筐体設計

筐体設計とは

筐体設計とは、製品を安全に包む外箱を設計するサービスです。

筐体とは、機械や装置の内部部品を覆って保護するためのカバーや外装を指します。この筐体を設計する作業が筐体設計です。筐体の役割は内部部品を物理的な衝撃や水分などから守るだけではなく、製品全体のデザイン性や使いやすさを決定づける重要な要素でもあります。

例えば、利用者が手で触れる部分や、スイッチの配置などによって製品の操作性は大きく変化します。また、内部の部品が発する熱を効率的に逃がす放熱性能を確保することも、製品の安定した動作には不可欠です。設計の際には強度やコスト、そして見た目の美しさといった様々な要求を考慮する必要があります。筐体設計はプラスチックや金属などの材料を選定し、量産しやすい形状を検討する総合サービスです。

筐体設計の使用用途

筐体設計のサービスは以下のような用途で活用されます。

1. 家電製品・電子機器

テレビやスマートフォンといった家電・電子機器では、筐体設計が製品の魅力や使い勝手を大きく左右します。これらの製品では、内部の精密部品を保護する基本的な機能に加え、利用者の感覚に訴える洗練されたデザインが求められます。また、軽さや薄さも重要視されるため、強度を保ちながら可能な限り無駄を削ぎ落とした設計が必要です。

2. 産業機械・制御装置

工場などで使われる産業機械や制御装置の筐体の設計にも活用されます。製造現場では振動や油の飛散が日常的に起こりうるため、外部環境から内部機器を確実に保護する構造が不可欠です。また、作業者の安全を確保する役割も担っており、感電などの危険から人を守るための安全基準を満たす必要があります。

3. 医療機器

医療機器の筐体は高レベルの安全性と衛生面への配慮が求められます。患者や医療従事者が触れることを前提に安全な材料を使用し、洗浄や消毒がしやすい滑らかな形状に設計されることが一般的です。また、機器の誤作動は人命に関わるため、電子回路を電磁波などから保護する性能も重要視されます。