紫外線硬化型接着剤についての概要、用途、原理などをご説明します。また、紫外線硬化型接着剤のメーカー15社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。紫外線硬化型接着剤関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:積水フーラー株式会社、2位:株式会社アルテコ、3位:セメダイン株式会社となっています。
紫外線硬化型接着剤とは、紫外線を照射することで固まる接着剤のことです。接着剤には、モノマーやオリゴマー、光重合開始剤、添加剤などが含まれています。
接着剤に紫外線を照射すると、光重合開始剤が紫外線を吸収し、そのエネルギーを使って重合反応が始まります。その結果、成分中のモノマーやオリゴマーが結合してポリマーに変化するので、塗布部分の性質が変化します。
乾燥型接着剤と比較して、速乾性に優れており、硬化時の体積変化が小さいことが特長です。また、熱を加える必要がないので、材料へのダメージを与えることなく接着することができます。
紫外線硬化型接着剤は元々液体ですが、塗布部に紫外線を照射することで硬化します。乾燥型接着剤と比べて、速乾性に優れており、硬化時の体積変化が小さい、湿気に強いなどのメリットがあります。熱を加える必要がないので、耐熱性の低いプラスチック材料の使用に向いています。
一方で、紫外線が照射される部分にしか効果が現れませんので、入り組んだ複雑な構造物への使用には向いていません。また、使用する接着剤の量が多い場合や、添加物の量が多い場合には充分に硬化しないこともあります。
紫外線硬化型接着剤には、モノマーやオリゴマー、光重合開始剤、添加剤などの成分が含まれています。紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射すると、光重合開始剤が紫外線を吸収し、そのエネルギーを利用して重合反応が開始します。重合によって分子量の小さなモノマーやオリゴマー同士が結合し、分子量の大きなポリマーになることで性質が変わり、硬化するという仕組みです。
紫外線硬化型接着剤はその硬化の仕方によって、ラジカル重合タイプ、カチオン重合タイプ、アニオン重合タイプに分けられます。ラジカル重合タイプは硬化速度が速く、一般的に広く使用されています。カチオン重合タイプやアニオン重合タイプと比べて、モノマーやオリゴマーの合成が容易なので、要求される性能に応じて樹脂の成分を変化させることが可能です。一方で、カチオン重合タイプやアニオン重合タイプは硬化時の収縮が小さいことが特徴で、材料を加圧して形状を整えることができない場合や精度が要求される場合には効果的です。
紫外線硬化型接着剤に使用されるアクリル系モノマーの例として、単官能アクリレートや2官能、3官能などの多官能アクリレートが挙げられます。
単官能アクリレートは、2官能や3官能アクリレートと比較して重合反応部位が少ないので、樹脂の架橋密度を低減することができます。それにより、樹脂の粘性を減少させる、重合反応性を増加させるなどの効果が期待できます。単独で使うよりも他のモノマーやオリゴマーと混ぜて、接着剤の性質を調節する目的で使用します。
2官能や3官能アクリレートは二次元的な架橋構造を作ることができるので、接着剤の強さを向上させることができます。また、耐溶剤性や硬度を高めることができます。これらのアクリレートは反応部位が多く、短い時間で硬化するので、作業性の面で効率が良いと考えられます。しかしながら、2官能や3官能アクリレートの添加量が多すぎると、その分反応部位が多くなってしまうので、全体の重合率が悪くなってしまう可能性があります。また、重合反応時の接着剤の収縮が大きくなってしまい、基材への密着性が悪くなる、基材が湾曲するなどの問題が生じることがあります。
紫外線硬化型接着剤の基本的な使い方と注意点について記載していきます。
まず、使い方についてですが、広く使用されている熱硬化型接着剤と同様に、塗布したい箇所に適量塗布します。次にUVライトなどの紫外線を発生させる装置を使って、接着剤を塗布した部分に紫外線を照射すると、すぐに硬化が始まります。ほんのわずかな時間で硬化反応が終了し、接着完了となります。このように、紫外線硬化型接着剤の使い方は非常にシンプルですが、より効果的に接着を行うための注意点を2つ挙げます。
1つ目は、使用する紫外線の照度を適切に設定する必要があるという点です。照度とは、照射する紫外線の強度のことです。照度が大きい場合、接着剤の硬化反応がすぐに進行しますが、過度に大きいと接着剤の表面のみで硬化反応が進行し、内部が充分に硬化しないことがあります。そのため、しっかりとした接着性が得られない可能性があります。また、照度が小さすぎると、照射により発生したラジカルの量が少なく、ほとんどが空気中の酸素と反応してしまうため、硬化が不充分となることがあります。
2つ目は、接着剤を塗布した箇所にきちんと紫外線を照射する必要があるという点です。接着剤の特性上、塗布される部分のほとんどが入り組んだ部分や接着するもの同士の間です。そのため、硬化に必要な紫外線が接着剤まで届かず、硬化が不充分となることがあります。接着剤を塗布した部分にしっかりと紫外線が照射されるように工夫する必要があります。
参考文献
https://www.toli.co.jp/product_adhesive/pdf/gijutu02.pdf
https://techtimes.dexerials.jp/bonding/how-to-use-adhesive/ https://www.jstage.jst.go.jp/article/yukigoseikyokaishi1943/33/8/33_8_634/_pdf
http://www.daicel-allnex.com/products/product07.html
https://www.kusumoto.co.jp/product/coating-sol/additives/leveling.html https://www.jstage.jst.go.jp/article/networkpolymer/34/5/34_245/_pdf/-char/ja https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/76/2/76_2_161/_pdf
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インテックス株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 積水フーラー株式会社 |
13.1%
|
2 | 株式会社アルテコ |
11.8%
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3 | セメダイン株式会社 |
10.0%
|
4 | 東邦化成工業株式会社 |
9.0%
|
5 | ヘンケルジャパン株式会社 |
7.7%
|
6 | 株式会社スリーボンド |
7.2%
|
7 | デンカ株式会社 |
6.3%
|
8 | 東亞合成株式会社 |
6.3%
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9 | DIC株式会社 |
6.3%
|
10 | レジナス化成株式会社 |
5.0%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月の紫外線硬化型接着剤ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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弊社のUV硬化型光源は基本的に2.5㎝角、3.0cm角、4㎝角を基準として縦・横に拡大して校正します。波長はそれぞれ、効果樹脂により、一般的に365nm~405nmまで...
2022年2月22日