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ケミカルフィルタについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ケミカルフィルタのメーカー16社一覧や企業ランキングも掲載しております。ケミカルフィルタ関連企業の2025年2月注目ランキングは1位:グンゼ株式会社、2位:ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社(旧:近藤工業株式会社)、3位:立石フィルター株式会社となっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
ケミカルフィルタとは、空気中に存在する有毒ガスや酸性・塩基性の微少な粒子を除去するためのフィルタです。
主に液体や気体の流体を処理する際に利用されます。空気中分子状汚染物質の除去が可能で、精密機器の製造過程や医療現場で広く使用されています。取り除きたい有害物質は何種類もある場合が多いので、異なるフィルタが組み合わされて作られることも多いです。
ただし、ケミカルフィルターは一定の寿命を持っており、定期的に交換する必要があります。フィルターメディアの交換コストや廃棄物処理コストを考慮しなければなりません。
ケミカルフィルタはさまざまな場面で使用されます。以下はケミカルフィルタの使用用途一例です。
半導体デバイスの製造過程でも使われます。微少な粒子はデバイスの不具合を引き起こしたり、酸性・塩基性の気体は絶縁不良を引き起こしたりする危険性があるためです。
美術館や博物館で貴重な文化財の保護にも使われます。古くからある芸術品や文化財は空気中も気体の影響を受けやすいため、ケミカルフィルタを使用して有害物質を取り除くことが必要です。
医療機関でもケミカルフィルタは使われます。具体的には、医療装置や手術室の除菌です。
ケミカルフィルタは除去したい有害物質によって様々な吸着剤や樹脂が使われます。以下の3種類を使用する場合が一般的です。
酸性や塩基性の有害物質の除去には、イオン交換樹脂が利用されます。これは、物質のイオン反応によって有害な物質から無害な物質に交換するという方法です。
酸性の物質には水素イオン、塩基性の物質には水酸化物イオンが含まれており、イオン交換樹脂と結合することで人体に無害な水や二酸化炭素に交換できます。
活性炭には微少な穴が空いており、気体を通すことで有害物質はここに侵入します。穴の大きさによって除去できる粒子の大きさも変わりますが、様々な有害物質を吸着させて取り除くことが可能です。
多くの穴を持つポリウレタンと微少な球状活性炭を組み合わせた物質です。通常の活性炭と比べて高効率な除去が可能です。また、通気性が優れているため圧力損失も少なく済みます。
ケミカルフィルタを選ぶ際は、SV値と呼ばれる指標を考慮することが必要です。SV値は「空間速度」と呼ばれ、以下の式で表されます。
SV値 (1/h) = 通風量 (m3/h) ÷ 吸着剤充填体積 (m3)
SV値は、吸着剤のあるケミカルフィルタ内を時間あたりに通過する風量を示しています。ケミカルフィルタの目的は通過する空気の中にある有害物質の捕集です。そのため、時間あたりに通過する空気量が多いほど、ケミカルフィルタで捕集できる有害物質は少なくなります。
有害物質濃度の高い空気、高効率での捕集を目的とするならば、SV値を小さく設定する必要があります。 また、通過する空気量が少ないほど、吸着剤の寿命が向上します。ケミカルフィルタは、SV値の小さい製品を選定するのが有利です。
ケミカルフィルターには寿命があり、寿命に近づくほど有害物質の吸着性能が悪くなります。性能が悪化したケミカルフィルタは、寿命を迎える前に新しいフィルタへ交換が必要です。ケミカルフィルタの寿命は各メーカーごとに基準日が存在しますが、同製品でも使用する環境が異なれば寿命に差がでます。
寿命を決定する要素は温湿度、使用する箇所に浮遊している有害物質の濃度、有害物質の成分、1日の使用時間などです。この項目を考慮して寿命試験を実施することで、ある程度の寿命を算出できます。
ケミカルフィルタを導入する際は、複数に連なって設置することも多くあります。これにより、1台のケミカルフィルタが寿命でも他のケミカルフィルタで有害物質を取り除くことが可能です。
参考文献
https://www.nipponmuki.co.jp/media/2016/12/13/2
https://www.nitta.co.jp/resources/catalog/airclean/Chemical_Filters(2F-39-P).pdf
https://cambridgefilter.com/wp/wp-content/uploads/2015/11/chemarrest.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jar/20/3/20_3_220/_pdf 中島啓之
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | グンゼ株式会社 |
22.7%
|
2 | ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社(旧:近藤工業株式会社) |
20.5%
|
3 | 立石フィルター株式会社 |
11.4%
|
4 | 防長商事株式会社 |
9.1%
|
5 | 日本インテグリス合同会社 |
9.1%
|
6 | 株式会社ダン・タクマ |
4.5%
|
7 | 日本ピュアテック株式会社 |
4.5%
|
8 | 清水建設株式会社 |
4.5%
|
9 | 株式会社アクシー |
2.3%
|
10 | ニチアス株式会社 |
2.3%
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