ハニカムコアについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ハニカムコアのメーカー11社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ハニカムコア関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:昭和飛行機工業株式会社、2位:城山工業株式会社、3位:ナゴヤ芯材工業株式会社となっています。
ハニカムとは蜂の巣を意味します。名前の通りハニカムコアは、同一の立体図形を隙間なく並べた構造体を指します。六角形を並べたものが代表的な構造です。
構造上90%以上が空気のため軽い素材です。また強度や衝撃吸収性も備え合わせているため、軽さと強度が求められる航空機にも用いられています。
たくさんの空隙をもつことから、流れを一定方向に整える整流作用もあります。整流作用を利用し、ショーケースや風洞の整流板にも用いられています。
ハニカムコアには主に、アルミハニカム、アラミドハニカム、ペーパーハニカムがあります。
アルミ箔をハニカム構造に成形したものです。アルミは金属の中でも軽く、また圧縮強度にも優れています。
軽さと強度を生かして、自動車、電車、航空機など、様々な分野で使われています。
アラミド紙をハニカム構造に成形し、フェノール樹脂を含浸させたものです。
アラミドは引張強度、耐衝撃性、軽量性、柔軟性への優れた特性を持っています。他にも耐火性、化学薬品や熱に対する安定性も備えています。
アルミハニカムにとって替わり、航空機での使用が増えています。
ただし樹脂がもつ吸湿性による寸法変化、価格が高いなどの短所もあります。
紙をハニカム構造に成形したものです。紙はクラフト紙が用いられます。
アルミやアラミドよりも軽量性に優れています。またリサイクルが可能なため、環境にも優しい素材です。
建材、梱包用品、展示スペースの仕切りなどで使われています。
紙であるため、耐水性や熱への安定性に弱点があります。現在では弱点を補うため、表面に多孔質シリカの被膜をつける方法があります。
ハニカム構造は、シートを接着剤で張り付けて作製されます。作製方法には展張法とコルゲート方がありますが、展張法が一般的です。ここでは展張法の原理を説明します。
最初に原料ロールから、必要な分だけ切り出し、シート状にします。切り出したシートは前処理で脱脂を行います。金属材料の場合、エッチングも必要になります。
前処理が終わったら、シートに接着剤を塗布します。接着剤は全体に塗布するのではなく、線状に塗る部分と塗らない部分を作ります。接着剤を塗布したシートを何層にも重ねていきます。
重ねたシートを展張する(折りたたんだ状態から広げる)ことで、接着剤が塗られていない部分が広がり、ハニカムコアが作られます。
用途により、ハニカムコアの両面に表面材を張り付けて、サンドイッチパネル構造にすることがあります。サンドイッチパネルにする場合は、張り付ける面の表面処理をおこないます。
表面処理以外にも、シートに塗布した接着剤が付かないように、離型フィルムをはさむこともあります。
参考文献
https://www.snfcore.co.jp/merit/
https://nikkal.net/archives/2009/03/a.html
https://kasyu-kogyo.com/2019/04/27/honeycomb/
https://dawnpendleton.com/アルミハニカムパネルについて/
http://hexajapan.co.jp/product2.html
https://www.d-sinei.com/products/paper-honycomb/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/materia1962/24/6/24_6_471/_pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 昭和飛行機工業株式会社 | 16.8% |
2 | 城山工業株式会社 | 10.7% |
3 | ナゴヤ芯材工業株式会社 | 10.7% |
4 | 株式会社ナルコ郡山 | 10.1% |
5 | モリシン工業株式会社 | 9.4% |
6 | 岐阜プラスチック工業株式会社 | 8.7% |
7 | 株式会社コアパック | 8.1% |
8 | INTERRAJapan株式会社 | 8.1% |
9 | 新日本フエザーコア株式会社 | 6.7% |
10 | ニッカル商工株式会社 | 5.4% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月のハニカムコアページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
ロールコアは、中芯原紙に樹脂含浸を施し、円柱の筒状に連続的に成形・積層したハニカムコアです。
体積のほとんどを空気が占めているので非常に軽く、さらに力学的に強度・剛性が高いことが特徴です。
加工が簡単で無駄になることがほとんどないので経済的であり、厚さの精度が高いので仕上がりが綺麗であることが特徴です。
ロールコアを使用したパネルは、熱対流を防ぐので、断熱性があります。
原料は100%古紙の再生紙なので、リサイクルすることもできます。
折紙を応用したハニカム材は、新しい製造方法である折紙工法を取り入れており、従来の製造方法で製作されていた均一断面の平板だけでなく、可変断面や曲面などの形状のハニカムコアパネルの作成が可能です。
新しい折紙工法により、金属シートに切れ目を入れ折り曲げることにより、翼型断面などの可変断面や曲面、斜めコアなどといった様々な形状のハニカムコアの製造が可能です。
新しい技術を取り入れたハニカム材は、透光性や遮光性が高く、さらに形状精度が高くコストが低いことが特徴です。
アルミハニカムコアは、特殊な表面処理を施したアルミを、六角形の蜂の巣状に成形したハニカムコアです。
アルミハニカムコアは、空隙率が大きく体積のほとんどを空気が占めているので非常に軽量であり、さらに単位重量あたりの強度・剛性が高いことが特徴です。
分野は航空機から建築まで、用途としてはレーザー加工機用の作業天板・風洞実験装置・電磁波シールド・写真撮影用素材など、様々な分野で使用することが可能です。
ハニカムコアシリーズは、原紙を連続的に成型し積み上げ、広げた際に蜂の巣状の六角形状になるコア材です。
素材は紙でできているので非常に軽く、 展張式なので保管する際に場所を取らないことが特徴です。
ハニカムコア展張機を使うことにより、広げたい大きさに合わせて簡単に展張することが可能であり、コア材の厚みの精度は-0.0mm~+0.3mmです。
用途としては、緩衝材、戸建住宅やマンション・ビルなどのドア、鋼板ドアの中心材の使用に適しています。