成膜装置のメーカー6社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
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成膜装置は文字通り膜を作成する装置です。薄膜の厚み、求められる純度、有機物、無機物によって様々な成膜装置が開発されています。半導体関係の材料など、高純度で均一な膜が求められる場合は高真空の成膜装置が用いられます。
一方でフィルムなど、大面積で大量生産が必要な製品についてはロールトゥロール式やバッチ式などの方法が用いられます。また溶液を乾燥させて成膜する際はスピンコート式やインクジェット式など、溶液を塗布してから乾燥させて成膜させる装置もあります。
半導体部品など薄く、均一で高純度な金属酸化物の成膜が必要なときは高真空の成膜装置が用いられます。他にも車のヘッドランプやカメラのレンズなどで光の反射を抑制させるために薄い金属反射膜を表面に成膜する際も高真空の成膜装置が用いられます。
一方でロールトゥロール式やバッチ式などの方法で成膜する製品としては樹脂フィルムや薄い金属箔などが挙げられ、これらはマイクロメートルオーダーの厚みを持ちます。
その他、インクジェット式で成膜されるものとしては有機EL材料などのプリンテッドエレクトロニクスと呼ばれる有機半導体薄膜が挙げられます。
高真空の成膜装置は物理的気相成長法(PVD)と化学的気相成長法(CVD)の2種類があり、PVD法には蒸着法とスパッタリング法があります。蒸着法は膜の材料を加熱して揮発させて装置上部に取り付けた基板に付加させて膜を成長させる方法で、スパッタリング法は電圧によって加速させた粒子を膜の材料にぶつけて飛ばし、飛んだ粒子が装置上部につけた基板に付加することで膜を成長させる方法です。いずれの方法も純度の高い膜を作るためには大気中に含まれる酸素などが膜に入らないように高真空条件が求められます。高真空で装置内に不純物が少ないため、高純度な膜を得ることができます。
一方でロールトゥロール法ではロール状に巻いた基板を回しながらその上に膜を塗っていく方法であり、大量生産、大面積の膜を作るのに向いています。ロールトゥロール法では均一な膜を作るためにはサンプル溶液の粘度を一定の範囲に収める必要があります。この粘度は回転数やサンプルの物性によって異なるため、成膜条件の検討の際はサンプルの粘度も考慮しなければなりません。
参考文献
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社