タクタイルスイッチについての概要、用途、原理などをご説明します。また、タクタイルスイッチのメーカー33社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。タクタイルスイッチ関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:パナソニック株式会社、2位:神明電機株式会社、3位:SMK株式会社となっています。
タクタイルスイッチとは、人がスイッチを押したときに、クリックすることで通電するモーメンタリータイプのスイッチのことです。
ここでのタクタイル (英: Tactile) には「触って感じられる」「触覚の」という意味があり、タクトスイッチとも呼ばれます。タクタイルスイッチは、一般にプリント基板上に設置されて使用されます。
スイッチを押したときに、押したという感触がフィードバックすることが特徴です。そのため、人が操作する電子機器全般に広く利用されています。取り付け方法は、基板の穴に挿入するタイプか基板の表面に取り付けるタイプで大別され、防塵などに有効なシールがあるかどうかでさらに分類されています。
タクタイルスイッチの使用用途は、通信機器やOA機器、実験機器や医療機器、家電品のリモコンの操作部などであり、人の操作が必要な機器で非常に幅広く使用されています。タクタイルスイッチを使用する基板の設計段階で、穴に埋め込むのか、表面に取り付けるのかを適切に見分けて選定する必要があります。
また、精密機器や故障した時の損失が大きい機械でタクタイルスイッチを使用する場合は、防水や防塵等の効果を有し信頼性の高いシール構造のタイルスイッチを選定した方が良いです。プッシュ時のストロークの長さを製品によって使い分けることで、素早く連続でタッチできるような製品にしたり、強い力で押さなければ作動しないような製品にしたりすることもできます。
タクタイルスイッチは、内部のプッシュ板と呼ばれる板を人手で押した場合に、スイッチ内部に形成されている電気的なスイッチの接点同士が接触することで電流が流れ、スイッチが動作する機構を有しています。タクタイルスイッチは筐体、プッシュ板、フィルム、メタルドーム、3つの接点、取り付け台で構成されています。
メタルドームは、ドーム状の形状をしている導体です。ドームのふちに接点が2つ取り付けられており、ドームの中心部に取り付け台にもう1つの接点が取り付けられています。タクタイルスイッチのプッシュ板が手で押された時、メタルドームの中央が潰されて、ドーム中央にある接点とメタルドームが接します。接点とメタルドームが接することで、3つの接点で電流が通るようになり、スイッチがONになります。
反対に、タクタイルスイッチのプッシュ板から手が離れた場合、メタルドームとメタルドームの中央にある接点が離れ、スイッチがOFFになります。
タクタイルスイッチは一般的に十分な耐久性を持っていますが、使用箇所や使用頻度によっては故障することもあり得ます。修理を行うことになりますが、古い製品やメーカーが既に存在しない等、修理を依頼できないケースもあります。それでも、はんだ付けが行える場合は、ユーザーでの新品への交換は対応可能です。
故障したタクタイルスイッチから品番を確認して、同一のタクタイルスイッチが入手できるかを調査します。もし入手できなければ外観の寸法などから同様の製品のタクタイルスイッチを探すことは、それほど困難ではありません。タクタイルスイッチでは、規格がある程度統一化されているためです。
パソコンのメカニカルキーボードには、赤軸や茶軸、青軸等のタイプがあります。これらは、キーボード向けのキースイッチの大手メーカーであるドイツのメーカーのキースイッチが、タイプごとに軸の色を変えていることからきています。キースイッチのタイプ毎に軸色が変わるため、軸色を確認すれば、キースイッチのタイプを判別することが可能です。
このうち、茶軸と呼ばれるキースイッチはタクタイルタイプと呼ばれています。ただし、実際にタクタイルスイッチは使われておらず、キースイッチの構造 (によるキーの打感) からその様にメーカーが呼んでいるだけです。
なお、主なキーボードの軸色は6種類あり、赤軸、ピンク軸、銀軸、黒軸、茶軸、青軸です。それぞれキーボードの打感が異なりますが、この打感の違いはキースイッチの構造から来ており、スイッチ構造自体は同一です。
タクタイルスイッチだけでなく、昨今はスマートフォンの操作時に振動を与えることで、実際には存在しない操作ボタンがあるかのような物の感触を生み出す「ハプティクス」と呼ばれる触覚技術が、電子メーカーを中心に盛んに開発されています。
VRやARなどの双方向の高度な通信技術の応用で、仮想空間の中であたかも物に触れているかのような触覚技術を取り入れる技術進歩は非常に早いです。近い将来には、遠隔医療やロボット操作といった領域に、タクタイルスイッチから進化した触覚技術が活躍すると期待されています。
参考文献
https://ac-blog.panasonic.co.jp/20160701
https://xtech.nikkei.com/dm/article/LECTURE/20120510/217190/
https://keshilog.com/jiku/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | パナソニック株式会社 |
12.3%
|
2 | 神明電機株式会社 |
6.6%
|
3 | SMK株式会社 |
5.7%
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4 | 北陸電気工業株式会社 |
5.7%
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5 | ホシデン株式会社 |
5.7%
|
6 | シチズン電子株式会社 |
5.7%
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7 | ミネベアミツミ株式会社 |
4.7%
|
8 | タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 |
4.7%
|
9 | NKKスイッチズ株式会社 |
4.7%
|
10 | アルプスアルパイン株式会社 |
3.8%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月のタクタイルスイッチページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
6×6立形単品タイプは、接点構造に特徴を有しているタクティールスイッチです。
タクティールフィードバック特性を生かした明確なクリック感触の操作感である他、微小な異物及び接点の汚染に対する接触安定性が非常に高くなっていること、フラックス上りを防止するために端子をインサート成形していること、アース端子付きの形状であることやスナップイン端子形状であることが特徴です。
-20℃~+70℃での使用に最適です。
STU Seriesは、小型防水タクティールスイッチです。
IP68相当の防水、防塵性能を実現していることの他、ばね中央部のアクチュエータによって、位置ズレによる感触の変化を軽減することが可能なこと、シャープな操作感触と高耐久性を実現していることが特徴です。
携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器などの小型機器や、防水、防滴などを要求されるアウトドア機器や家電機器、塵埃の多い環境で使われる機器などに最適です。
3.4mm x 1.7mm形横押しエッジマウント (EVPAT)は、IP67対応のタクタイルスイッチ(ライトタッチスイッチ)です。
操作方向のはんだ剥離強度を向上した小型、横押しタイプであることの他、アクチュエータ付きで良好な操作性を確保していること、プッシュ板を除く外形寸法が3.4 mm x 1.7 mmであることが特徴です。
疲労感抑制や誤操作防止など、セットのコンセプトにあった感触に合わせる際に最適です。
タクティールスイッチ SMT1は、丸洗い洗浄が可能なタクティールスイッチです。
スイッチ部と操作部の分離が可能な仕様であるため、スイッチをはんだ付けした後、洗浄、組立等の作業が可能である他、端子配列が180°点対称であること、静電気防止対策を施しており操作時の静電気による素子の損壊を防ぐためアース端子を設けていることが特徴です。
高耐熱樹脂を採用しているため、鉛フリーのはんだにリフ口一実装する際に最適です。
タクティル CBシリーズCB-S15FTP2は、EU-RoHS指令対応のタクティルスイッチです。
回路が単極単投であることの他、小形、低背、リードスルー対応であり、端子配列が180DEG点対称であること、はぎれの良い操作感で丸洗い洗浄が可能であること、取付時の浮き上がりを防止すること、フラックス等の侵入や端子ガタの発生を防止することが特徴です。
OA機器、無線機、業務用ビデオカメラ、交換機、電気計測器、制御盤等に最適です。
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