ADコンバータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ADコンバータのメーカー23社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ADコンバータ関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:ローム株式会社、2位:旭化成エレクトロニクス株式会社、3位:日清紡マイクロデバイス株式会社となっています。
ADコンバータは、アナログデータをデジタルデータに変換する装置を指します。AnalogとDigitalの頭文字を取ってADコンバータであり、A/Dコンバータとも表記します。
実世界での情報はほとんどが連続的なアナログデータですが、これをコンピュータで処理するには0と1のみで表現されたデジタルデータに変換する必要があります。ADコンバータはアナログ信号をデジタル信号に変換するための電子部品ですが、反対にデジタルデータをアナログデータに変換するものをDAコンバータと言います。
ADコンバータは、さまざまなアーキテクチャ(変換方式)があり、サンプリングレートや分解能が異なります。そのため、目的に応じて適切なものを選択する必要があります。
ADコンバータは我々の日常生活でも多数使用されています。具体的にはデジタルカメラやオーディオ機器です。映像や音などのアナログデータをデジタルデータに変換して出力します。
さまざまな電子機器では、アナログ信号を入力情報として利用する必要がありますが、内部の処理はデジタル信号で行われます。そのため、ADコンバータが必要になります。光や温度などを扱う機器にはADコンバータが搭載されています。
デジタルカメラやオーディオ機器などでは高速伝送が必要となるため、高サンプリングレートの高速ADコンバータが開発されています。
ADコンバータがアナログデータをデジタルデータに変換するには、大きく分けて3つの段階に分かれます。
ADコンバータの性能を表す指標として、サンプリングレートと分解能があります。サンプリングレートは、変換スピードを表しており、値が大きいほど高速な変換ができます。
分解能はどこまで細かく表現するかという指標で、ビット数(符号化の際の2進数の桁数)で表現されます。この値が大きいほど、高精度でなめらかな表現ができます。
サンプリングレートと分解能はトレードオフの関係にあり、高速にサンプリングできるものは分解能を犠牲に、逆に高分解能を達成するにはサンプリングレートを遅くする必要があります。
ADコンバータの指標に分解能があります。ADコンバータの分解能とは、入力されたアナログ信号をどこまで細かく数値化するかという概念です。単位はbitで表されます。8bitデータという場合は2の8乗の数値に分解し、0〜255の数値で表します。一般にbit数は8の倍数となることが多いです。
アナログ入力が0〜2の数値で、ADコンバーターが8bitの分解能だとすると、2/(2^8-1) =2/255=0.007843となります。上記より、0~2まで入力できる8bit-ADコンバータの最小分解能力は0.007843です。高精度ADコンバータとして32bitや64bitの製品が実用化されています。
ADコンバータにおいて、分解能と同様に重要な指標にサンプリングレートがあります。ADコンバータでのサンプリングレートとは、アナログ量をどれだけ頻繁にサンプルするかといいうことです。これがADコンバータの作動スピードになります。
ナイキスト定理によって、ADコンバータには入力アナログ信号の2倍以上の周波数が必要とされることが分かっています。そのため、ADコンバータのサンプリングレートは入力アナログ信号周波数の2.2倍以上に設定されます。
ADコンバータには誤差が発生します。例えば、設計上ではアナログ入力が0~2で、16bitのADコンバータの誤差は、 2/(2^16-1)=0.0000030518となります。どの程度の精度でサンプリングする必要があるかは、上記のような計算によって求めます。
注意が必要なのは、ADコンバータの性能がそのまま機器の性能になるとは限らないことです。ADコンバータの入力端子より前には入力保護回路、アンプ、アッテネータなどが設けられるおり、ここで微小信号を扱います。
この部分によって、アナログ信号が影響を受けることがあります。ADコンバータの周辺回路も注意して選定しなければ、高精度ADコンバータの性能は十分に発揮できないことがあります。
参考文献
https://www.marubun.co.jp/service/technicalsquare/a7ijkd000000bogr.html
https://www.cqpub.co.jp/dwm/Contents/0093/dwm009301230.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2023年11月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ローム株式会社 |
20.4%
|
2 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 |
8.7%
|
3 | 日清紡マイクロデバイス株式会社 |
8.7%
|
4 | 丸文株式会社 |
6.8%
|
5 | 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社 |
6.8%
|
6 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 |
6.8%
|
7 | アナログ・デバイセズ株式会社 |
4.9%
|
8 | オン・セミコンダクター株式会社 |
4.9%
|
9 | Microchip Technology Inc. |
3.9%
|
10 | 株式会社タートル工業 |
3.9%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月のADコンバータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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