株式会社島津製作所

【2021年版】ビッカース硬度計5選 / メーカー7社一覧

ビッカース硬度計のメーカー7社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。


目次


ビッカース硬度計とは

ビッカース硬度計は、圧子を試験材料に押し付けて、その時できたくぼみの表面積の大小で硬さを判断する硬さ試験機です。

同じように、表面積の大小によって硬さを判断する硬さ試験機にブリネル硬度計があります。

ブリネル硬度計が、10mmの鉄球を使用するのに対して、ビッカース硬度計は、対面角136°のダイヤモンド四角すいを使用します。

試験面についたくぼみの表面積を求めるため、ビッカース硬度計では、対角線の長さを測定します。

ブリネル硬度計は、球圧子なので直径を測定します。

ビッカース硬度計の使用用途

ビッカース硬さは、圧痕の表面積を試験荷重で割ることで求めた値をもって、硬さとする試験方法です。

表面積を求めるにあたって、圧子の対面角は決まっているので、圧痕の対角線の長さを測定することで表面積を算出します。

試験荷重は、10gfから100kgfがラインナップされています。

なお、1kg以下をマイクロビッカース硬さ試験機といいます。基本的には、材料にムラがなければ荷重を変えても硬さの数値に変化はありません。

硬さの表記として、試験値の後ろにHvとし、続いて試験荷重kgfを表記します。

例えば、1kgfの試験荷重で450Hvの結果を得た場合、450Hv1と表記します。

ビッカース硬度計の原理

ビッカース硬度計は、硬度計のなかで最も汎用性が高い硬さ試験機になります。

試験荷重を選ぶことが出来るので、厚さがある試験対象物はもちろんのこと、薄いものや薄い部分の硬さを試験することができます。

ブリネル硬度計が、10mmの球圧子を使用するので圧痕は大きくなります。

対して、ビッカース硬度計のダイヤモンド四角すいの圧痕はとても微小です。

具体的には、1000gfの試験荷重で、450Hvの試験片の硬さを試験した場合、対角線の長さは、平面の試験片の場合0.064mm程になります。

マイクロビッカース硬度計を使用し、荷重を小さくすればずっと薄いものの硬さが試験できるわけです。

ものだけではなく、浸炭層や窒化層などの硬化層深さを試験することもできます。

また、試験荷重を適切に選定することで、薄い硬化層の表面処理にたいして、圧痕が硬化層を貫通してしまわないよう、正確に表面硬度を試験することができます。

こちらの場合は、試験荷重を下げたほうが正確な試験値となります。

試験片が、球体や円筒形状の場合、同じ硬さでも平面形状のときにできる圧痕の対角線長さとは、差異が生じてしまいます。

その場合は、試験値に補正係数をかけることで平等に硬さを評価することができます。

ビッカースとロックウェルの違い

ロックウェル硬度計もビッカース硬度計と同様に、被測定物に圧子を一定加重で押し付ける点では同じですが、圧子の形状と測定量の2つに大きな違いがあります。

まず圧子の形状は、ビッカース硬度計が正四角錐のダイヤモンドであるのに対してロックウェル硬度計では球形です。このため試験後にできる圧痕の形状も当然違いがある、ビッカース硬度計では正方形でロックウェルでは円形の圧痕が残ります。

測定量にも違いがあり、ビッカース硬度計が圧痕の対角幅を計測するのに対して、ロックウェル硬さでは圧痕の深さを測定して硬さを算出します。このため、深さを読むだけで済むため簡便でスピーディに結果を知ることができ、主に金属材料を使用する生産現場に向いています。

ロックウェル硬度計のデメリットは、被対象物の硬さによって圧子の種類や試験条件を変える必要があり、様々な試料を同一の条件で比較できないことです。この点ビッカース硬度計では試験片の準備や測定に時間が掛かるものの、圧子の種類は単一で、荷重を変更した場合でも誤差が小さく公平な試験ができる点で違いがあります。

ビッカース硬度とロックウェル硬度は、硬さ換算表を参照することで互いに換算することができるので、どちらか一方の硬度しかデータがない場合でもすぐに概算値として算出し利用することができます。 

ビッカース硬度計の自動機構

ビッカース硬度計では、場所によって硬さが異なる浸炭部品や溶接部品などを測定することがあります。このとき、一点一点測定者が場所決めし、圧子を打ち込み、硬さを測定していると時間がいくらあっても足りません。

最近では、このすべての作業を全自動で行ってくれる自動機構を搭載したビッカース硬度計が広く利用されています。このため、浸炭部品では硬度が高い表面から硬度の低い母材部分までの数ミリ数十点の測定範囲を一次元のライン測定設定することができます。

また、溶接部品の溶金部と熱影響部などの広いもので数百mm2で数百点にもなる二次元エリアも自動測定できます。硬さの値をグラデーションマップとして表現することも可能なので、硬さの変化を視覚的に理解しやすくなり、開発や事故対策にいても豊富な情報を得ることができます。 

参考文献
https://www.mitsutoyo.co.jp/products/katasa/micro.html
www.matsuzawa-ht.com/item/index.htm
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/testing-machine/material/hardness.jsp
https://www.dakotajapan.com/hardness/point/aboutHardness.html

ビッカース硬度計のメーカー情報

ビッカース硬度計のメーカー7社一覧


ビッカース硬度計のメーカーランキング

社員数の規模

  1. 1 株式会社島津製作所
  2. 2 株式会社ミツトヨ
  3. 3 東京電機産業株式会社

設立年の新しい会社

  1. 1 株式会社マツザワ
  2. 2 株式会社フューチュアテック
  3. 3 株式会社インテスコ

歴史のある会社

  1. 1 株式会社島津製作所
  2. 2 株式会社ミツトヨ
  3. 3 東京電機産業株式会社

ビッカース硬度計5選

HMV-G31シリーズ

株式会社島津製作所

特徴

HMV-G31シリーズはエッチングや電池分野での使用を想定して開発されたマイクロビッカース硬度計です。

試験力は電磁制御で9.8mN~19.6Nまで9.8mN単位で設定可能で、ヌープ硬度や破壊靭性の測定も行うことも可能です。

想定される硬さ、押込み深さから自動的な最適な試験力とレンズ倍率の設定を行うインテリジェンスソフトウェア搭載で、更にくぼみの大きさに合わせてレンズの切換えも自動で行ってくれるため、測定に集中することができます。

Gフレームという門型フレームの採用により、従来では試験機本体と干渉してY軸方向に設置できなかった長物も自由に設置・計測することが可能です。

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HV-100シリーズ

株式会社ミツトヨ

特徴

HV-100シリーズは手動もしくは自動システムにより、ビッカース硬さを計測することができるビッカース硬度計です。

試験力は最小9.8Nから最大98Nまで5段階から選ぶことができるため様々な素材の硬さ試験が実施でき、更にビッカース硬さだけでなくヌープ硬度、ブリネル硬さ、破壊靭性も計測することができます。

専用制御ソフトウェアAVPAKをインストールしたPCを接続して試験の実施からプロセス、結果の管理までを連続しておこなうことができ、それにより測定者毎に生じやすい測定誤差を無くすことができます。

株式会社ミツトヨの会社概要

  • 会社所在地: 神奈川県神奈川県川崎市高津区坂戸1-20-1
  • URL: https://www.mitutoyo.co.jp/
  • 創業: 1934年
  • 従業員数: 5,371人

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VMT-X

株式会社マツザワ

特徴

VMT-Xはカラー液晶タッチパネル採用、試験力8段階切替が可能なビッカース硬度計です。

ビッカース硬さに加えてヌープ硬度、軽荷重域のブリネル硬さ、破壊靭性等の測定を行うこともできます。

対物レンズは最大4本装着可能で、倍率200~1,000倍の範囲で分解能0.01μmでの測定が可能なため高精度な測定が可能です。

更にニーズに応じてPCモニターでの計測やフルオートシステムもオプションも選択できるため、作業効率向上と作業者毎による測定誤差の解消を図ることができます。

株式会社マツザワの会社概要

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FLV-ARシリーズ

株式会社フューチュアテック

特徴

FLV-ARシリーズは、設定に従って自動でビッカース硬さの多点計測を行うことができるマルチビッカース硬度計です。

1.3メガピクセルの高解像度カメラ搭載で、試料の傾斜に対する追従機能、画像処理ソフトと大型の自動XYステージによりビッカース硬さを自動計測することにより、ビッカース硬さ試験において問題となりやすい試験者毎の測定誤差を無くすことが可能です。

距離や角度の計測機能にイメージプログラミングによる一括原点位置合わせ、そして複雑な計測パターンのセッティングや計測データのグラフ作成機能等試験にかかる作業・データ処理時間の大幅な短縮を図ることができます。

株式会社フューチュアテックの会社概要

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HTM-1200Ⅲ

株式会社インテスコ

特徴

HTM-1200Ⅲは室温から超高温環境におけるビッカース硬さの測定と顕微鏡観察を可能とする、高温マイクロビッカース硬度計です。

真空中において下は室温から上は1,200度までの環境で測定ができ、アルゴンガスによる急冷にも対応しています。

ビッカース硬さの測定方法に関してはJIS Z 2252:1991 高温ビッカース硬さ試験方法に準拠しており、信頼性の高い測定が可能です。

安全装置も搭載しているため、安心して計測を行うことができます。

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