IGBTモジュールについての概要、用途、原理などをご説明します。また、IGBTモジュールのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。IGBTモジュール関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:京セラ株式会社、2位:Yangzhou Yangjie Electronic Technology,Co., Ltd.、3位:Dynex Semiconductor Ltd.となっています。
IGBTモジュールは、複数のIGBTを1個のモジュールに集積させたカスタム半導体です。
IGBTは、従来から流通していたベース電流制御タイプのバイポーラと、その弱点を改善した
ゲート電圧制御タイプのFETの良い所を組み合わせて、昭和後期に日本で出来上がったトラン
ジスタ技術であり、絶縁(インシュレーション)ゲートタイプのバイポーラトランジスタと
呼ばれていました。その後、英語の頭文字を並べて、IGBTと呼ばれるようになりました。
このIGBTのメリットも、現在ではパワーエレクトロニクス技術と呼ばれていますが、
それまではあまり日の目を見ていなかった専門家だけの特別な世界の技術でした。それが
インバータエアコンを始めとした電化製品のインバータ(電力変換技術による省エネ)化や
部品の小型高効率モジュール化によって、その内部に格納されているIGBTモジュールの用途は、
格段に世の中に広がり、現在、大きな電力を必要とする製品に当たり前にIGBTが使われている
のは周知となっています。
IGBTモジュールの原理について説明します。IGBTについては、概要でも説明した通り、
大電流が流れる部分は従来のバイポーラ構造を採用し、バイポーラの制御部であるベース部分を
それまでは弱電系の信号回路にしか採用されておらず、高速制御が出来て損失が少ないFETの
ゲート回路構造に切り替えた日本が生み出した画期的なパワー半導体であり、それらを複数個
格納してモジュール化したのが、IGBTモジュールになります。IGBTは単品でも部品として
存在しており、モジュールと同じような回路を単品で組むことは可能です。しかし、単品で
回路を組んだ場合、基板の大きさがモジュールの倍以上になったり、基板パターン配線の影響で、
誤動作を起こしたりと、多くの課題が発生します。それに対して、主流のブラシレスモータを
駆動する6個のIGBTを格納したモジュールでは、パッケージ内に絶縁材料が充填されており、
配線も可能な限り最短極太で、放熱板も付加されて、単品で基板実装するよりも明らかに低損失で
高効率小型化が可能になり、現在では、IGBTが更に進化したIPM(IGBTに外付けだった
高耐圧ドライバーも格納したモジュール)などとも呼ばれ、その技術革新は今も継続中で、
日本の得意技術として世界をリードしている分野になります。
参考文献
https://www.fujielectric.co.jp/products/semiconductor/model/igbt/
https://www.mitsubishielectric.co.jp/semiconductors/products/powermod/igbtmod/index.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 京セラ株式会社 | 23.1% |
2 | Yangzhou Yangjie Electronic Technology,Co., Ltd. | 20.5% |
3 | Dynex Semiconductor Ltd. | 10.3% |
4 | 株式会社日立パワーデバイス | 10.3% |
5 | 富士電機株式会社 | 10.3% |
6 | セミクロン株式会社 | 7.7% |
7 | 三菱電機株式会社 | 7.7% |
8 | Vishay Intertechnology, Inc. | 5.1% |
9 | インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社 | 2.6% |
10 | IXYS Integrated Circuits Division | 2.6% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のIGBTモジュールページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
三菱電機のIGBTモジュールT/T1シリーズは、標準パッケージで汎用的な用途に対応している産業用のIGBTモジュールです。
三相コンバーター、ブレーキ回路、インバーターを内部に搭載し、産業用機器の設計を簡素にすることに役立っています。
低インダクタンスPKGを採用することで高い使用性を実現していることや、スイッチング損失を低減していることなどが特徴です。
絶縁耐圧は4キロボルトで、主な用途として、1キロヘルツから5キロヘルツほどの用途に適しています。
IGBTモジュールJX20N135HWRシリーズは、スイッチング損失が低く、スイッチング性能に優れている点に加え、高い信頼性が特徴の製品です。
トレンチFS技術の採用や、RC-IGBTにモノリシックボディダイオードを備えており、低温での加熱調理機器、IHクッキングヒーターなどに最適です。
主な用途として、電磁調理器や、電子レンジのインバーター、ソフトスイッチングの製品などのスイッチング素子として使用することができます。
モノタロウでチェック
アズワンでチェック
ミスミでチェック
海渡電子有限会社でチェック