しかし検針機の場合は鉄やニッケルなどの磁性体だけしか検出できません。対して金属探知器を用いると、ステンレス、アルミニウムなどの非磁性体も含むあらゆる金属を検出することが可能です。
金属探知器の用途として一番イメージしやすいのは、地雷の探知でしょう。地雷探知には電気掃除機のような形状の金属探知器が用いられます。しかし地雷以外の地中の金属にも反応してしまう点、金属以外から作られた地雷(プラスチックを用いたものなど)には反応しないという点が少し面倒でもあります。
金属探知器は、搭乗前チェックや万引き防止などのセキュリティ用途にも使用されます。例えばCDショップや洋服店などでは、商品にあらかじめ金属のタグを付けておき、客がレジを通らずに商品を持ち出そうとすると金属探知器が反応するようにしているところもあります。
この他、工業製品の非破壊検査や病気の診断などにも金属探知器の原理が利用されています。
金属探知器はさまざまな分野で使用されており、分野や用途によりその形状も異なります。しかし、基本的な原理はどれも同じです。
金属探知器は、変化する磁場内にある導体には起電力が発生するという電磁誘導を利用した装置です。
金属探知器の内部にはコイルが設置されており、探知器の電源をONにしてこのコイルに電流を流すとコイル内に磁場が発生します。この磁場が別の金属の内部を通ると、電磁誘導によりその金属に起電力が発生します。その結果、金属内部に電流が流れて別の磁場が発生するために全体として磁場が変化するのです。この磁場の変化により、金属の有無を判定することができます。
金属から発生する磁場の状態は、金属表面におけるキズの有無などによっても変化します。非破壊検査では、キズの有無による微小な磁場変化を検出することで製品の品質を担保しています。このため、非破壊検査では他分野と比較してきわめて高度な信号検出技術が必要です。
金属探知器を選ぶ際は、探知器ごとに得手不得手があるため、メーカーの仕様書などを参考に目的を達成できるものを選択することが大切です。
金属探知器は鉄に良い反応を示しますがステンレスなどの合金には感度が低下します。その他にも、細長い形状のものや水を多量に含むものにも感度が低下します。このような探知され辛い状況での使用を想定している場合は、より慎重に選択する必要があります。
形状も大型商品用、小物に使用するもの、ベルトコンベアに接続できるものなど様々です。用途によっては複数個必要になることもあります。
また、金属以外の石やガラスも検知したい場合や、より精度の高い探知を行いたい場合は、X線を用いた異物発見器を併用します。
金属探知器は、製造工場での非破壊検査や、食品工場での異物発見などに活用されています。非破壊検査では金属探知器や類似した装置を使って磁気深傷検査などが行われています。ここでは、金属探知器の使用例として異物混入防止のために食品工場で使われているものに関してご紹介します。
食品工場では金属の混入が大きな問題となるため、ほとんどすべての工場で金属探知器が導入されています。一般的に生産ラインのベルトコンベアで流しながら検査を行いますが、検査の精度は製品の位置や向き、形状によって差が生まれます。導入の際に、装置の性能や設備の形状、混入する可能性がある金属などを基準に最も良い方法を選択します。正しく運用できていない場合、金属が含まれていたとしても検知できないことがあるため注意する必要があります。
使用上の注意点として、金属探知器は磁気を用いた検査方法であるため、装置の周辺環境によっては正常に動作しない場合があります。特に電源やケーブルなどの管理は装置の仕様書に従って適切に行う必要があります。
また、金属探知器の安定した性能を保証するため、定期的にテストピースによる検査が必要です。食品工場の場合は重要管理点であるCCP(Critical Control Point)の基準に沿った頻度で装置の検査を行います。
参考文献
https://www.jp.tdk.com/tech-mag/ninja/073
https://jmdm-atter.co.jp/product/ATTER-V8AMi2w.pdf
https://foods-plus.jp/%E9%A3%9F%E5%93%81%E6%A9%9F%E6%A2%B0/metal_detection/ http://www.ecolonet.com/genkou/ibututaisaku.pdf
https://www.sanko-shoji.jp/lecture/cn10/pg128398.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社エー・アンド・デイ | 21.1% |
2 | 株式会社イシダ | 16.3% |
3 | 株式会社システムスクエア | 8.6% |
4 | 日新電子工業株式会社 | 7.7% |
5 | 竹中エンジニアリング株式会社 | 7.6% |
6 | 株式会社寺岡精工 | 6.8% |
7 | 日本金属探知機製造株式会社 | 6.5% |
8 | アンリツインフィビス株式会社 | 6.1% |
9 | アイリス株式会社 | 5.7% |
10 | ニッカ電測株式会社 | 4.1% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月の金属探知器ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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