ロッカースイッチのメーカー5社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ロッカースイッチは、手動でスイッチングを行う装置の一種で、ボタンの部分がシーソーの様に動くことでオンオフの切り替えができる製品です。家庭内にある照明のスイッチや装置の電源ボタンで「〇」と「-」が両端についているようなスイッチのことで、幅広く様々な装置や施設内で使用されています。動作時に、「カチッ」と音がすることや、明確にオンとオフを見分けられることによって、誤操作を少なくできることが特徴です。
ロッカースイッチは、手動で操作するスイッチとして、幅広く利用されています。選定の際には、対応している電流や電圧、スイッチ自体の抵抗値、サイズ、温度や使用環境に応じた耐久性を考慮する必要があります。
ロッカースイッチの使用用途を以下に示します。
ロードスイッチの動作原理を説明します。ロードスイッチは、シーソーの様に動く操作ボタン、シールゴム、ばね、固定接点、可動接点、2つの接続端子で構成されています。操作ボタンはばねと接合されており、操作ボタンとばねの間にシールゴムがあり、シールゴムによって接点部分に水や塵などの動作に影響のある物質が入らない様に保護しています。また、操作ボタンには、「〇」や「-」などの電源のオンとオフが目視で確認できる様にマークや色付けがされている製品が多いです。ばねは弓状のばねになっており、片側が操作ボタンと、片側が可動接点と接続されています。
スイッチオンの時は、弓状のばねの可動接点側が固定接点に押し付ける様に動き、電流が流れるようになります。弓状のばねによって、接点同士が押し付け合う様になるため、スイッチオン時に接点が離れることがない構造となっています。スイッチオフの時は、弓状のばねによって、可動接点が固定接点から引き剥がされる様に動き、電流の流れを止めます。可動接点が引き剝がされる様に動作するため、接点同士が溶着することを防ぎます。
ロッカースイッチなど押しボタンスイッチに使用される用語で「モーメンタリ」と「オルタネート」があります。これはスイッチを押したときの動き方でそれぞれ異なる意味があります。
モーメンタリとは、英語で瞬間的という意味があります。ロッカースイッチを押している間だけ電気回路が切り替わり、手を離すと接点がもとに戻ります。例えるとポットのお湯を出すボタンがモーメンタリ式です。ボタンを押している間だけ役割を果たし、ボタンから手を離すと機能も元にもどります。このようなロッカースイッチを「モーメンタリ式」または「自動復帰式」と呼びます。
これに対するのがオルタネートです。オルタネートとは、英語で交互という意味があります。スイッチを押すと電気回路が切り替わり、再び押すまで接点が保持されます。例えると部屋の電気をつけるスイッチがオルタネート式です。ボタンを押すたびにONとOFFが切り替わるロッカースイッチです。このようなロッカースイッチを「オルタネート式」または「自己保持式」と呼びます。
ロッカースイッチの接続方法は、単純にON、OFFを行うだけなら簡単です。端子が2つの場合は片方を電源、もう一方を機器に接続するだけです。端子が3つの場合は、1つを電源、残った2つのどちらかを機器に接続します。接続前にテスターで回路の導通をチェックし、電源用端子と接点側端子を見分けておくと間違いがないです。
ロッカースイッチ内に照明用の電球が内蔵されいる場合には端子数が4つ以上となる場合があります。これは機器に送電する回路と、電球用の電源アースが存在するためです。ですので、照明内蔵タイプのロッカースイッチの場合は電源を2つの端子に接続し、1つを機器に接続、さらにロッカースイッチ内の照明用アース線を接続します。もちろん使用するロッカースイッチによって内部回路は異なるため「ロッカースイッチに付属している取扱説明書で電気回路を確認する」あるいは「サーキットテスターで内部回路の導通を確認する」のどちらかを行い、内部回路を把握してから配線接続を行いましょう。やみくもに配線接続を行ってしまうと想定通りの動作をしない可能性があり、最悪の場合ロッカースイッチや機器を損傷させてしまう恐れがあります。
参考文献
https://www.omron.co.jp/ecb/product-info/basic-knowledge-series/basic-knowledge-of-switches/part-2-omron-s-switch/rocker-switch
https://www.nidec-copal-electronics.com/j/featuring/switch/picturebook/
https://www.nkkswitches.co.jp/support/klg/knowledge.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
SLP8Aは従来品よりも性能アップを図り電気的寿命は5万回というように高寿命なAC用小型ロッカースイッチです。
ロッカー内部にはOリングを設定することで防塵性を大きく向上させていて、工作機械、通信機器、産業用機器、防災・セキュリティー機器など幅広い分野の電源用スイッチとして利用できます。
コンパクトなスイッチでありながら、はっきりとしたクリック感を実現しているため、搭載した機器での操作性向上に寄与します。
ロッカー表示は4タイプの中から用途に合わせて選択することができます。
DS-059シリーズはスイッチ特性がON-OFF(SPST 2P)、ON-ON(SPDT 3P)、ON-OFF(DPST 4P)、ON-ON(DPDT 6P)の4タイプあり、スイッチケースがΦ20の丸型でコンパクトなロッカースイッチです。
つまみのベースからは赤色または黒色を選択可能で、ロッカー表示は無印含め4タイプの中から追加することができます。
標準タイプのパネル取り付け式でパネルの板厚は1~2.5mmに対応しています。
ロッカースイッチ単極01シリーズは一般的なパネルへ取り付ける仕様で電気的開閉耐久性は10000回です。
定格電流は3、6、10、15Aの4仕様があり耐電圧はAC1500Vで1分間、使用可能温度の範囲は-20℃~+70℃です。
つまみのベース色は白色または黒色を選択可能で、無地に対して、黒、赤、白のドットを入れることもできます。
スイッチ特性はON-OFF、ON-ON、ON-OFF-ONの3パターンの中から用途に合わせて選択することができます。
形A8Lは独自の開閉機構を採用することで100Aという高容量の耐突入電流を実現し、ワンタッチ取りつけ式のため導入を容易とした小型ロッカースイッチです。
コンパクト形状でありながら切れ味よく、ソフトな操作感触のため使い勝手が良好です。
1極単投型と2極単投型仕様があり、ロッカー表示はそれぞれマーキングなしタイプを含む4種類の中から用途に合わせて選択することができます。
接点ギャップは3mm以上で、UL、cUL規格を取得し、EN規格適合品です。
A-12KBはブランケットマウント形が単極双投でスライディングツインクロスバーコンタクト機構を採用した大型ボタンかつレバー倒れ角が26度と大きいパドルロッカースイッチです。
使用可能な温度範囲は-30℃~85℃と広く、電気計測器、OA機器、交換機、制御盤、無線機、業務用ビデオカメラなど用途も幅広くなっています。
端子間ピッチはインピッチ2.54mmを採用していて、端子部の形状はプリント基板へ直接差し込めるブラケットマウント付きのストレートタイプです。