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熱伝導率測定器についての概要、用途、原理などをご説明します。また、熱伝導率測定器のメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。熱伝導率測定器関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:メイワフォーシス株式会社、2位:株式会社日立ハイテクネクサス、3位:アドバンス理工株式会社となっています。
東京大学機械工学科卒、機械工学専攻修士課程修了。>学生時代は熱界面材料や断熱材など熱物性・材料の研究に従事。その後、化学メーカーでおもに塗布装置の開発やCAE業務に従事。現在は、食品メーカーでCFDや分子動力学、化学平衡・気液平衡関連の研究開発に従事している。
熱伝導率測定器とは、物質の熱伝導率を測定するための装置のことです。
熱板や熱線、レーザーを使うものなど様々な種類があります。熱伝導率とは物質の中での熱の伝わりやすさの値で、材質を特徴づける1つのポイントです。例として鍋やフライパンを挙げると、熱伝導率が高ければ早く加熱することが可能で、低ければ保温性が高いと言えます。
熱伝導率測定器は、製品の製法評価や新たな材料や製品の開発に使用されます。
例えば、保存容器の保温性能の評価があります。熱伝導率が低いほど断熱性が高く、長時間温かさを保つことができます。その性能の指標として熱伝導率を測定します。
最近では、放熱素材の開発に使用されることが増えました。CPUなどにおいては発熱による熱暴走を防ぐため、放熱が重要な要素です。
例えば、放熱性の向上のために使われる熱伝導性グリースは、熱伝導率が高いほど放熱性が高くなります。
図1. 定常法と非定常法
熱伝導率測定器には、大きく分けて定常法と非定常法があります。
定常法とは、定常的な熱勾配を発生させて熱伝導率を直接測定する方法です。試料の片面を高温、もう片面を低温にすることで定常的な熱の流れを発生させます。
熱流束計や既知の熱伝導率の材料と温度から熱流束を測定することで、試料で生じた温度差から熱伝導率を測定できます。単純な原理なので正確な測定が可能になりますが、試料表面の温度調節や周囲への放熱などが誤差の原因になります。また、定常状態に至るまでに多くの時間がかかるのもデメリットです。
非定常法とは、非定常的な熱を試料に与えて熱伝導率を測定する方法です。熱を加えてからの試料温度の時間変化を計測することで、計算によって熱伝導率を算出できます。熱を与える方法としては、レーザー光を用いたレーザーフラッシュ法やヒーター線などを用いた熱線法などがあります。
レーザーフラッシュ法では、レーザー光を用いて試料を加熱し赤外線センサで検出します。熱伝導率の小さすぎるものは、検出が難しいのが欠点です。また、熱線法では試料内部に熱線を通して加熱します。固体や液体の区別なく測定できる方法です。
図2. 熱拡散率と熱伝導率
熱拡散率は一般的にレーザーフラッシュ法を利用した装置で測定されますが、熱伝導率を直接測定することはできません。熱伝導率は、レーザーフラッシュ法の測定装置で得た熱拡散率に、比熱と密度を掛けること求めることが可能です。
比熱は示差式熱分析装置 (DSC) で、密度はアルキメデス法で知られる水中置換法等で測定された値を利用します。レーザーフラッシュ法では、ゴムやプラスチックなどの高分子材料やセラミックス材料、また金属材料まで幅広く熱拡散率を測定可能です。一方で、試験条件に制約あり、測定する材料は多孔質でなく緻密です。
金属材料でよくある引け巣などの欠陥や割れなどないことが求められます。従って、繊維や粒状物質の複合材料や積層材料は測定することができません。
熱拡散率測定装置には、レーザーフラッシュ法とは別に周期加熱法もあります。この方法では、周期的に変化させた熱エネルギーを与えた際に、ある一定距離だけ離れた場所での温度の応答や位相差から求めます。しかし、こちらも熱伝導率を直接測定することはできません。
図3. 非定常法細線加熱法
迅速に熱伝達率を測定したい場合は、非定常法細線加熱法という方法を利用した迅速熱伝達率計が有効です。センサー部分は、直線状に張られた加熱線と熱電対により構成されていて、一定電流を流し加熱温度を上昇させることができます。
例えば、セラミックスなどの熱伝導率が高い試験片であれば、試験片に熱が急速に拡散して加熱線の温度が低下します。逆に熱伝導率の低い試験片では加熱線の温度が上昇するので、この時の昇温グラフの傾きから熱伝導率を求めることが可能です。
均一な試験片であれば、熱伝導率が迅速かつ簡単に測定可能で、測定器自体も小型化で持ち運べます。そのため、現場ですぐに測定できる点も大きなメリットです。工業用の建築材料から食品や服飾品まで幅広く利用できます。
なお、測定可能な試験片例は以下の通りです。
参考文献
https://www.ibieng.co.jp/analysis-solution/g0014/
https://www.kyoto-kem.com/ja/learn/heat/heat05/
https://www.agne.co.jp/analysis/gijutsu_001.htm
https://www.cerij.or.jp/service/05_polymer/thermophysical_property_01.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年10月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | メイワフォーシス株式会社 |
11.2%
|
2 | 株式会社日立ハイテクネクサス |
9.5%
|
3 | アドバンス理工株式会社 |
8.6%
|
4 | 株式会社日立ハイテク |
6.9%
|
5 | 株式会社北浜製作所 |
6.9%
|
6 | NETZSCH Japan株式会社 |
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|
7 | グロッツ・ベッケルトジャパン |
5.2%
|
8 | 株式会社豊伸電子 |
4.3%
|
9 | 株式会社IBS |
4.3%
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10 | 横浜電子株式会社 |
4.3%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年10月の熱伝導率測定器ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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