抵抗・負荷とは
産業用製品での抵抗・負荷は、電気回路で流れる電流を抑制するものです。直流回路では、V=IRの公式から抵抗RはR=V/Iで表されるようにA点とB点の間の電圧がVで流れている電流がIであるならば、その間の抵抗はRになります。単位はΩ (オーム) になります。
視点を変えて、A点とB点の間の電圧がVで電流の値をIにしたい場合に設置する抵抗値を選ぶ場合はRの値をV/Iによって求められます。交流回路では、抵抗はインピーダンスと呼ばれ記号Zで表されます。同じく単位はΩ (オーム) になります。直流回路におけるRをZに置き換え、V=IZと表現できます。
交流回路では、コイルやコンデンサのインピーダンス成分としてはリアクタンスとよばれコイルの場合は誘導性リアクタンスで、コンデンサの場合は容量性リアクタンスになり共に電流の流れを妨げる働きをします。コイルやコンデンサの入る交流回路ではインピーダンの計算は複雑になり、抵抗Rからの位相差成分として表現される複素数の項目を含んでくることになります。
抵抗・負荷の種類
固定抵抗器に対して可変抵抗器があります。可変抵抗器は2点間の距離に比例して抵抗が増える構造になっており通常片側固定でもう一方をスライドさせて抵抗を可変させています。
構造は主に2タイプありロータリー型とリニア型があります。搭載箇所による種類としては、リード線を持つタイプに対してリフロー炉において半田を溶融しながら表面実装基板に搭載する抵抗器はチップ抵抗器と呼ばれます。
抵抗・負荷の選び方
リード線タイプであれば抵抗体材質による選び方で、基本的に比較的安価で最も多く使われている炭素被膜抵抗を選びます。
しかし、周囲の温度により抵抗値が影響で電流雑音を受けやすかったり周波数特性が良くなかったりするため、この場合はやや高価な金属皮膜抵抗タイプを選びます。
その他耐熱性にすぐれる巻き線抵抗タイプがありますがインダクタンス成分があるため高周波回路では使用に要注意です。これに対し、インダクタンス成分が小さい金属抵抗タイプのものやヒューズ機能の備わった抵抗器などもあり回路設計での要求事項に合う適切なものを選定することが大切です。