赤外カメラについての概要、用途、原理などをご説明します。また、赤外カメラのメーカー19社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。赤外カメラ関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:浜松ホトニクス株式会社、2位:株式会社ヒューテック、3位:株式会社テクトロニクス&フルーク ネットワークス営業部となっています。
赤外カメラは、赤外線を検知することで光のないところでも物体の様子を検知することができるカメラです。サーモグラフィーや暗闇でも動作することができる特性を利用して様々な用途で使用されています。赤外線は、温度に応じて発せられる、波長が長い光で、受光した部分が赤外線の大きさに応じて温度が上昇します。その赤外線による温度変化を利用することによって、撮影対象や検出対象の範囲の物体の様子を検知することができます。
赤外カメラは、サーモグラフィーのカメラ部分や、医療現場での体温などの温度管理、暗闇でも動作する特性を利用した防犯機器や、光が無い環境で生産する必要がある製品の検査装置、デジタルカメラにおける撮影精度の向上のための機能の一つとして利用されます。赤外カメラの選定の際には、検出精度や画素数、大きさ、メンテナンス性、外的要因に対しての耐久性などを考慮して選定する必要があります。
赤外カメラの動作原理を説明します。赤外カメラは、赤外線集光レンズ、検出素子、処理装置で構成されています。検出素子には、サーモパイルが主に使用されており、情報を入手する画素数の数だけ、サーモパイルが検出素子に埋め込まれています。
動作時は、集光レンズによって、赤外線のみを集光し、サーモパイルに光が移動します。サーモパイルに照射された赤外線は、サーモパイルに到達時にサーモパイルの温度を赤外線の強度に応じて変化させます。その変化量に応じて、サーモパイルは電流を流し、その電流をそれぞれのサーモパイルごとにアンプなどで増幅し、処理装置によって、描写されます。赤外線の強度が大きければ白色に近い点に、赤外線の強度が小さければ黒に近い点になり、物体のあるなしを判定することができます。製品によっては、サーモパイルを冷却するための機構が組み込まれている製品や、高度な画像処理のプログラムが内蔵されている製品もあり、より高精度に画像を検出することができるように工夫されています。
赤外線は大きく分けると、遠赤外線と近赤外線に分類できます。これらの違いは波長の違いです。人の目が捕らえることのできる光に近い領域(780nm~2,500nm)が近赤外線、人の目では到底捕らえることのできない領域(4~1,000μm)が遠赤外線です。これらの性質を利用したカメラが赤外カメラとして販売されています。しかし同じ「赤外カメラ」といっても、遠赤外カメラと近赤外カメラは全く違う製品です。
遠赤外カメラとは、ずばりサーモグラフィーのようなカメラのことを指しています。赤外線は私たち人間を含むすべての物体から放出されています。物体から放射される赤外線は、物体の温度と比例しています。つまり、物体から放射される赤外線を計測することで物体の温度を測定することができ、その測定デバイスが遠赤外カメラなのです。このように「熱を観察できる」という特徴はとても有用なものです。私たちがすぐに思いつく用途は先ほど述べたようなサーモグラフィーによる温度測定などですが、「相手に気づかれることなく相手を監視できる」という特徴をから、軍事産業にも多く活用されています。
近赤外カメラとは、近赤外領域(780nm〜2,500nm)の光を捕集するカメラです。先ほど述べたように、遠赤外カメラとは全く違う性質を持ちます。遠赤外カメラは物体の温度を測定する製品であるのに対して、近赤外カメラは一般的なカメラと同じように我々が認識できる空間を撮影するものです。身近なところではスマートフォンのカメラに搭載されていますが、そのメリットは「劣悪な照明条件でも高いコントラストを保った撮影ができること」にあります。通常のカメラであれば、十分な照明条件が整わなければ所望の画像を撮影することができません。しかし、近赤外カメラは照明条件が劣悪であっても近赤外線を捕集することで高コントラストの画像を鮮明に撮影することができるのです。そのため、夜間の防犯カメラや産業用カメラとして幅広く活用されています。
参考文献
https://www.vision-sensing.jp/images/20190523105310000000.pdf
https://jpn.nec.com/info-square/mitatv/discover/33/
https://www.ko-pro.tech/200317marutto/
https://www.vision-sensing.jp/images/20190523105310000000.pdf
https://www.baslerweb.com/jp/vision-campus/camera-technology/nir-cameras/
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赤外カメラのカタログ一覧はこちら企業
株式会社ビジョンセンシング オムロンセンテック株式会社 株式会社ジェイエイアイコーポレーション エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 浜松ホトニクス株式会社 |
21.9%
|
2 | 株式会社ヒューテック |
13.9%
|
3 | 株式会社テクトロニクス&フルーク ネットワークス営業部 |
8.8%
|
4 | 株式会社コムネット |
8.0%
|
5 | ユニモテクノロジー株式会社 |
5.1%
|
6 | 株式会社渋谷光学 |
5.1%
|
7 | ビットラン株式会社 |
5.1%
|
8 | フリアーシステムズジャパン株式会社 |
4.4%
|
9 | 株式会社KJTD |
4.4%
|
10 | 株式会社アイ・アール・システム |
3.6%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月の赤外カメラページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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歴史のある会社
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2022-2023年の製品総合カタログです。製品のご説明やデモ機が必要な際にはお気軽にご連絡ください。Mail:info-ose@omron.com
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2023年3月29日
赤外カメラのカタログ5件分をまとめてダウンロードできます!お迷いの方は便利な無料の一括ダウンロード機能をご利用ください。
企業
株式会社ビジョンセンシング オムロンセンテック株式会社 株式会社ジェイエイアイコーポレーション エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社InGaAsラインスキャンカメラ「C15333-10E」は、950nm~1700nmの近赤外領域を検知し、画素数1024画素の赤外線カメラです。
食品・農産物、半導体、産業などの分野での使用に適しており、食品などのパッケージ内の液量・容量検査や農産物の傷・異物検査、Siウェーハの内部欠陥検査、太陽電池の欠陥検査などに使用可能です。
大きさは49mm(W)×49mm(H)×100mm(D)、質量は約250gと小型で軽量であるため、機器への組み込みに適しています。
InGaAs近赤外カメラNVU3VLは、ダイナミックレンジが広く、解像度が高い近赤外カメラです。
ペルチェ内蔵の冷却方式を採用しており、8桁以上のダイナミックレンジを得られることが特徴です。
産業機器や部品材料の製造、医療分野などでの使用に最適です。、定量的な検査・測定が必要な分野で高い評価を得てる信頼性に優れた近赤外カメラ
USB3visionに対応しており、同一ハブにてカメラを複数接続することが可能です。
SMART HUNTER-IR「EK model」は、小型で軽量な遠赤外線カメラと評価解析アプリケーションが一体化したモデルです。
1つのアプリケーションで異なるタイプのカメラを4台まで制御することが可能です。
評価用アプリケーションが標準で付属しており、撮影したデータのライブ映像表示やグラフ表示や、撮影後直ちに評価・解析することが可能です。
撮像データは、静止画および動画形式での保存が可能であり、データには温度データも付加されているので、オフラインでの評価・解析も可能です。
ACH100H-NIRは、センサにブラックシリコンCMOSを使用した白黒の近赤外線カメラです。
365nm~1200nmの波長帯を検出し、画素数は100万画素と高解像度であることが特徴です。
幅広いワイドバンド範囲の照明での撮影や、夜間の月の光の下での撮影が可能であることが特徴です。
用途としては、半導体・ウェハーの裏面の検査や生物・顕微鏡への分析、農産物の品質検査、ソーラーパネルの品質検査などへの使用に適しています。
冷却CMOSカメラシステム「CS-60シリーズ」は、近赤外・紫外領域対応のCMOSセンサを搭載した冷却カメラシステムです。
2段ペルチェを冷却することにより、非常に弱い光量の検出・観測が可能であり、高画質の画像データを生データのまま動画として記録できるので、研究や観察などの用途に適しています。
ペルチェ冷却だけではなく水冷方式による高冷却も可能です。
MATLAB・LabVIEW・VC++・VC#・VBによりカメラを制御することが可能です。