フッ素コーティング剤のメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
フッ素コーティング剤とは、様々な特性を持つフッ素樹脂を金属やステンレスなどの母材にコーティングさせることで、非粘着性や防汚性などを付与する材料です。そもそもフッ素樹脂は、蛍石などに含有するフッ素と炭素鎖からなる熱可塑性樹脂で、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)などが存在します。フッ素樹脂は、非粘着性や耐熱性、滑り性、非濡れ性、耐摩耗性、絶縁性、耐薬品性に優れているため、フッ素コーティングを施した製品もこれらの機能を得ることができます。
フッ素コーティング剤は、家庭用の生活用品から工業用品まで幅広い用途で使用されます。家庭用品ではフライパンが代表例で、非粘着性、耐熱性、滑り性、耐摩耗性を向上させています。工業用途では、金型や建築材料、薬品を使用するパイプや容器などに使用されます。特に耐薬品性の高さはトップクラスで、猛毒であるフッ化水素をはじめ、あらゆる薬品にも溶けることはありません。また、高い耐薬品性が求められる場合は、ピンホールと呼ばれる小さな穴を抑制するため、複数回コーティングを行います。
金属やステンレスなどの母材にフッ素樹脂をコーティングし、加熱によって溶融させることで、皮膜を形成させます。焼き付けの加熱温度は300℃以上に達するため、プラスチックなど耐熱性の低い素材にフッ素コーティングはできません。フッ素樹脂にはいくつか種類があるため用途に応じて、最適なコーティング剤を選定する必要があります。
最後にコーティング時の注意点を2つ紹介します。1つ目は変色の可能性があることです。フッ素コーティング剤の焼き付け温度は300~450℃に達するため、母材にステンレスを使用すると薄い黄土色に変色します。
2つ目は安全性についてです。火災や溶接作業で400℃以上の高温状態に曝されると、フッ素コーティング剤は人体に有毒がガスを発生させます。高温状態が想定される用途での使用は推奨されておらず、万が一使用する場合は換気やマスクの着用が必須です。
参考文献
https://www.fluorotech.co.jp/column/fluorine_coating.html
http://f-minoru.co.jp/resin/fluorine.html
https://onukikougaku.co.jp/topics/842.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社