ブレードフレキとは
ブレードフレキ (英: flexibletube covered with blade) とは、ステンレスなどの帯板や線材を外側に編み込んだ可とう管です。
ブレードフレキは、自在に折り曲げることができる柔軟性を持ちながら、ステンレスで周りを保護するため強度に優れています。ブレードフレキの特徴は、外的環境に強く振動を吸収し、熱や地盤沈下などに対応できることです。
ブレードフレキの使用用途
ブレードフレキは、気体や液体の配管に使用されます。気体の種類 (空気、ガス、蒸気) 、液体の種類 (化学薬品、水、油) 、圧力、雰囲気などに問わず対応可能です。
両端が変位できるため、油圧機器や空気圧機器の可動部の配管に使用されます。また、建物をつなぐ配管や免震機器などに使用され、地盤沈下や地震による地盤移動に耐えることができます振動があるポンプやコンプレッサ及びエンジンの排気管などの接続配管にも、ブレードフレキが使われます。
振動が配管に伝わることを減らして、配管の損傷防止が可能です。フレキシブルチューブの柔軟性を生かして、複雑な形状の配管に使用できます。配管の部品を減らし、工数の低減効果があります。
さらに、医療部材にも有用です。カテーテル用チューブは 、チューブにPTFEのライナー、ブレードにSS304・PEEKなどを使用し、さらに柔軟なチューブで覆った安全性の高いものです。
ブレードフレキの構造
ブレードフレキは、チューブ、外側のブレード、及び両端の管継手で構成されます。チューブは蛇腹加工されたSUS304などのステンレス、架橋ポリエチレン管、シリコンゴム、及びPTFEなどが使われます。また、ブレードは、SUS304などのステンレス、PEEKなどの線材・帯材が使用されます。
柔軟性に優れているフレキシブルチューブをステンレスで保護することで、強度を向上させ、耐圧を上げることが可能です。機械などから発生する振動は、ブレードフレキが吸収します。配管設備にダイレクトに振動が伝わらないため、配管に損傷を与えません。
また、地盤沈下や地震などが起こり、地盤が崩れたり揺れたりした際にも、ブレードフレキは地盤の動きに合わせて自在に曲がるため、配管の破損や損傷を防げます。
ブレードフレキの特徴
ブレードフレキの特徴は、強度・耐圧性能、耐熱性の向上、柔軟性、大きな変位に対応可能、機器の振動の伝達防止などに効果があることです。
1. 高性能
フレキシブルチューブの外面をブレードで覆うことで、柔軟性を保ちながら、強度・耐圧性能を上げています。適用できる流体は、空気・各種ガス・蒸気などの気体、水・油・溶剤・薬品・血液・調味料などの液体、各種粉体などに対応可能です。
また、低温から高温まで広範囲に使用できます。数百度で使用可能なものもあります。
2. 大変位に対応可能
ブレードフレキは、大変位に対応できます。可動部がある油圧・空気圧機器、ロボット、自動車のホイールブレーキなどです。また、免震設備や地中配管など地震時の地盤の動きによる損傷を抑えます。
3. 振動対策
ポンプ・コンプレッサ・排気管などの接続管にブレードフレキが使われます。機器からの振動伝達を抑えます。
ブレードフレキのその他情報
ブレードの種類
ブレードがステンレスの場合、主に3種類が使用されています。
1. 線ブレード
線ブレードはブレードの素材に、ステンレスの線材を使用し、数本の線材を平行に束ねてチューブ外面に編み込んだものです。柔軟性に優れ、繰り返し頻度が高い変位を吸収できます。丸線ブレードやワイヤーブレードとも呼ばれます。
2. 帯ブレード
帯ブレードは、ステンレスの板を帯板に切断した材料を使用して、竹かご状に手作業でチューブ外面に編み組んだものです。線ブレードと比較して内圧に対する強度は優れますが、柔軟性が劣るため繰返し頻度の低い変位を吸収するのに適しています。平線ブレード、リボンブレードとも呼ばれます。
3. 綾織ブレード
綾織ブレードは、線ブレードに用いる線材を平板状に編み組みし、これをチューブの外面に編み込んだものです。高強度で柔軟性に優れています。長尺にも対応できますが、最もコストがかかるブレードです。
参考文献
https://kudohkenzai.shop-pro.jp/?pid=32254092
https://www.technoflex.co.jp/about/products/flex/feature.html
https://www.technoflex.co.jp/about/products/flex/index.html
https://www.monotaro.com/g/00439553/
https://www.ork.co.jp/faq/braid/