EMCCDカメラのメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
EMCCDカメラとは、電子倍増機能(Electron Multiplying)CCD素子により、微弱な光を検知可能なCCDカメラのことです。
通常のCCDカメラで光を検知するときには、ある程度明るい光が必要です。
光を電気信号に変換するとき、ある程度のノイズ(光以外の不要な情報)が加わります。
微弱な光を電気信号に変換しても、ノイズに埋もれるため十分な濃淡の画像が得られません。
光を検知して電気信号に変換するさい、EMCCDカメラはCCDセンサーに電子倍増機能を持たせるため、微弱な光を検知可能です。
EMCCDカメラの主な用途は顕微鏡や望遠鏡です。
顕微鏡における観察部分は非常に狭いため、絞りや反射鏡により観察部分の明るさを増強していますが、通常のCCDカメラで撮影すると光量が不十分です。
そのため光から変換した電気信号がノイズに埋もれてしまいます。
それに対してEMCCDカメラを用いると、微弱な光を十分な強度の電気信号に変換・増幅可能です。
望遠鏡で暗い天体を撮影するときも微弱な光量を補うためEMCCDカメラを用いて撮影します。
CCD(Charge Coupled Device)は、光を電気信号に変換する電荷結合素子のことです。
従来の銀塩カメラ(フィルムを使用したカメラ)の受光部では銀塩フィルムが使われているのに対し、多くのデジタルカメラの受光部ではCCDセンサーが使われています。
CCDセンサーは画素という小さな素子(フォトダイオード)から構成されます。
フォトダイオードが光を電荷に変換し、CCDセンサーが電荷を電流として出力し、画像化します。
以上が通常のCCDセンサーの仕組みです。
しかし電流を流すときにノイズの影響を受ける特性があるため、微弱な光では電気信号がノイズに埋もれて適切な画像が得られません。
そこでEMCCDセンサーでは、光から変換した電荷をノイズの影響を受けないレベルまで倍増させます。
電荷を倍増させることにより電気信号も倍増でき、出力画像の濃淡もハッキリします。
このようにして顕微鏡や望遠鏡など、微弱な光を検知する必要がある場合でも、実用に耐える濃淡のある画像を取得可能です。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mit/27/1/27_24/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenbikyo/43/3/43_202/_pdf/-char/ja
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