電磁接触器についての概要、用途、原理などをご説明します。また、電磁接触器のメーカー5社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。電磁接触器関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:株式会社日立産機システム、2位:オムロン株式会社、3位:オルブライト・ジャパン株式会社となっています。
電磁接触器は、モータやヒーターなどの負荷に対してのスイッチを行うための装置です。電磁接触器内部の電磁石がコイルから発生する磁界によって、引き寄せられることによって、接点が接続され、電流が通過するようになる仕組みです。コイルのから発生する磁界によって、磁石が移動し、電流が流れるという仕組みは、電磁リレーと同じですが、電磁接触器は、モータなど、電磁リレーよりも大きな電流をリレーする必要があるときに利用されます。電磁接触器は交流によって駆動する製品が一般的です。
電磁接触器は主に制御盤の中の配線の中で使用されます。電磁接触器は、大きな電流が流れる場合のスイッチとして機能しますが、大電流の保護機能が無いので、選定の際は注意が必要です。また、許容電圧や耐久性、接続端子の規格などにも注意が必要になります。
電磁接触器の使用用途を以下に示します。
電磁接触器の動作原理を説明します。電磁接触器は、電磁石と一体となっている可動接点、2つの接続端子にそれぞれ接続している固定接点、戻りばね、コイルなどで構成されています。
通常のスイッチオフの時は、戻りばねによって可動接点が持ち上げられており、電流が流れない様になっています。スイッチオンの時は、コイルに電流を流します。コイルに電流が流れると、コイルから磁界が発生し、電磁石がコイルの方向に引き寄せられます。電磁石と一体になっている可動接点が同時にコイルの方向に移動し、固定接点と接触します。可動接点と固定接点が接触することで、電磁接触器内に電流が流れるようになります。スイッチがオンの状態からオフの状態になるときは、コイルに電流が流れず、磁界が発生しなければ、戻りばねによって可動接点が持ち上げられ、固定接点との接触が無くなります。
電磁接触器(コンタクタ)は、電気回路の開閉を行う装置ですが、規定の電流以上の出力を伴う負荷に対する保護はありません。
過負荷に対する保護機能を備えるため、電気接触器と熱動形過負荷継電器(サーマルリレー)を組み合わせた機器を電磁開閉器(マグネットスイッチ)といいます。
サーマルリレーはモーターなどの負荷を保護するために、規定の電流以上の出力を検知した場合に反応します。反応した後、バイメタル(熱膨張率が異なる2枚の金属板を貼り合わせたもの)に電流を流し、そのバイメタルがある一定水準以上の湾曲を示した際に、連動して接点が作動します。サーマルリレーによって、規定の電流以上の出力が検出された場合、回路内での異常信号として、回路を緊急停止したりアラートを出すといった反応を示します。
電磁接触器と電磁開閉器(マグネットスイッチ)の違いはこのサーマルリレーの有無による機能の違いです。
電磁接触器は、機器の始動・停止といった重要な役割を担っているため、機器の始動電流および電流の遮断が可能で、多数回行われる始動、停止に耐えうる耐久性を持つ必要があります。
その中で、電磁接触器は、定格電圧、定格電流、適切な電動機容量などの使用条件が細かく定められています。規定された条件下で電磁接触器を正しく使用した場合、最大開閉速度が1200回/時で機械的な寿命は500万~1,000万回程であるとされています。
電磁接触器には、標準型、可逆式、直流操作型など複数のタイプがあります。
そのため、電磁接触器を使用する際には、各タイプの性質をしっかりと理解したうえで機器を使用する必要があります。
電磁接触器内部のインダクタ成分に注目すると、ONからOFFへ切り替わり動作を行う際には逆起電力(サージ電圧)が発生します。
サージ電圧は往々にして急峻な変化と大電圧を伴いますので、周辺回路への影響が甚大です。その為、通常サージ電圧を抑制する為のサージ吸引器を接続することが多いです。
ここで注意しなければならないのが、サージ吸引器を持ち色目的は、電磁接触器を保護することではないという点です。
あくまでも周辺回路への影響を軽減するための手段であり、サージ吸引器に過大サージが印加された場合は、オープンモードやショートモードで故障する可能性があることには注意が必要です。
サージ吸引器は3つの特性に分類できます。
良くあるトラブル事例の一つとして、電磁接触器から「うなり音」がする、というものがあります。
「うなり音」とは、電磁接触器内部で交流電流周波数に共鳴して発生する振動音のことで、鉄心部分を音源とする場合が多いです。
コイルが交流の場合、磁化された鉄心の吸引力が周波数と共に変化します。これに応じて鉄心は常に微小振動しており、この振動に伴う振動音を「うなり音」と呼んでいます。
うなり音、鉄心接極面へ異物を噛み込んでいる状態にあることが多く、本来なら面接触している鉄心が、点接触あるいは周期的な接触しかできていないことによって、ブザーのような音が生じてしまいます。
対策としては、電磁接触器を分解し、鉄心接極面に付着している異物を取り除くことで継続的に使用できる場合があります。なお、電磁接触器周辺は大電流を扱う可能性が高いので、エアブローなどで噴き付け清掃するのではなく、掃除機などでの吸い込み清掃をすることを心がけてください。万が一、異物が金属片であり、ブローで飛んだ異物が別箇所でショートを起こす可能性を防ぐためです。
参考文献
https://www.fujielectric.co.jp/company/jihou_archives/pdf/75-09/FEJ-75-09-535-2002.pdf
https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/lvd/lvsw/items/lvmc/index.html
http://www.tukaikata-labo.com/content/3381
https://e-sysnet.com/magnet/
https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/document/techsheet/lvsw/bqn-s8-9497-18/BQNS8949718A.pdf
https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/document/techsheet/lvsw/bqn-s8-9497-04/BQNS8949704B.pdf
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2022年6月の注目ランキングベスト4
順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社日立産機システム | 40.9% |
2 | オムロン株式会社 | 30.3% |
3 | オルブライト・ジャパン株式会社 | 16.7% |
4 | 三菱電機株式会社 | 12.1% |
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