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IGBTのメーカー26社一覧や企業ランキングを掲載中!IGBT関連企業の2025年4月注目ランキングは1位:サンケン電気株式会社、2位:STマイクロエレクトロニクス株式会社、3位:三菱電機株式会社となっています。 IGBTの概要、用途、原理もチェック!
IGBTとは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのことを言います。IGBTの頭文字は「Insulated Gate Bipolar Transistor」から取られており、IGBTの構造はMOSFETにP型半導体を追加した、PNP型バイポーラトランジスタです。
すなわち等価回路として、入力部にNチャンネルのMOSFETがあり、出力部にPNP型バイポーラトランジスタがある複合型のトランジスタの回路構成と考えればよいです。一方で、バイポーラトランジスタ部のベース部分にMOSFETがある構造とも言えるために、小さな電流に対して非常に大きな出力電流を発することができるという特徴があります。
高性能な半導体で、ベースとしているMOSFETよりも高耐圧で、損失が少ないです。さらに熱が発生しにくい利点があります。IGBTは1980年代に日本で開発された半導体で、その当時の構造はパンチスルー型と呼ばれました。
近年はウエハプロセスの進展に伴いさらに小型化、低コスト化が進んでおり、ノンパンチスルー構造やフィールドストップ型と呼ばれるIGBTデバイスが製造されています。
2025年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | サンケン電気株式会社 |
7.7%
|
2 | STマイクロエレクトロニクス株式会社 |
7.7%
|
3 | 三菱電機株式会社 |
6.6%
|
4 | 富士電機株式会社 |
6.6%
|
5 | 株式会社日立パワーデバイス |
6.6%
|
6 | サンシン電気株式会社 |
5.5%
|
7 | PANJIT Japan Inc. |
5.5%
|
8 | オン・セミコンダクター株式会社 |
5.5%
|
9 | パナソニック株式会社 |
5.5%
|
10 | ローム株式会社 |
5.5%
|
業界別
💻 電子・電気機器項目別
コレクターエミッター間電圧 V
1,500 - 2,000 2,000 - 3,000コレクター電流 A
5 - 10 10 - 20 20 - 30VCEsat V
3 - 4 5 - 7熱抵抗接合部ケース間 K/W
0 - 1 1 - 22 点の製品がみつかりました
2 点の製品
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10人以上が見ています
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IGBTとは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのことを言います。IGBTの頭文字は「Insulated Gate Bipolar Transistor」から取られており、IGBTの構造はMOSFETにP型半導体を追加した、PNP型バイポーラトランジスタです。
すなわち等価回路として、入力部にNチャンネルのMOSFETがあり、出力部にPNP型バイポーラトランジスタがある複合型のトランジスタの回路構成と考えればよいです。一方で、バイポーラトランジスタ部のベース部分にMOSFETがある構造とも言えるために、小さな電流に対して非常に大きな出力電流を発することができるという特徴があります。
高性能な半導体で、ベースとしているMOSFETよりも高耐圧で、損失が少ないです。さらに熱が発生しにくい利点があります。IGBTは1980年代に日本で開発された半導体で、その当時の構造はパンチスルー型と呼ばれました。
近年はウエハプロセスの進展に伴いさらに小型化、低コスト化が進んでおり、ノンパンチスルー構造やフィールドストップ型と呼ばれるIGBTデバイスが製造されています。
電力の大きい使用動作条件下においても高速なので、可変速駆動装置や電力変換器に用いられるのが一般的な使用用途です。IGBTの適用範囲は広く、大型の製品だとハイブリッド車や電気自動車、電車といった乗り物の高出力用三相モーター制御用のインバータに使用されています。
また、IH調理器具や洗濯機、エアコンのインバータ回路、プリンターなど大型の家電の電力制御にも広範囲に使用されています。近年の省エネ化に伴って、電力の損失を減らすことができるIGBTはさらに使用用途が拡大しています。
IGBTは、冒頭で説明したように入力部分にMOSFET、出力部分にバイポーラトランジスタの構造を持っていて、それぞれの特徴を合わせたような性質があります。IGBTはMOSFETにP型半導体を追加した構造で、そのキャリアは電子と正孔の2種類です。
キャリアが2種類なのでスイッチング速度がMOSFETよりは遅いですが、バイポーラトランジスタよりは早く、耐圧性はMOSFETより向上しています。端子の入力部であるゲートから電圧がかかるとMOSFETから電流が流れ、P型半導体まで導電すると、今度はバイポーラトランジスタの性質として少量の電流を増幅してエミッタとコレクタ間に大きな電流を流すことが可能です。
また、バイポーラトランジスタのように伝導率変調が起こるので、オン抵抗を低くすることができ電流密度が高くなります。コレクタとエミッタ間に一定の電圧降下が生じるので、電流が大きい場合にはMOSFETよりも損失を少なくすることができます。
インバーター回路とは、ACからDCへのコンバータ回路と対に用いられるDCからACへの変換回路です。このインバータ回路で電圧や周波数を変えた交流を出力の際に、IGBTが用いられます。
IGBTをスイッチングし、ONとOFFの間隔調整を行い、パルス幅の調整をします。異なるパルス波を生成整形することで、正弦波に近づけていきます。これをパルス幅変調と呼び、ここにIGBTはよく利用されています。
パルス幅変調での周波数変換により、モーターの回転数を変えて家電商品の機能は制御されています。エアコンや、冷蔵庫、産業用モーター、コンピューターの電源などの家電商品には広く用いられてます。
IGBTは、MOSFETとBJT(バイポーラジャンクショントランジスタ)のいいとこ取りのデバイスという説明はよくありますが、実はMOSEFETと比較すると欠点もあります。IGBTでは、その構成上オフセットを有する立ち上がり電圧を有するために、特に低電流領域では、一般にMOSFETデバイスの方がVdsが低くなります。
IGBTは中大電流領域を主眼に置くデバイスですので、この領域ではむしろMOSFETよりも低いオン抵抗を示しますが、低電力領域での効率を重視するようなアプリケーションの場合には、むしろMOSFETの方が良い特性です。Vdsが1V未満の領域は言うまでもなく、Vds=2V程度まではMOSEFETに効率面では軍配があがり、それより大きい電圧ではIGBTが優れています。
IGBTは複合デバイスであるために、その動作を一から自力で制御するように組み立てるには労力が必要です。そのため、その制御部分の信号処理や増幅回路、保護回路、寄生ダイオード等を複合モジュールにまとめたIGBTモジュールは広く製品化されています。
IGBTはSOA(Safety Operation Area)や絶対最大定格を超えると破壊しやすいトランジスタであるため、その保護回路を内蔵しているものもあります。耐圧とスイッチング速度の両立の為に開発され、長年改良されてきたIGBTですが、このパワーデバイス領域に最近SiCやGaNという化合物半導体の新材料を用いたパワー半導体デバイスが導入され始めています。
これらの次世代パワー半導体デバイスは、IGBTよりも高速なスイッチング動作を可能とし、耐圧にも優れるため、近年研究開発がますます活発です。とはいえ、コストや供給面などのクリアすべき課題も残されており、現在のIGBTの市場領域をすべて置き換えるわけではなく、当面は住みわけが進むでしょう。