リミットスイッチのメーカー17社・50製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
リミットスイッチとは、外力、水、油、ガス、塵埃などから保護する目的で、内蔵マイクロスイッチを封入ケースに組み込んだものです。
ON/OFFの繰返しを行うような箇所や油や薬品がかかる場所、手が入らない装置内部など、機械的強度や耐環境性を要求されるところに適用するために用いられるスイッチです。
プランジャでスイッチを直接押し込むものや、レバーやローラーなどで間接的に押すものなど、用途や使用環境に応じてさまざまな形状をしたものがあります。
リミットスイッチは、ON/OFFの繰返しを行うような箇所や油や薬品がかかる場所や手が入らない装置内部など、機械的強度や耐環境性を要求されるところに適用するために用いられるスイッチです。
リミットスイッチはその名の通り、リミットスイッチがONになった場合にそれ以上駆動しないようにする、モータ駆動などによる可動部の終端に用いられます。
また、コンベアラインなどで、製品や部品が通常と形状が異なる場合、リミットスイッチに接触して異常を検知するなど、検出器としての役割をするものもあります。
基本的なリミットスイッチの構造として、スイッチ接点のプランジャ部分をOリングやゴムダイヤフラムでシールするものと、ゴムキャップで覆うものの2タイプがあります。
前者はシールゴムが外部に露出していないので、工作機械の切屑などの熱を持った異物に対して強い反面、砂、切粉などの細かい粒子や塵埃などがプランジャ摺動面にかみ込むという弱点があります。
後者は砂、切粉など粒子や塵埃のかみ込みはなくシール性能が優れていますが、工作機械の切屑などの熱を持った異物はゴムキャップが溶ける、破れるなどの恐れがあるため、コストや用途、使用場所によって使い分けが必要になります。
リミットスイッチは動作時に、プランジャのピストン運動による空気の圧縮・吸引が行われます。このため、長時間プランジャを押し込んだままにしておくと、リミットスイッチ内の内圧が大気圧と同じになり、プランジャの復帰時に大気圧が抵抗となりプランジャがゆっくり復帰することがあります。
また、プランジャのシール部分に油や埃が溜まることで動作が阻害され、リミットスイッチの動きが悪くなることもあります。
自動ドアの開閉限や搬送機のストローク端など、動作の限界点で使われることが多いリミットスイッチですが、使い方を誤ると動作不良や故障の原因にもなり得ます。
リミットスイッチを使う際は、以下のことに注意する必要があります。
・一つのスイッチの接点に異極または異種の電源を接続しない
・動作の限界点を超えることがないように設計する
・切粉や油などができるだけかからないような位置に設置する
一つのスイッチに直流と交流の電流が混入すると予期せぬ異常動作を引き起こす可能性もあつため、注意が必要です。また、工作機械のツーリングゾーン内のような悪環境で使用する場合は、カバーを取り付けるなどしてスイッチを切粉やクーラントから保護するようにしましょう。
リミットスイッチの作動に使用するドッグの設計にも注意しなくてはなりません。ドッグのカット角度は45度以下が適当とされています。45度を超えると、ドッグの移動速度によってはレバーシャフトに加わる力が過大になるため、故障の原因になります。移動速度が速い場合は、レバーをドッグのカット面と平行にするのも効果的です。
また、ドッグに急な段差があると、スイッチが基準位置に回帰した際に強い衝撃が加わる可能性もあります。スイッチのON/OFFの切り替わりはなるべく滑らかになるように設計しましょう。
リミットスイッチの故障の原因は、機械寿命や摩耗による経年劣化の場合もありますが、大半は使い方に原因があるといわれています。ドッグやアクチュエータの位置調整不良、シール不良などがそれに当たります。
たとえば、リミットスイッチの取り付け不良も故障の原因の一つです。エンドリミット確認用に取り付けたスイッチが複数回作動すると位置が徐々にずれていき、押し込み量が足りずにスイッチが作動しなくなることがあります。対策として、スイッチ本体に設定位置表示機構が付属されたものも用意されています。あらかじめ設定した位置までスイッチを押し込むようプログラムしておけば、スイッチの位置が多少ずれたとしても正常な動作をするようになります。
参考文献
https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/commentary/limitswitch_apparatus_tg_j_3_2.pdf
https://www.compoclub.com/products/knowledge/limit/sw4.html
https://www.fa.omron.co.jp/guide/faq/detail/faq02986.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
ヘビーデューティースイッチは、最も過酷な工業用途に耐えられるように設計されたリミットスイッチです。
本体は、堅牢なダイキャスト構造となっており、さらにエポキシ樹脂によってコーティングされています。
低温や高温に耐性の高いタイプや工場でシールを施したタイプも入手可能となっており、さまざまなアクチュエータ形状、動作ヘッド、電気回路が選定できます。
食品・飲料機械装置や船上、腐食性の廃棄物処理、発電プラント、自動車関連機械ツールなどのアプリケーションがあります。
ワイヤレスリミットスイッチは、ワイヤレスによって動作信号を受信器に送信できるリミットスイッチです。
設備・機械装置等での配線作業は必要ありません。
アクチュエータの操作力によって発電し、電気を発生させます。
そのため、動作信号を出力するためのバッテリーや電源は不要です。
離れた位置にある受信器に、無線コード化された信号が送信される原理となっています。
送信器となるリミットスイッチと受信器の距離が、障害物のない場合は100mまで到達します。
受信器が、金属製のボックスに入っている場合は、25mとなっています。
また、中継用アンテナを設置することで、到達距離を延ばすことも可能です。
汎用タテ型は、配線取り出し口を下向きにした場合、アクチュエータが上向きになる基本構造となっています。
さまざまなアクチュエータのタイプがあり、ワークの形状や検出する向きなどにより選定します。
屋外で使用する耐侯タイプや薬品・油類の雰囲気において使用可能な耐食タイプ、クーラント液のかかる耐クーラントタイプ、耐寒・耐熱タイプなどがあります。
さまざまな使用環境に対応できるタイプがあります。
スパッタ対策形は、溶接時のスパッタ環境に適応した構造になっています。
その他、長寿命形は、高い耐久性を持った構造となっています。
2回路双断回路となっており、確実に回路を遮断することができます。
LSシリーズは、さまざまなバリエーションがあり、使用範囲の広く汎用性の高いリミットスイッチです。
動作タイプには、ローラーレバーやプランジャ、フォークレバーロックなど6種類のタイプがあり、用途に応じて選定できます。
汎用タイプに加えて、超長寿命、耐スパッタ、屋外仕様タイプがあります。
堅牢なアルミダイカストケースとなっており、すべてのタイプにおいて、耐油・耐水・防塵性に優れています。
2回路双断形基本形スイッチを内蔵しています。
その他、使用環境に応じて、二重シール形、耐食形、耐熱形、耐寒形などを選定します。