サーベイメーターのメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
携帯用び簡易型放射線測定器で、検査対象外の環境中の放射線の影響を受けます。
通常は、μSv/hやカウント数(cpm)、表面汚染(Bq/m2)を測定します。
放射性物質の種類によって放出される放射線の種類が異なります。
アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線、中性子線など放射線によって測定器があります。
検出器の種類は、電離箱式、GM管式、シンチレーション式、中性子、表面汚染検査用のGM管式やシンチレーション式等があります。
放射線物質の種類や量の測定、外部被ばく線量の測定や、個人線量の測定など、それぞれの目的によって測定機器の選択が必要となります。
モニタリングポストとして原子力施設の周辺や各都道府県に設置されています。
屋外や部屋の中は空間線量を測定し、その対象はガンマ線で、シンチレーション式やは感度が高いため放射線値が低い場所で測定に向いています。
電離箱式のサーベイメーターが高い放射線量の検出に向いています。
放射線作業に従事する作業者に対して、被ばく線量の把握のため測定する事が法的に定められていて、主に個人線量計が使用されます。
物の表面の測定にはベータ線を測定し、GM計数管式サーベイメーターがよく使用されますが、用意出来ない場合にはシンチレーター式簡易測定器等で代用も可能です。
食品に含まれる放射能汚染の程度を示す基準値が小さく、環境中の空間線量を測定する上記のサーベイメーターでの測定は困難であり、ゲルマニウム半導体検出器やシンチレーション検出器と分析装置の組み合わせで使用します。
放射性物質が放射線を出す能力が放射能で、強さを表す単位はベクレル(Bq)、放射線の影響を表す単位はシーベルト(Sv)としています。
放射線は目には見えず臭いもない事から正確に放射線を測定する事が重要となります。
放射線には透過力が大きい方から順に、中性子線、ガンマ線・エックス線、ベータ線、アルファ線とあります。
放射線測定では種類と性質、原理を理解した上で使用することが重要です。
放射線業務従事者は放射線量が五年間につき100ミリシーベルトを超えない事、かつ一年間につき50ミリシーベルトを超えないようにしなければならず、女性や妊婦についてはそれよりも少ない限度が法令によって定められています。
環境モニタリングにおける正しい測定結果を得るためには、定期的な校正(指示値のずれの修正)と日常点検、バッググラウンドの測定をし、異常や故障時の目安にします。
放射線業務従事者が事故により重大な死亡事故につながる事例が世界各国で報告されおり、原子力施設等での事故は構造の欠陥や作業員の手順逸脱などがあり、施設の安全管理や作業員の手順の順守などが求められています。
参考文献
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/kisoshiryo/attach/201510mat1s-01-4.pdf
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/data_reliance/maff_torikumi/pdf/rad_kensyu.pdf
https://www.ene100.jp/fukushima/7549
https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_09-04-03-03.html
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-32-2-0.htm#:~:text=%EF%BC%88%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E6%A5%AD%E5%8B%99%E5%BE%93%E4%BA%8B%E8%80%85%E3%81%AE,%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%91%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%82
https://www.jemima.or.jp/activities/file/SimpleMeasurementOfRadiation_Guideline.pdf
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
LUCREST TCS-1362は、株式会社日立製作所が製造するサーベイメーターです。
ZnS(Ag)+プラスチックシンチレータと独自の分離回路を備えており、α線とβ線を同時に測定することが可能であり、それぞれの値を並べて表示し、それぞれの値に対してアラームを設定することが可能です。
3.5インチタッチパネル対応デジタルディスプレイが採用されており、USB接続でPCからデータを読み出すことも可能です。
本体にマグネシウム合金を用いることで軽量化・堅牢化が図られています。
電離箱式サーベイメータ AE-133 シリーズは、株式会社応用技研が製造するサーベイメーターです。
独自の構造を持った電離箱方式により、エネルギー特性の改善が図られており、バックグランドレベルから最大10Sv/hまでの放射線量を測定することが可能です。
応答時間が短いため、線量率が高い現場での作業に伴う被爆を低減することが可能です。
指示値を読み取りやすいよう、メータに45度の傾斜が付けられています。
CsIシンチレーションサーベイメーター TC100Sは、株式会社テクノエーピーが製造するサーベイメーターです。
CsI(Tl)シンチレーション検出器が採用されており、0.001μSv/h~50μSv/hの線量率の範囲のγ線を検出することが可能です。
線量率と積算線量を同時表示することが可能であり、線量率が限界値を超えた際にアラームを発する機能が搭載されています。
パソコンにUSB接続して時系列の線量率データを出力することが可能です。
GMサーベイメーターは、株式会社カスタムが製造するサーベイメーターです。
検出器として長寿命のハロゲンGM管が採用されており、0.001μSv/hの感度で放射線を検出することが可能です。
Av(アベレージ)機能により、作業環境下での放射性物質の急激な崩壊などの影響を平均化することができ、これにより測定の安定化が図られています。
Sv/hからBq/kgへの換算表が付いており、暗所での作業用のバックライトも付いています。
携帯型環境ガンマ線測定器 PEGASUS series NHL3 / NHL4は、富士電機株式会社が製造するサーベイメーターです。
シリコン半導体検出器により、自然放射線レベルから高いレベルまでのγ線とX線を検出することが可能です。
防塵・生活防水仕様であり、パソコンにUSB接続してデータを出力することが可能です。
NHL4にはBluetooth接続機能も搭載されており、専用アプリのインストールされたスマートフォンにデータを出力することも可能です。