ADコンバータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ADコンバータのメーカー22社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ADコンバータ関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:旭化成エレクトロニクス株式会社、2位:日本テキサス・インスツルメンツ合同会社、3位:STマイクロエレクトロニクス株式会社となっています。
実世界での情報は殆どが連続的なアナログ量ですが、これを機械に入力して処理するには0と1のデジタル量に変換する必要があります。adコンバータはアナログ信号をデジタル信号に変換するための電子部品です。逆にデジタル量をアナログに変換するものをDAコンバータと言います。
adコンバータは、さまざまなアーキテクチャ(変換方式)があり、サンプリングレートや分解能が異なります。これらの性質の違いは、目的に応じて適切なものを選択することができます。
さまざまな電子機器では、アナログ信号を入力情報として利用する必要がありますが、内部の処理はデジタル信号で行われます。そのためアナログ-デジタル変換を行う必要があります。
光や音声や、温度など、身の回りの信号は典型的なアナログ量であり、これらを扱う機器には必ずといって良いくらいadコンバータが搭載されています。
デジタルカメラやビデオ、オーディオ機器や光学メディアの読み込み機器などでは高速伝送がもとめられるため、高サンプリングレートの高速adコンバータが開発されています。
adコンバータがアナログ信号をデジタル信号に変換するには、大きく分けて3つの段階を踏みます。
第一に、連続的なアナログ信号を周期的に切り出して標本化(サンプリング)を行います。
第二に、サンプリングされた信号の振幅を離散的な値に近似する量子化が行われます。
そして第三に、量子化された信号を0と1のバイナリで表現する符号化が行われます。符号化を行う回路をエンコーダと呼びます。
adコンバータの性能を表す指標として、サンプリングレートと分解能があります。サンプリングレートは、変換スピードを表しており、値が大きいほど高速な変換ができます。分解能はどこまで細かく表現するかという指標で、ビット数(符号化の際の2進数の桁数)で表現されます。この値が大きいほど、高精度でなめらかな表現ができます。
一般に、サンプリングレートと分解能はトレードオフの関係にあり、高速にサンプリングできるものは分解能を犠牲に、逆に高分解能を達成するにはサンプリングレートを遅くするといったことが必要になります。
ADコンバータはアナログ信号をデジタル信号に変換するための回路または設備です。
自然界の事象の多くはアナログ量で表されます。一方、現在では8bitボードコンピューターからスーパーコンピューターまで、あらゆる形態のデジタル機器が多くの情報の処理を行っています。
デジタル機器が直接扱える情報はデジタル信号です。そこで、アナログ量をデジタル機器で扱えるように、ADコンバータが必要となります。
ここで、ADコンバータに必要な能力の一つに「分解能」があります。ADコンバータの分解能とは、入力されたアナログ信号をいくらまで細かく表せるかということで、bitで表されます。この場合、そのくらいのアナログ量を表現できるかですが、
例)アナログ入力FSが2Vp-p、ADコンバーターが8bitの分解能だとすると、
2 / (2^8 - 1) = 2 / 255= 0.007843(V) = 7.843(mV)
これより、2Vp-pまで入力できる8bit-ADコンバータの最小分解能力は7.843mVとなります。実際には、高精度ADコンバータとして20bit、24bit、32bitといったADコンバータが実用化されています。
ADコンバータの性能のうち、分解能と同様に重要な事柄にサンプリング周波数があります。ADコンバータでのサンプリング周波数とは、アナログ量をいくらの周波数でサンプルするか、ということで、ADコンバータの作動スピードです。なお、ADコンバータがこのサンプリング周波数まで使用できるかというとそうではなく、ナイキスト定理により、サンプリング周波数は入力されるアナログ信号の周波数の2.2倍以上に設定します。
ADコンバータには誤差が発生します。例えば、設計上ではアナログ入力2Vp-p、16bitのADコンバータの誤差は、
2 / (2^16 - 1) = 30.518(μV)
となります。
アナログ入力2Vp-pのADコンバータで、0.500Vを50μVの精度でサンプリングする必要があるとき、何bitの精度が必要かというと、1LSBが50μVより小さいADコンバータが必要ということで、上の計算より16bitのものが必要となります。ここで注意が必要なのは、ADコンバータ単体の性能がそのまま機器の性能として発揮できるとは限らないということです。ADコンバータの入力端子より前には入力保護回路、アンプ、アッテネータなどが設けられるはずで、ここでは数十μVといった微小で繊細な信号を直接扱います。この部分の部品は扱う信号へアナログ的に影響を与えることになります(部品のパラメータの温度ドリフトなど)。この辺りを最適化するような設計が必要で、さらにデジタル回路の中にデリケートなアナログ回路を設置する場合の処理にも十分に注意して初めて高精度ADコンバータの性能は十分に発揮できることになります。
参考文献
https://www.marubun.co.jp/service/technicalsquare/a7ijkd000000bogr.html
https://www.cqpub.co.jp/dwm/Contents/0093/dwm009301230.pdf
https://www.akm.com/jp/ja/technology/technical-tutorial/basic-knowledge-adc/oversampling-advantage-1/
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ADコンバータのカタログ一覧はこちら企業
株式会社アコー*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | 13.8% |
2 | 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社 | 12.1% |
3 | STマイクロエレクトロニクス株式会社 | 10.3% |
4 | アナログ・デバイセズ株式会社 | 9.8% |
5 | 新日本無線株式会社 | 8.6% |
6 | 株式会社エルメック | 7.5% |
7 | 株式会社タートル工業 | 5.2% |
8 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 5.2% |
9 | Microchip Technology Inc. | 5.2% |
10 | セイコー・イージーアンドジー株式会社 | 4% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のADコンバータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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