三次元測定機についての概要、用途、原理などをご説明します。また、三次元測定機のメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。三次元測定機関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:ヘキサゴン・メトロジー株式会社、2位:カールツァイス株式会社、3位:株式会社東京精密となっています。
三次元測定機とは、部品のさまざまな形状情報を三次元の位置情報として捉え、立体的に把握することができる測定機です。
部品の形状を互いに直行するX軸、Y 軸、Z軸について、ある基準点の位置からの距離で表すことで、立体的に測定します。例えば、金型の隅R形状といったノギス等では測れない形状でも測定可能です。
寸法以外にも三次元の位置情報をソフトウェアで解析することによって、異なる部位の位置関係や、輪郭形状、幾何公差を求められます。測定によって形状を三次元情報としてデジタル化すれば、後処理で様々な解析をすることができます。
三次元測定機による測定は一般的に、精密測定の範疇に属します。精密測定では温度の膨張による誤差を避けるため、一定の温度に管理された部屋で行われます。一般的には20℃に管理されている場合が多いです。
測定する製品も、十分に長い時間をかけて測定温度にする必要があります。三次元おいて正しい結果を得るためには、専門的な技術が要求されることもあります。
三次元測定機は主に、自動車部品等の形状測定に使用されています。さらに製品だけでなく、製品を作るための金型の寸法測定にも使用されています。
三次元測定機は、3DCAD等で設計された形状と、実際製作された部品を三次元測定機で計測した形状とを比較することによって、設計図面通りにできているか確認することも可能です。この調査方法は、リバースエンジニアリングと呼ばれています。他にも、図面がない他社製品等の部品形状を、三次元モデルとしてデジタルデータ化することもできます。
単純な長さだけでなく、角度や幾何公差を求めることも可能です。さらに丸く加工されている隅R形状など、ノギスやマイクロメータなどでは測れない形状の測定にも、三次元測定機が活躍します。
従来は接触型の三次元測定機が主流でしたが、近年は非接触型が多く開発されています。接触式は測定精度と信頼性が高い反面、高度な技術が必要であったり幾つかの制約がありました。この点については下記で解説します。
三次元測定機には、「接触型」と「非接触型」がありますが、それぞれ原理が大きく異なります。
接触型三次元測定機では、スタイラスと呼ばれる測定子を直接測定対象に接触させて、点の座標位置情報を記録します。長く用いられてきた方法であり、正しい作業をすれば信頼性の高い測定が可能です。スタイラスには温度による熱膨張がほとんどない、セラミックやルビーなどが使用されています。
スタイラスを接触させるため、測定対象物がゴムなどの柔らかい製品の場合には、接触力で変形を生じることがあります。接触を伴うので、接触面に傷をつける可能性もあります。また、スタイラスの先端径より小さなR形状については、正しく測定することはできません。
非接触型三次元測定機は大まかに言うと、測定対象物にレーザーなどを当てることによって、測定物の三次元座形状を記録します。非接触型なので測定部が傷つくことはありません。また、短時間で測定できるため、近年需要が伸びてきています。
接触式では測定ポイントを一つずつ、スタイラスを接触させて三次元の位置情報を記録していくため、測定時間が長いことが欠点の一つでした。一般的には、接触型の測定の方が非接触式の測定よりも精度や信頼性が高いと言われています。
しかし、技術の進歩により、非接触型でも接触型と変わらないくらいの精度や信頼性が確保できるようになりつつあります。比較的高度な技術を必要とした接触式に比べ、非接触式は熟練を要することなく測定することが可能です。測定の目的に応じて使い分ける必要があります。
接触型、非接触型ともに高度な画像処理技術が用いられることによって、様々な解析ができるようになりました。解析結果の表示も、立体的なモデルなどで視覚的に理解しやすい出力が可能になっています。
三次元測定機のメリットは、ノギスやマイクロメータといった計測器では測れない複雑な形状や輪郭、幾何公差を測定できることです。大型の部品でも測定できます。特に接触式の場合は取り扱いに習熟が必要ですが、プログラム測定により夜間に自動測定させておくことも可能です。
三次元測定機のデメリットは、装置が大型で広い設置スペースが必要なこと、他の測定器と比較すると扱いに技術が必要になることです。非接触式は比較的扱いやすい反面、測定物が鏡面であったり、メッキなどの光沢があったりすると、測定できないこともあります。また、装置の価格がかなり高額になることも、導入の際には考慮しなければなりません。
参考文献
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三次元測定機のカタログ一覧はこちら企業
ヘキサゴン・メトロジー株式会社 カールツァイス株式会社 株式会社ニコンソリューションズ JAPAN TESTING LABORATORIES株式会社 APPLE TREE株式会社 株式会社フジ 佐々木工機株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト7
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ヘキサゴン・メトロジー株式会社 |
36.5%
|
2 | カールツァイス株式会社 |
16.6%
|
3 | 株式会社東京精密 |
15.8%
|
4 | 株式会社ミツトヨ |
12.7%
|
5 | コムス株式会社 |
7.2%
|
6 | イースタン電子工業株式会社 |
5.6%
|
7 | 株式会社キーエンス |
5.6%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月の三次元測定機ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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精密寸法測定関連の情報をまとめた冊子です。当社で対応可能な評価、それに纏わる事例などを掲載しています。
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企業
ヘキサゴン・メトロジー株式会社 カールツァイス株式会社 株式会社ニコンソリューションズ JAPAN TESTING LABORATORIES株式会社 APPLE TREE株式会社 株式会社フジ 佐々木工機株式会社高精度測定のためのマルチセンサーCMM。
複雑、超高精度パーツに最適なソリューション最先端の素材、堅強なグラナイト製全方向軸エアーベアリング、Dual Z デザインを標準装備しています。
測定レンジ (mm):530 x 400 x 300 から 930x1000x300
ISO 10360-7 Vision Performance Specs(μm)
株式会社東京精密のXENOSは、時代の最先端の技術を応用した三次元測定機で、自動車産業や光学機器産業が求める精度に答えることができる機種です。
全軸にリニアドライブを採用しており、かつY軸はデュアルドライブになっていて、X軸移動時の細かな重心の移動に応じて制御ができるようになっており、測定範囲全域において高精度で再現性の高い測定が可能です。
また、新素材の炭化ケイ素セラミックを主要部分に使用することで、従来のアルミナセラミックよりも熱膨張率を50%も抑え、剛性を30%増加し、軽量化することができています。
株式会社ミツトヨのショップフロアー型CNC三次元測定機は、温度管理を必要とする測定室ではなく、生産現場で使用が可能な耐環境性に優れたモデルです。
汚れに強い素材のスケールを使用し可動部にリニヤガイドが採用されているので、オイルミスト汚れにも強く、メンテナンス期間を長くすることができます。
温度においても測定精度E0,MPE=2.2+3 L/1000μmを持っています。
温度範囲の保証が10℃~40℃と幅広く、リアルタイムでの温度補正が可能なので温度ならしが必要なく、設置場所を自由に選ぶことができ、測定範囲500㎜程度の工場生産の製品の測定に適しています。
CRYSTA-ApexV500/700/900シリーズは、測定機で有名な株式会社ミツトヨのベストセラーの門型の三次元測定機を改良したモデルです。
小型~中型の三次元測定が可能で、温度補正機能を搭載していますので、16℃~26℃の範囲で測定が可能です。
測定精度E0,MPE=1.7+3 L/1000μmの高い精度で、インペラやブレードといった複雑な形状の測定もできます。
プローブの先端が対象に接触した際に、数秒間停止処理をして誤差要因をできる限り排除していますので、精度の高い繰り返し測定ができるようになっています。
株式会社キーエンスのXMシリーズは、卓上型の小型の三次元測定機で、誰でも簡単に測定することができる便利なモデルです。
温度変化や振動にも強く小さいので作業現場や、事務所の机にも置くことができ、画面を見ながら手持ちのプローブ当てるだけなので、ノギスのような使い方ができます。
正確で高精度な測定ができ、3DCADとのデータの比較ができますので、自動車部品や光学部品などやや小型の製品の測定に便利です。
測定画像入りの検査成績書も簡単に制作することができる機能がついています。
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