工業用はかりのメーカー16社・114製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
工業用はかりとは、あらゆる産業の現場で正確に物の重量を計るための計量機器です。
グラム単位からトン単位まで計量できる重量の幅が広く、はかりの形状も台はかりや吊り作業で使用できるタイプ、フロアスケールといわれる床に埋め込まれたタイプなど多くの製品があります。
粉末の計量のための防塵仕様や液体の軽量のための防水仕様、また爆発性ガスが発生するなどの危険場所での計量には防爆仕様など計量するものの特性や測定環境によって様々な仕様があります。
微小な重量を高精度で測定する場合や、高い精度は必要としないものの重量物を測定する場合など産業や測定目的により適切な仕様の工業用はかりが使用されています。
近年では、単に重量を量るだけではなく、液体や粉体の自動充填や充填量検査、バッチ処理のための計量、調合、分注など一連の自動化した製造プロセス内に工業用はかりが組み込まれるようになってきています。医薬品、化粧品、化学品、食品業界など工業用はかりが使用されている分野は様々です。
フックの法則を利用したばねばかりや、てこの原理を利用した天秤などがありますが、工業用はかりには、主に電磁式、ロードセル式、音叉式の測定原理が採用されています。
内部構造は天秤の構造と同様で、竿の片方に試料を載せ、支点を挟んで竿の反対側に電磁コイルが配置されています。試料の重さに対して平衡を保つために必要な電磁力を測定し、電磁力を重量に換算して重さを図ります。高精度で測定が可能であり、分析天秤など微量な試料を測定するはかりに採用されています。
重みで歪みが発生する起歪体(きわいたい)と起歪体の歪みを検知する歪みゲージで構成されています。起歪体の一方は固定されており、その反対側に試料を載せます。試料の重みで発生する起歪体の歪みを歪みゲージで抵抗値として取り出し、重量に換算します。構造が比較的単純で、価格が安価です。精度の要求がそれほど高くない重量物などの測定に適しています。
音叉を2つ繋いだ振動子に試料の荷重を加えることで変化する振動数を測定し、重量に換算します。比較的歴史が浅い測定原理で、測定精度は電磁式とロードセル式の中間に位置します。
計量台と呼ばれる台の形をしている平面の上に、静止している物を置いて重量を計測する「はかり」を総称として「台はかり」と呼びます。
台の部分が載せたものの重量により沈み、その量を重量として はかる構造のものです。家庭用の体重計、キッチンスケール、商店のはかり、プロパンガスの量を計るはかり、床面が計量台の構造で、大型の車両などが自走して載ることができる「トラックスケール」など、多岐にわたる用途の目的や容量で、いろいろな製品が有ります。
また、内部構造もバネを用いたアナログタイプの物以外にも、ロードセル、電磁式などのセンサーを持ち,デジタル数字で表示するデジタルタイプなどや、防水構造や防爆構造など用途、ひょう量、価格帯などにより多種多様な製品が有り、ひょう量、使用目的、大きさ、によって選定する必要があります。
質量を計測する 「はかり」 の計測する物を載せる計量皿、プラットフォーム部の名称です。メーカーによって「台ばかり」の製品呼称として計量台と呼ぶことが有ります。
従来の天秤は、古代からある計量器で、左右に二つの皿を持ち、てこの原理を応用して、左右の皿の上の物質の質量が一致している時に「釣り合う」構造の「はかり」をそう呼びます。
天秤棒はかり をはじめとして、ロバーバル構造と呼ばれる皿部の質量を、てこを介して質量センサーを押す構造の物が有ります。
「電子天秤」とは主に、質量を計測する「電子はかり」のことを言い、天秤の構造を内蔵している機種と、天秤構造が無いワンブロック構造のものが有ります。
電子天秤の 質量計測方式には、電磁力平衡方式、ロードセル式、音叉振動方式などがあります。
初期は電磁力平衡式がすべてでしたが、近年、ひずみゲージ式ロードセルを使ったものが広く出回るようになり、区別がつけがたい状況にあります、精度等級としては、電磁力平衡式はロードセル式に対する上位となります。
参考文献
https://www.mt.com/jp/ja/home/products/Industrial_Weighing_Solutions/bench-scales.html
https://www.tanaka-scale.co.jp/category/industrial/
https://www.an.shimadzu.co.jp/balance/hiroba/bean/bean04.htm#:~:text=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BB%E3%83%AB%E5%BC%8F%EF%BC%88%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%8A%B5%E6%8A%97%E7%B7%9A,%E6%8A%B5%E6%8A%97%E5%80%A4%EF%BC%89%E3%81%8C%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
https://www.vibra.co.jp/learn/sensor/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/60/11/60_KJ00008329776/_pdf
https://www.keiryou-keisoku.co.jp/
https://www.aandd.co.jp/products/weighing/balance/bal-base/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている工業用はかりのカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
本製品は、防塵・防水クレーンスケールは防塵・防水仕様のクレーンスケールで、各種産業工場現場で使用されています。秤量重量は100kg~3tまで5モデルがラインナップされています。防塵・I防水はIP65相当です。
計量物を吊り上げるのに操作が便利なリモコン方式が採用されており、また本体はリチウムバッテリー駆動で充電式となっています。
本体材質はプラスチック製とアルミ合金製がラインナップされており、秤量対象物によって選ぶことができます。
水産仕様KL‐FMは、名前の通り水産業界の市場取引、卸売計量、箱詰め計量のための工業用はかりです。載せ台部分の材質はステンレスとなっており、指示計部、積載面は水や汚れに強いIP65相当の防水性能があります。
150kgまで計量することができ、目量は100gなので活魚の計量に最適です。操作ボタンは風袋とON/ゼロの2つのみで誤操作の心配がありません。
約1秒のスピード表示で表示部はLEDバックライトを標準で装備しており、暗い現場でも数値の読み取りが容易です。
FC-Si / FC-iシリーズは、個数管理を高精度で実現できる個数計です。計量範囲は500g~50kg、最小表示0.02g~5gで多数のモデルがラインナップされているので、個数管理するものの重量に合わせて適切な機種を選定することができます。
計数精度自動向上機能が搭載されており、さらにID別に単重、風袋、上下限値、総個数を500品目メモリすることができます。
使用用途に応じてコードレス化や外部スケール接続などのオプションが多数準備されています。
連包小袋用乾燥剤投入機は、乾燥剤や脱酸素剤などの連包パウチ品を決まった寸法で切断し、包装機、充填機に1包ずつ投入するための装置です。
連包パウチを送る機構にメカクランク方式が採用されており、失敗なく確実にパウチの供給を実施することができます。また、リール部を本体の架台内部に配置することで、乾燥剤の防湿効果が高められています。
さらに、カッター機構の内部にロードセルを搭載し、胴切検知機能をもたせています。
この工業用はかりは、厚さがわずか20mm、積載面が250mm×250mm、または350mm×350mmの超薄型のはかりです。定格容量は400kgと800kgがラインナップされており、定格出力誤差は±10%です。
本体重量は約2.5kgあるいは4kgとそれぞれ非常に軽量で、本体材質はアルミニウムであり、積載面にはステンレスカバーが付いています。
この工業用はかりは、車両計量、産業用台はかり、研磨圧測定などに応用が可能です。