DCDCコンバータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、DCDCコンバータのメーカー57社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。DCDCコンバータ関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:株式会社村田製作所、2位:株式会社ユタカ電機製作所、3位:株式会社タムラ製作所となっています。
DC/DCコンバータは、一定電圧を出力する直流電源から異なる電圧の直流電圧を作り出す電源装置です。
入力する直流電圧よりも高い電圧を出力する場合を昇圧コンバータ、低い電圧を出力する場合を降圧コンバータと呼びます。
DC/DCコンバータは、電子機器の内部で一部の回路に適した電源電圧を供給するために使用されます。
一般に電子機器は商用電源 (交流) を用いて動作しますが、電子回路には直流電源が必要なので、商用電源を一旦直流に変換します。この電源回路をAC/DCコンバータと呼びます。
一方、回路を構成するICなどの電子部品は、それぞれ最適な動作電圧範囲が異なるため、個々の回路に適した電圧を供給しなければなりません。そこで必要とする電圧に応じた電源を複数用意しますが、このような場合にDC/DCコンバータが使用されます。
DC/DCコンバータは2種類あり、それぞれ原理が異なります。
リニア・レギュレータでは、NPNトランジスタを入力端子と出力端子間に挿入し、このトランジスタのコレクタ-エミッタ―間の電圧を制御することで出力電圧を一定に維持します。トランジスタは入力側をコレクタ、出力側をエミッタとして、その出力電圧と所望の電圧の差を制御回路が検出します。
トランジスタのベース電流を制御し、出力電圧が一定になるようにコレクタ-エミッタ間の電圧を変化させるという流れが基本的動作です。NPNトランジスタの代わりにNチャンネルMOSFETを使うものもあり、この場合は入力側にドレイン、出力側にソースを接続し、制御回路はゲート電圧を制御します。
スイッチングレギュレータは、入力端子と出力端子間にスイッチング素子を設け、出力電圧が所望の電圧になるまでスイッチング素子をON状態にして入力から出力へ電力を供給し、出力電圧が所望の電圧に達した時点で、スイッチング素子をOFF状態とする流れが基本的な動作です。
この動作を高速で繰り返し、出力電圧を所望の範囲に収めるよう制御します。スイッチング・レギュレータ方式のDC/DCコンバータでは、コイルと組み合わせて電流遮断時にコイルから発生する逆電圧を利用して、入力した電圧よりも高い電圧を得る昇圧動作が可能になります。
また、入力側の電圧にかかわらず一定の電圧を出力できる昇降圧レギュレータ、さらに正電圧から負電圧を作る反転レギュレータも実現可能です。
DC/DCコンバータには、大きく分けて「リニア・レギュレータ」と「スイッチング・レギュレータ」の2種類があります。
入力端子と出力端子の間にNPN型トランジスタを挿入し、出力端子の電圧が常に一定となる様制御するもので、この方式は、ノイズが少ない安定した出力電圧が得られますが、次の欠点があります。
入力端子と出力端子の間にスイッチング素子を設置し、入力端子から流れる電流をスイッチング素子でON/OFFして、出力端子の電圧を一定に保持するもので、次の利点があります。
一方、欠点としては次のようなものがあります。
リニア・レギュレータでは、ローノイズで安定した電圧出力が得られるので、各種センサーの微弱な信号を扱う場合などアナログ回路に適します。しかし、発熱量が大きいので、適切な放熱設計が求められます。ヒートシンクやファンを併用して発生した熱を機器外部に逃がすよう配慮が必要です。
一方、スイッチング・レギュレータは、出力電圧を広い範囲に設定できるとともに大電流の供給も可能ですが、ノイズの発生が避けられないので、その対策が必要になる場合があります。シールドケースに収めるなどが対策の例です。
しかし、アナログ回路へのノイズの廻り込みを防ぐためには、電源そのものを分離して、一点アースでDC/DCコンバータとアナログ回路のグランドレベルを共通にするなどの対策が必要になる場合もあります。
また、比較的発熱は少ないとは言え、大きな電力を出力する際は、リニア・レギュレータと同様に機器内部の放熱に十分注意して設計することが必要です。
参考文献
https://www.alu4all.com/what-is-a-heat-sink-and-its-working-principle/
https://www.furukawa.co.jp/jiho/fj115/fj115_16.pdf
http://www.picfun.com/heatsink.html
https://www.koaglobal.com/-/media/Files/KOA_Global/technology/seminar_doc/CEATEC2019session1forWEB.pdf?la=ja-JP&hash=E38C0CD04A078CEC167CE17E0D449029
https://www.micforg.co.jp/jp/c_ref2.html
https://www.denshi.club/parts/2016/01/2.html
http://www.hardwarepartss.com/Company-news/775.html
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DCDCコンバータのカタログ一覧はこちら企業
アールエスコンポーネンツ株式会社 トレックス・セミコンダクター株式会社 株式会社ベルニクス パワーサイエンス東海有限会社 パワーアシストテクノロジー株式会社 日清紡マイクロデバイス株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社村田製作所 | 7.9% |
2 | 株式会社ユタカ電機製作所 | 5.5% |
3 | 株式会社タムラ製作所 | 5.2% |
4 | デルタ電子株式会社 | 5.2% |
5 | コーセル株式会社 | 4.5% |
6 | 北陸電気工業株式会社 | 4.2% |
7 | 株式会社シーユーアイ・ジャパン | 4.1% |
8 | 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社 | 3.8% |
9 | TDKラムダ株式会社 | 3.3% |
10 | 新電元工業株式会社 | 2.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月のDCDCコンバータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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企業
アールエスコンポーネンツ株式会社 トレックス・セミコンダクター株式会社 株式会社ベルニクス パワーサイエンス東海有限会社 パワーアシストテクノロジー株式会社 日清紡マイクロデバイス株式会社YDS500Sシリーズは高効率・低損失・大電力をリーズナブルな価格で提供することを目的とし、より薄型でコンパクトな形状としたDCDCコンバータです。
どのモデルでも出力電流は5Aで統一され、絶対最大入力電圧をDC50Vまで対応しており、必要な出力電圧によってモデルを選定します。
面実装型超小型金属シールドタイプで、自動復帰型過電流保護回路を内蔵し、外部抵抗負荷による出力電圧可変端子とリモートON-OFF機能及びPOWER GOOD信号端子が付いています。
BTI,BTJシリーズは同社BTシリーズのパワーアップ版のDCDCコンバータです。
高効率の出力電流(BTIシリーズで15W、BTJシリーズで30W)を実現し、入力電圧が9V~36VDC、18V~76VDCという広い入力範囲のため、12/24VDC系統および24/48VDC系統などの入力電圧系統が混在するような制御基板に最適な構造となっています。
それぞれの系統で兼用で使用できる製品があるため、ストックを置いておく必要がなく、在庫削減に貢献します。
PQME1-Mシリーズは産業、家電、電気通信スペースのさまざまなアプリケーションに使用できる汎用性の高いDCDCコンバータです。
分散型電源システム内のDCレールの変換や絶縁を低コストで信頼性の高い方法で行えるように設計された0.75Wの絶縁型モジュールを使用しています。
本製品は小型の8ピンSMTパッケージ仕様とシングル安定化出力に継続的短絡保護を導入した安全設計、-40~85℃の広い動作温度範囲を特徴としています。
モノタロウでチェック
秋月電子通商でチェック
アズワンでチェック
ミスミでチェック