洗浄剤・装置

洗浄剤・装置とは

産業用途としての洗浄剤・装置とは、汚れを落とし、部品の要求事項を満たす綺麗な状態にするための機器のことです。

部品の製造工程で汚れが発生して付着しない場合や、清潔さにおいて部品の要求レベルが満たされている場合は、洗浄剤や装置は不要です。

洗浄剤・装置の種類

洗浄方法は大きく下記のような2つに分けられます。

1. ウエット洗浄

ウエット洗浄とは洗浄するものをウエットの液状洗浄剤に絡ませ汚れを拭いとる方式です。一つ代表的な部品の洗浄装置としては超音波洗浄装置であり、生産工程にて付着した加工油などの汚れを取り除くのによく使用されます。洗浄は通常バッチ式で行い溶媒の浸かったバスに洗浄する部品を入れ一定時間装置を稼働させます。テスト洗浄を行い、汚れのタイプや程度により振動周波数や時間を決定します。

洗浄液は通常汚れのタイプやワークの材質によって選定します。加工部品では大半は脱脂、切粉、ほこりの洗浄であり、水系では界面活性剤を主成分とした中性からアルカリ性のものが一般的によく使われます。非水系としては溶剤系か炭化水素系があります。溶剤系としては、フッ素系、臭素系やアルコール系です。炭化水素系は、ノルマルパラフィン系,イソパラフィン系,ナフテン系,芳香族系の4種類があります。

ウエット洗浄では、洗浄後の処理としてウエット媒体の乾燥工程も仕上がりの重要要素です。

2. ドライ洗浄

ドライ洗浄とは、プラズマによる処理や真空紫外線などによる洗浄です。溶媒を必要とせず乾燥工程も不要となるメリットがあります。正確性を期すと媒体としてガスは使用しますがそれらの工程は不要です。

洗浄剤・装置と半導体

半導体製造プロセスにて用いられる洗浄方式はウエット洗浄とドライ洗浄共に用いられますが、ドライ洗浄は主に半導体製造プロセスにて用いられる洗浄方式です。

コンバータ・変換器

コンバータ・変換器とは

コンバータとは、電圧を変換するための装置です。

ACをDCに変換する変換機のことをAC-DCコンバータと呼びます。同じDCでも電圧を上げたり下げたりする場合はDC-DCコンバータと呼ばれます。基本的に変換するものはどんな変換でもコンバータと呼ぶことができます。

CADのデータを3Dプリンタで出力する時にデータを変換したり、パソコンの写真や音楽などのファイル形式を別のものに変換することもコンバートと呼びます。

コンバータ・変換器の種類

例えば、自転車の発電機など、機械の回転運動を電力に変え、またその逆にモーターのように電力を機械の回転運動に変換する装置であり、アナログ信号をデジタル信号に変換したりする装置ADコンバータそしてその逆のDAコンバータであります。

ロードセルなど圧電素子なども圧力 (力) を電気に変換するコンバータであり、熱電対は2つの異なる金属間での起電力によって温度を電気信号に変換するコンバータであり、コンプレッサは電気を使い圧縮空気を生成し空圧シリンダーなどを使い動力に変換するコンバータであり、太陽電池は光エネルギーを電気に変換するコンバータです。

コンバータとインバータの違い

インバータという言葉は家電広告などでよく耳にするのではないでしょうか。俗に交流から直流に変換するAC-DC変換機のことをコンバータと呼び、逆の変換であるDC-AC変換機をインバータと呼んだりもするようですがこれらは回路の場合としての命名になります。

インバータ装置としての役割としては正弦波である通常の交流を直流に変換し、そして直流をパルス幅変調させて細かくONとOFFを繰り返すことで出力制御を行い且つ疑似的な交流になるようにしています。

インバータ装置はコンバータ回路、コンデンサそしてインバータ回路によって成り立っています。インバータのメリットは出力制御をおこない節電ができる事であり、デメリットとしてはノイズが発生しやすい事です。

フィルタ

フィルタとは

フィルタとは、物質の特定部分を取り除いたり働きを弱くしたりするものです。

身近なところでは水の濾過装置や、掃除機の排気口などに設置されています。また、日光や強さや、PC画面から発生するブルーライトを軽減するフィルタなどもあります。

フィルタの仕組み

空気や水などの流体に使用されるフィルタは、基本的に濾過装置として機能していますが、その大半はエレメントと呼ばれる、繊維を編み込んだものや、金属の網でできたものを、流体が通過することで、エレメントに異物が引っ掛かり、通過した後の流体はキレイに濾過された状態になります。

このエレメントの隙間を小さくすればするほど、小さな異物まで除去することができますが、その分抵抗が強くなり、流量が下がってしまいます。また、エレメントが目詰まりを起こすと流れそのものが止まってしまいます。逆に流量を上げるために隙間を大きくしてしまうと、小さな異物はエレメントを通り抜けてしまいます。

エレメントを選定するうえで重要なのは、どの程度なら異物を許容できるかを見極め、流量をどこまで確保しなければならないかを計算することです。

エレメントの目詰まりを検知するには、フィルタのIN側とOUT側に圧力計を設置し、圧力差を見ることで目詰まりの状況を知ることができます。IN側とOUT側で圧力差がほとんどない場合は問題ありませんが、IN側の圧力が高く、OUT側の圧力が低い場合は、目詰まりが発生して流体がOUT側に流れていないことを示しています。

フィルタの種類

ここではフィルタの種類で代表的なものを、液体用、空気用に分けてを紹介します。

液体用フィルタ

  • BAGフィルタ
    金属ケースの内側に袋状の布でできたエレメントをセットしたフィルタです。大容量の流体を濾過することができます。
  • 糸巻フィルタ
    繊維を糸にし、さらに糸を芯に巻き付けてロール状にしたフィルタです。細かい異物まで除去することができます。
  • Y字ストレーナ
    Yの形をした金属ケースに金属製の網をセットしたフィルタです。大きめの異物を除去することができます。

空気用フィルタ

  • エアーフィルタ
    空気中の異物を取り除くフィルタです。大容量で大きめの異物を取るラインフィルタや、空気中の油分を取り除くミストコレクタなどがあります。
  • 排気フィルタ
    使い終わった空気を大気に解放する時に濾過するフィルタです。大容量の廃棄を濾過するエキゾーストクリーナや、排気音を小さくするサイレンサーなどがあります。

抵抗・負荷

抵抗・負荷とは

産業用製品での抵抗・負荷は、電気回路で流れる電流を抑制するものです。直流回路では、V=IRの公式から抵抗RはR=V/Iで表されるようにA点とB点の間の電圧がVで流れている電流がIであるならば、その間の抵抗はRになります。単位はΩ (オーム) になります。

視点を変えて、A点とB点の間の電圧がVで電流の値をIにしたい場合に設置する抵抗値を選ぶ場合はRの値をV/Iによって求められます。交流回路では、抵抗はインピーダンスと呼ばれ記号Zで表されます。同じく単位はΩ (オーム) になります。直流回路におけるRをZに置き換え、V=IZと表現できます。

交流回路では、コイルやコンデンサのインピーダンス成分としてはリアクタンスとよばれコイルの場合は誘導性リアクタンスで、コンデンサの場合は容量性リアクタンスになり共に電流の流れを妨げる働きをします。コイルやコンデンサの入る交流回路ではインピーダンの計算は複雑になり、抵抗Rからの位相差成分として表現される複素数の項目を含んでくることになります。

抵抗・負荷の種類

固定抵抗器に対して可変抵抗器があります。可変抵抗器は2点間の距離に比例して抵抗が増える構造になっており通常片側固定でもう一方をスライドさせて抵抗を可変させています。

構造は主に2タイプありロータリー型とリニア型があります。搭載箇所による種類としては、リード線を持つタイプに対してリフロー炉において半田を溶融しながら表面実装基板に搭載する抵抗器はチップ抵抗器と呼ばれます。

抵抗・負荷の選び方

リード線タイプであれば抵抗体材質による選び方で、基本的に比較的安価で最も多く使われている炭素被膜抵抗を選びます。

しかし、周囲の温度により抵抗値が影響で電流雑音を受けやすかったり周波数特性が良くなかったりするため、この場合はやや高価な金属皮膜抵抗タイプを選びます。

その他耐熱性にすぐれる巻き線抵抗タイプがありますがインダクタンス成分があるため高周波回路では使用に要注意です。これに対し、インダクタンス成分が小さい金属抵抗タイプのものやヒューズ機能の備わった抵抗器などもあり回路設計での要求事項に合う適切なものを選定することが大切です。

搬送器具・装置

搬送器具・装置とは

搬送器具・装置とは、運搬物を運ぶ、送り出すための器具・装置です。

搬送器具と搬送装置の違いは、搬送器具は運ぶための道具や、物を載せる器具として使われます。搬送器具単体で使えるものと、何か別の物と組み合わせて使うものがあります。

搬送器具・装置の種類

ここでは搬送器具と搬送装置に分けて紹介します。

1. 搬送器具

  • 台車
    車輪のついた台に運搬物を載せて運搬する搬送器具です。引っ越し業者や工事業者、お店など、様々な場面で使われる代表的な搬送器具です。
  • パレット
    運搬物を載せる器具ですが、板状のものや、箱型のもの、かご状のものなど、様々な形状があります。また、材質も木材や樹脂、金属など多種多様な搬送器具です。
  • コンテナ
    箱型の搬送器具で、大抵の場合、貨物列車や船、飛行機などの大型の輸送機に積まれて輸送されます。余談ですが、カラオケボックスの発祥は防音としてコンテナの中で歌いだしたのがきっかけだそうです。

2. 搬送装置

  • コンベア
    運搬物を連続または断続的に運搬するための搬送装置です。短距離のものから中長距離のものまであります。また、コンベア方式もベルトコンベア方式やローラーコンベア方式などと、多種多様です。
  • ロボット
    運搬物を正確な位置に運搬、または移載する搬送装置です。最近ではカメラ認識によって、ポジションをティーチングしなくても自動で位置を補正してくれる機能が付いたロボットもあります。
  • ピック&プレース
    小さめの部品を定位置から定位置まで移載する搬送装置です。カム機構によって、モーターを一周することで、部品をつかむ⇒搬送地点に移載⇒部品を離す⇒原位置に戻る、という一連の動作を行うため、高速な移載が可能となります。

緊急時の搬送器具

上記は主に製造業や産業として使われる搬送器具・装置でしたが、身近な搬送器具としてはストレッチャーがあります。ストレッチャーは主に災害や事故、急病人が出た時に使われる、人を運ぶための搬送器具です。前後二人で持ち、ストレッチャーに動けなくなった人を載せて運び出します。車輪のついた台車型のストレッチャーもあり、病院内や救急車に装備されています。

ばね

ばねとは

ばねとは、弾性を利用した機械要素のことです。

力を加えると伸びる、または縮み、力を取り除くと元の形に戻る物質の性質を弾性といいます。ばねの使い方は、衝撃を和らげるクッションとしての機能、元に戻る力を利用して位置を復元するための機能、ばね測りなどの計器としての機能など、様々な場所や部位で使われています。

ばねの種類

1. コイルばね

ばねとなる材料をグルグル巻きにした形状をしており、ばねとして最も有名な種類です。その使用例はクッションとしての役割が多いです。コイルばねの中にも種類があり、押し込んだ時に縮む圧縮コイルばねや、引っ張った時に伸びる引っ張りばねなどがあります。

2. 板ばね

ばね材を板状にしたばねのことです。力を加えると、しなって曲がりますが、力を離すと元に戻ります。跳び箱で使う踏板も、板ばねの一種になります。

3. トーションバー

棒状のばねになります。力を加えると、しなって曲がり、力を離すと元に戻ります。板バネよりも強度が高いのが特徴です。

4. 皿ばね

ばね材を浅いお皿のような円錐にして、中心に穴を空けたものを皿ばねといいます。単体で使うよりも、何枚も重ねて使うことが多いです。使い方によっては押し込む力に利用する場合や、引っ張る力として利用する場合があります。その力の強さは皿ばねを重ねる枚数に比例します。

ばねの選定

ばねを選定するには、色々な要素を決める必要がありますが、ばねの種類によっては決める要素が変わります。例えばコイルばねを選定するときは以下の要素を決める必要があります。

  • ばねの外径、内径
  • 自由長
  • 線径
  • 材質

ばねの径や自由長は大きさに関わり、線径や材質は強度、反発力に関わってきます。同じように、皿ばねを選定するときは以下の要素を決める必要があります。

  • ばねの外径、内径
  • 板厚
  • 材質
  • 使用枚数

サニタリー

サニタリーとは

サニタリー (英: Sanitary) とは、直訳すると「(公衆)衛生の、清潔な」という意味の言葉です。

各種製造ラインや試験研究など、高い清浄性が求められる場面で使用される製品に「サニタリー」の名が付けられています。また、不動産や建設の業界では、キッチンを除いた浴室、洗面室、トイレなど、衛生のための給排水設備を持つスペースを総称してサニタリーと呼びます。水回りスペースに付属する小物や備え付けの機器・設備なども含まれます。

このように、サニタリーと呼ばれる製品は、製造・生産現場や試験研究での使用に特化したものと、給排水設備に関係するものとに大別されます。

サニタリーの種類 (製造・生産現場、試験研究) 

清浄性が求められる場面で使用する製品として代表的なのは、食品、医薬品、半導体などの製造ラインで用いられるサニタリー配管です。

サニタリー配管は、サニタリー管サニタリー継手によって構成されます。特殊な構造と表面・内面加工により液だまりや汚れの付着が起こりにくく、分解・洗浄・組み立ても容易なため、細菌や異物の混入を防ぐことができます。

また、こうした製造現場では、作業員による人的汚染を防ぐ目的でサニタリー室を設けることが多くあります。手洗場やアルコール消毒器、ジェットタオル、ローラー、足洗浄ピット、エアーシャワーなどが設置され、毛髪などを含む異物の持ち込みを防止しています。

試験研究の現場でも同様に、コンタミを防ぐ目的でサニタリービーカーなどの特殊な実験器具が使用されます。これらの製品は多くがステンレス製で、耐薬品性や耐食性 (防錆性) に優れています。

サニタリーの種類 (給排水設備) 

給排水設備に関係する製品には、外部に露出している浴槽や洗面ボール、水栓、シャワーヘッド、シャワーハンドルなどだけでなく、パイプやバルブ、ポンプ、ボールタップ、パッキン、ガスケットなど、配管に用いられるものもあります。このほか、浴室、洗面室、トイレに設置されるタオルホルダーやタオル・マット類などもサニタリー製品と呼ばれることがあります。

手袋

手袋とは

手袋とは、手を守るために着用する保護具です。

防寒用として着用するものと、ケガや衝撃などの危険から守る防災用として着用するものに分かれます。

手袋の種類

手袋は、使用目的によって材質や形状などが大きく変わります。例えば防寒具の手袋では毛糸のものや、合成樹脂に裏起毛のついたものなど、保温効果を高める材質が使われます。防災用の手袋では、刃を通さない皮製のものや、水や薬品を通さないビニール製のものを使用します。

1. 防寒用

防寒用の手袋は、手から発生する体温を逃がさないために毛糸や起毛した素材が多く採用されています。形状は手の平と指を包むものがほとんどですが、指が分かれていないものや、指の部分がない手袋も存在します。

2. 耐熱、防火用

難燃性の繊維や、牛革が多く採用されています。耐熱性を高めるために、厚手の物が多く、作業性は悪くなります。防火活動や溶接、金属の切断などの火花が飛ぶ場面で使われるため、手首から腕の半ばまで覆うようにできています。

3. 医療用

医療現場で使われる手袋は手にフィットし、自由に伸縮できるようにゴム製の物が使われます。高精度の作業を行う必要があるため非常に薄手です。人体に接触するため、殺菌消毒された状態で保管され、使用後は使い捨てされます。

4. 耐水、耐油、耐薬品用

水場での仕事や薬品を扱う仕事では、耐水、耐油、耐薬品の手袋が使われます。材質はナイロンやビニール、ゴムなど様々で、形状も腕の半ばまですっぽり覆うものから手首までの物、厚手の物や、薄手のものまで多種多様です。

広く使われている手袋

手袋には色々な種類がありますが、様々な場面で使われる手袋に軍手があります。軍手は元々、日本軍で支給されていた手袋ですが、その汎用性は高く防寒具としても手を切創や衝撃から守る保護具としても使用できます。

材質は綿や化学繊維を編み込んだものが多く使われます。指や、手のひらに滑り止めが付いた軍手もあり、作業性向上に繋がっています。最近では、スマートフォン対応の軍手も開発されています。

弁とは

弁 (英: valve) とは、流体を流れを制御する機器です。

工場・家庭から様々な場所で使用され、制御する流体も多岐に渡ります。主な役割としては、流体を「流す」「止める」「流量の調整」となります。

弁の種類

弁は使用する際の「圧力」「流体」「環境」「使用方法」によって、様々な種類があります。弁を呼ぶ際に同一の弁でも◯◯弁、◯◯バルブと呼ばれることがあり、覚える際は両方覚えておくことが良いとされます。

1. 仕切弁 (ゲートバルブ

名称通り弁の中にある仕切板によって、流体を「流す」「止める」を行う弁です。流体が真っ直ぐに流れることから圧力損失が少ないですが、完全な「閉」「開」で使用する為、流量調整を必要としない箇所に設置されます。例として、ガス元弁などが挙げられます。

2. 玉型弁 (グローブバルブ)

弁本体が丸く、玉形をしていることかた玉型弁と呼ばれます。流体を流れ方向の平行方向に仕切り、流体を止めることが可能で「流す」「止める」「流量を調整する」を行う弁です。流体が真っ直ぐ流れないことから圧力損失が多いですが、流体の流れる量を調整することができます。例として単水栓が挙げられます。

3. 逆止弁 (チャッキバルブ

名称通り流体が「逆」に流れることを「止める」弁です。流体の制御方法は「リフト式」「スイング式」「ボール式」「ブロート式」等の様々な方式があります。逆流することで機器の故障・事故が予想される箇所に設置されます。送水設備吐出し管などがあります。

4. 自動弁 (アクチュエータバルブ) 

名称通り人力の操作を必要とせず、「電気」「空気」「油圧」等によって操作をする弁です。主に電気駆動には「電動弁・電磁弁」、空気駆動には「メカニカルバルブ」、油圧式には「油圧電磁弁」があります。用途としては、人が行くことが出来ない危険な箇所、省人化を行っている設備、大容量を制御する弁に使用されます。発電所・化学プラントなどで使用されます。

弁の選び方

弁には様々な種類・材質があるため、設置する際には用途に応じ適切な弁を選定することが大切です。

1. 圧力

使用する系統の最大使用圧力が合っているか、管の閉塞や急な弁操作などのトラブルがあった場合にも対応出来るかを確認します。

2. 流体

使用する流体の腐食性・粘性・状態などの性質によって、弁・材質を選定します。

3. 環境

使用する環境によって、弁・材質の選定が必要です。例えば露天、危険区域、海中などです。

継手

継手とは

継手 (英: Connector, Coupler, Coupling, Joint) とは、建築物や機械類などの構造物の部材をつなぎ合わせる方法や、その接合部のことです。

一般には、配管や軸同士をつなぎ合わせるために使用する部品のことを指します。大小様々のパイプから機械、建造物などの部品・部材を結合するための構造の総称で、その用途によって様々な材質や形状・名称のものが存在します。

継手の種類

継手は、あらゆる分野の設備配管に使用されるものと、機械工学分野で回転体の連結に使用されるものとに大きく分けられます。

配管用のものには、配管同士を直線接続するカップリング、ヘルール、ニップルなどのほか、流体の流れる方向を変えるエルボやベント、合流や分岐を作るクロスやチーズ、管の大きさまたは長さを変えるインクリーザー (レジューサー) やソケット、配管の先端を封止するキャップやプラグなどがあります。

溶接式のもののほか、ねじ込み式 (ねじ込み継手) 、フランジ式 (フランジ継手) 、くい込み式 (ワンタッチ継手等) など、接続様式も多様です。素材も様々で、ベーシックな可鍛鋳鉄製のものでも、表面処理の有無や種類によって白継手、黒継手、樹脂コーティング継手などに分けられます。このほかにも耐食性に優れたステンレス継手、黄銅製継手、青銅製継手、樹脂製継手、塩ビ継手などが広く利用されています。

機械工学分野では、駆動軸と従動軸のような回転体同士を連結する継手のことを軸継手、カップリング、ジョイントなどと呼び、機械動力の伝達のほか、取り付け誤差や振動を吸収する役割を果たします。

つなぎ合わせる2軸の軸線が一致している場合に使用する固定軸継手や、軸線を合わせにくい場合や振動・衝撃を緩和する目的で使用するたわみ軸継手、2軸が平行にずれている場合に使用するオルダム継手 (オルダムカップリング) などがあります。

また、ロータリージョイントスイベルジョイントなどのように、配管と回転する軸との間で水や空気、油などの流路を形成する継手を回転継手と呼びます。

継手の寸法

配管継手の外径寸法は「呼び径」で表されます。ミリメートル系の寸法であるA呼称と、インチ系の寸法であるB呼称がありますが、いずれも内径または外径をそのまま表した呼称ではないため、使用時には注意が必要です。

継手の材質

ここでは継手の中でも特にメジャーな管継手の材質について説明します。

1. 黒継手

一般的な配管に使用される管継手の可鍛鋳鉄 (熱による変形がある程度可能な鋳鉄) 製のものが多く、水・油・蒸気・空気などの多くの流体の使用に適しています。

2. 白継手

白継手は黒継手とは異なり、表面にメッキ加工 (溶融亜鉛) されているもので、黒継手の使用可能流体に加え、冷却水や工業用水などの配管にも使用されています。

3. ステンレス継手

その名の通りサビや腐食に優れた耐性を持つステンレス製の継手で、危険な物質を取り扱う現場 (一般化学設備、原子力、排煙脱硫装置、硫化水素や塩化物) の配管にも使用されています。

4. 黄銅製継手

真鍮 (銅と亜鉛の合金) でできた継手でトイレの給水管・洗浄管など身近なところに使用されている継手です。