ねじゆるみ止め剤についての概要、用途、原理などをご説明します。また、ねじゆるみ止め剤のメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ねじゆるみ止め剤関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:スリーエムジャパン株式会社、2位:東邦化成工業株式会社、3位:池田金属工業株式会社となっています。
ねじゆるみ止め剤とは、ねじのゆるみの発生を防ぐために使用する接着剤のことです。
主にねじの回転ゆるみを防止したり、ねじ部の気密性を向上させる目的で、家庭や工場などの製造現場で使用されます。ただし、ねじがゆるむ原因は1つではなく、ねじゆるみ止め剤が効果を発揮するのは回転ゆるみと呼ばれる現象に限定されます。
ねじゆるみ止め剤には多くの種類があり、接着強度も様々です。高強度のものを使用すると取り外しができなくなってしまう場合もあるので、注意が必要です。
ねじゆるみ止め剤は、工業用機械や一般機械、家庭の家具や家電などにも幅広い用途で使用されています。家庭で使用する場合は、接着力は低強度から中強度のものが選ばれることが多いです。
そのほか、ねじ部の気密性を向上させたい場合にも使用されます。例えば、ダイカスト部品をねじで締結した製品などで用いられます。ダイカスト製品では巣穴と呼ばれる、隙間の発生が避けられません。
ダイカスト部品がオイルを密閉しており、合わせ面やねじ穴加工部に巣穴があると、オイルが巣穴を通って外部に漏れてしまう場合があります。ねじ穴からオイルが漏れる場合には、ねじゆるみ止め剤を塗布してねじ締結することにより、オイルの漏れを防ぐことが可能です。
ねじゆるみ止め剤は、めねじとおねじの間に生じる隙間に入り込み固化することによってねじの回転ゆるみの発生を抑制します。おねじとめねじとの隙間を埋めて、それぞれとの接触面で接着することによって、回転ゆるみに対する抵抗力を生み出しています。
ねじの回転ゆるみを接着によって抑制する一方で、必要に応じてねじをゆるませられなければなりません。部品同士の固定にねじ締結が選ばれる理由には、大きな締結力が得られることはもちろん、分解して再締結できることがあります。ねじゆるみ止め剤は大きな接着力があれば良いわけではなく、必要に応じて接着を剥がすことができる程度の接着力が求められます。
ねじゆるみ止め剤の多くは、嫌気性接着剤です。嫌気性接着剤は空気と遮断されることによって固化します。
ねじがゆるむ理由は複数ありますが、大きく回転ゆるみと非回転ゆるみの2つに分けられます。両者の違いは締結したねじが回転してゆるむ現象と、締結したねじが回転しないにも関わらずゆるむ現象です。ねじゆるみ止め剤がねじのゆるみ止めの効果を発揮できるのは、回転ゆるみに限られます。
逆にねじがゆるまない原理は、ねじ面や座面の摩擦力によるものです。ねじの螺旋にはピッチ角と呼ばれる斜面がありますが、ちょうど荷物を斜面においても滑り落ちない状態と同じです。斜面に置かれた荷物に作用する重力の斜面方向の分直によって荷物は斜面を滑り落ちようとします。
しかし、荷物と斜面との間に摩擦があり、摩擦力が重力の斜面方向の分力よりも大きければ、荷物は斜面を滑り落ちることはありません。
ねじ面や座面の摩擦力があるにも関わらずねじが回転ゆるみを生じる原因は、ねじに作用する外力が大きい場合です。部品同士を固定するねじには、部品が受ける外力も作用します。さまざまな外力がありますが、ねじを回転させようとする外力、ねじの軸直角方向に作用する外力、ねじの軸方向に作用する外力の3つです。
いずれの外力もある程度の大きさで繰り返されることによって、ねじはゆるみ方向に回転する原因になります。
ねじの非回転ゆるみは、さまざまな原因によってねじの軸力が低下する現象です。ねじが軸力という固定力を発揮できるのは、ねじ自体が引っ張り伸ばされ、元に戻ろうとする弾性力によるものです。
ねじにはたらく引っ張り力が低下するのは、ねじが挟み込んでいる相手部品が摩耗や陥没などによって、ねじを引っ張る力が低下することによって発生します。クリープという、熱によって塑性変形する環境も、ねじの非回転ゆるみが発生する原因としてよく知られています。
ねじの非回転ゆるみが生じる環境では、クリープ現象の発生を抑止し、許容できる範囲に留める対策の検討も必要です。
参考文献
https://www.hardlock.co.jp/technical-info/looseness-causes/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト9
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | スリーエムジャパン株式会社 |
30.1%
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2 | 東邦化成工業株式会社 |
12.5%
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3 | 池田金属工業株式会社 |
11.8%
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4 | ヘンケルジャパン株式会社 |
11.0%
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5 | コニシ株式会社 |
10.3%
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6 | 株式会社ヘルメチック |
7.4%
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7 | 東亞合成株式会社 |
6.6%
|
8 | 宮本機械株式会社 |
5.9%
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9 | 株式会社ファスナー産業 |
4.4%
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