アルミねじ

アルミねじとは

アルミねじとは、アルミニウムまたはアルミニウム合金を素材として作られたねじです。

アルミニウムは密度が鉄のおよそ3分の1と小さく、同じサイズでも質量が大幅に抑えられます。これにより、運搬や組み立て作業の負担が軽減し、製品全体の軽量化にも寄与します。また、アルミニウムは表面に自然に酸化被膜を形成し、内部を空気や水分から保護する高い耐食性を示します。鉄ねじのように赤さびが広がって固着する心配が少ない点は、メンテナンス性の向上につながります。

強度面では鋼製ねじに劣りますが、近年はマグネシウムやシリコンを配合した高強度アルミ合金も普及しています。これにより、中程度の荷重に十分に耐えられます。軽さや耐食性、加工性を併せ持つことから、輸送機器から生活家電まで幅広い分野で活用される部品です。

アルミねじの使用用途

アルミねじは以下のような用途で使用されます。

1. 輸送機器・先端機器

自動車やオートバイなどの車両では、部品ごとの軽量化が燃費や運動性能の向上に直結します。エンジン周りのカバーや内外装部品の固定にアルミねじを使用することで、車体全体の軽量化に貢献します。また、ドローンや産業用ロボットアームなど、軽さが性能を大きく左右する製品においてもアルミねじは不可欠な部品となっています。

2. 建築

建築分野では外壁パネルや内装材の固定に、部材の色に合わせたカラーねじが使用されます。これにより、統一感のある美しい外観を演出することが可能です。単なる締結部品としてだけでなく、製品の付加価値を高める装飾的な要素としても活躍しています。

3. 食品・医療

食品を扱う機械や医療機器の分野では衛生管理が重要であり、錆を排除することが重要です。アルミねじは優れた耐食性を有し、クリーンな環境を維持するのに役立ちます。さらに、強い磁場が発生するMRIなどでは、ねじ自体が磁気を帯びてしまうと正確な計測の妨げになります。このように磁気を排除する必要がある場面で、非磁性体であるアルミねじを選定することがあります。