貯水槽

貯水槽とは

貯水槽 (英: Water tank) とは、水を貯めておく目的で設置されている施設です。

水道水が貯水されている場合は受水槽とも言います。主に水を用いる建物の1階や地下に設置されますが、建物の屋上に設置される場合もあり、高置水槽や高架水槽とも呼ばれています。

一般的に水を格納するための槽をコンクリートやステンレスのほか、FRP (繊維強化プラスチック) と呼ばれる樹脂で製造可能です。貯水槽には通気口、ドレン管、オーバーフロー管、点検用マンホール、水位検知の電極保持器が設置されています。

貯水槽の使用用途

貯水槽に飲料用を含む上水道用水を貯めて日常生活で使用する用途が一般的です。一般家庭では水道管の蛇口から直接水を使用できますが、同時刻に複数の箇所で多くの水を使用する施設や3階建て以上のマンションなどの建築物の場合、水道管からの供水だけでは水が不足するため貯水槽が必要です。

それ以外にも工場等の事業所に産業用の雑用水を供給し、火災時の消火活動に用いる消防水利として防火水槽に使用されます。

貯水槽は使用用途、設置場所、給水手法により、受水槽 (水道水用途) や高置水槽 (屋上設置) のほかに、給水用ポンプに接続される圧力水槽に大別されています。

貯水槽の原理

貯水槽に求められる性能として必要な容積 (一日の使用量の半分程度が目安) の確保はもちろん、震災などの災害に耐えて破壊や倒壊などを防ぐために水槽自体の耐震強度も非常に重要です。高置水槽などは受水槽から給水ポンプで屋上のタンクへ給水し、各階へ高低差で発生する水圧を利用して給水するシステムを用いています。

貯水槽の管理は設置されている建物の管理者が行い、飲料用などの生活用水に用いられるため、1年に1回以上の清掃義務があり、一般に清掃は専門業者に依頼します。1年に1度、給水設備 (主に貯水槽) の衛生状態やポンプなどの設備の検査を実施し、問題ないことを確認する義務があり、建物の管理者は注意が必要です。

貯水槽の種類

貯水槽は主に3種類あり、受水槽、高置水槽、圧力水槽に分類されます。

1. 受水槽

タンクで水道引き込み管の水道水を貯水します。設置場所には地下室、屋外、水槽室に架台置きなどがあり、建物の2階や3階に設置する場合やFRPタンクを地面に埋設する場合もあります。

2. 高置水槽

建物の屋上に設置され、受水槽に給水した水をポンプで給水します。高低差による圧力で給水栓に給水されます。一定量を貯蔵でき、急な使用量の増加や断水にも対応可能です。

3. 圧力水槽

給水ポンプの吐出管に直接つながっている密閉加圧タンクです。上階に水圧によって水道水を上げ、水圧が減ったら圧力スイッチでポンプが自動的に起動します。

貯水槽の構造

給水方式は受水槽方式と水道直結方式の2種類に分類可能です。受水槽方式は水道本管から水を水槽に一度溜めて給水する方式で、ポンプ直送方式、高置水槽方式、圧力タンク方式の3種類があります。水道直結方式は水道局の水道本管と直結している給水方式で、直結直圧方式と直結増圧方式の2種類に分けられます。

1. ポンプ直送方式

水道本管から引き込んだ水道水を受水槽に一度貯水し、直送ポンプユニットで加圧して各戸に給水する方式です。近年の新築高層マンションで多く採用されています。

2. 高置水槽方式

水道本管の水を受水槽で一度貯水し、屋上の高置水槽に揚水ポンプで揚水して重力で各戸に給水する方式です。タンクは地上階の受水槽と屋上の高置水槽に2か所必要です。

3. 圧力タンク方式

水道本管の水を受水槽で一度貯水し、加圧ポンプによる加圧で各戸に給水する方式です。ポンプ直送方式との違いは直送ポンプユニットの代わりに加圧ポンプを使用する点です。

貯水槽の選び方

最近では清掃作業や各種補修工事中の期間に建物内の断水を避けるため、隔壁を設けて2槽式とするタイプや貯水槽そのものを複数槽配置して連結した状態で運用するケースが多いです。

電子カウンター

電子カウンターとは

電子カウンターとは、電子技術を用いて物事の数や回数を自動的に計測する装置や機器のことです。

電子的な回路やセンサーを使用して、何らかのイベントや対象物の出現や通過を検出し、それを数えることができます。よく対比される電磁カウンタに比べて高速で測定できますが、デジタル回路を動作させるためには電源が必要です。

高精度で効率的なカウントを行うことが可能で、データの自動収集や統計情報の生成に役立ちます。電子カウンターは、電子トータルカウンターと電子プリセットカウンターの2種類に区別されます。

前者がトータル数を表示する機能のみなのに対して、後者はあらかじめセットされた数量に到達した時点で、信号が出力されるカウンターです。

電子カウンターの使用用途

電子カウンターは、工場の製品出荷数のカウントや、駐車場の駐車台数の管理といった数量そのものの管理、位置検出用のロータリーエンコーダー光電センサーとの併用で長さや角度などの精密な制御フィードバックにも活用されます。また、プリセットカウンターを用いることで、工場での製品の数量毎の梱包指示、位置検出センサーとの併用による特定の長さや回転角に応じたパイプの切断、回転をストップさせるといった動作指示を自動的に出力することが可能です。

その他、交通信号機や高速道路の通行料金所などでの交通制御や小売業や倉庫管理における商品在庫を追跡した在庫の補充や発注のタイミングの管理にも使用されます。スポーツイベント、コンサート、展示会、博物館、劇場などの入場者数の確認にも有用です。

電子カウンターの原理

電子カウンター回路は、デジタル回路で構成されており、回路にパルス波形が入力された場合にそのパルスの数量を数える論理回路です。フリップフロップ回路を用いるのが一般的で、その場合、N個のフリップフロップ回路を用いると2のN乗-1個の数量のカウントが可能になります。

ただし、このカウント数量はデジタルの0と1のみ用いる2進数であり、人間が理解できる表示形式ではないので、デコーダ回路等を介して人間が理解可能な10進数に戻す操作を行います。大抵の電子カウンターにはLEDを用いたカウント数のディスプレイ表示機能が内蔵されており、この10進数のカウント数がLEDに表示される仕組みです。

プリセットカウンターではこの10進数のあらかじめセットされた数量との比較演算機能が搭載され、規定出力がなされます。なお、電子カウンター回路に必要な電源は、内部のフリップフロップ回路やデコーダ回路、LED表示向け等の動作電源であり、電池式もしくは外部電源などが主な利用例です。

前述のように工場の制御用機器に用いられる頻度も多いため、電子カウンター回路にはセンサーレールDINレールに搭載可能にしたタイプもあります。

電子カウンターの選び方

1. 用途の適合性

まずどのような目的で電子カウンターを使用するかを明確にします。例えば、製造業での生産ライン監視や在庫管理なのか、イベントの入場者数カウントなのか、用途に応じて必要な機能と精度が異なります。目的に加え、利用環境も明確にすると選択肢を絞りやすくなります。

2. 精度と信頼性

正確な計測が必要な場合は高い精度を持つカウンターを選びます。また、信頼性も重要で、長期間にわたって安定した性能を提供する製品が必要です。メーカー自身の信頼性や電子カウンターの口コミ、レビューなどを参考に選ぶことが大事です。

3. インターフェースとデータ管理

データの取得と管理が簡単で効率的なものを選びます。USB、Wi-Fi、Bluetoothなどの接続オプションやデータ転送機能が必要かどうかも検討が必要です。データの記録、保存、分析が容易であることで、工数削減や分析粒度、精度向上にもつながり、全体最適につながります。

4. 予算とコスト

電子カウンターの価格帯は幅広いため、予算に合った製品を選びつつ、性能と機能をバランスさせることが大切です。安価な製品は正確性に欠けることがあるため、用途に応じて適切な電子カウンターを選ぶことが重要です。

電線対電線コネクタ

電線対電線コネクタとは

電線対電線コネクタ

電線対電線コネクタとは、電線ケーブル同志を電気的かつ物理的に繋ぐ中継コネクタの役割を果たすものです。

基板対電線コネクタとは異なり、電線と電線を繋ぐためのコネクタであることから、電線の配線を延長したり、ある目的で電線の一部分を、自由に切り離せるようにするために あらかじめ挿入するコネクタとも言えます。

箱型のハウジングにオスとメスのコンタクトピンを格納し電線ケーブルを圧着にてピン部につなぐ構造が一般的です。

電線対電線コネクタの使用用途

1対の電線と電線を、高密度な状態で安全かつ簡便に間違いなく接続したり、切り離したりするために用います。一般の産業機械やインフラの制御用途や自動車制御用の車載向け、コンピュータなどの情報機器向けなど、世の中のさまざまな用途で用いられています。

特に自動車制御用の車載向けの電線対電線コネクタは、自動車内部の過酷な使用環境に耐えるための各種耐熱性能に加えて、防水機能や耐電圧特性、応力や振動負荷時の高い接続安定性などの非常に厳しい信頼性基準をクリアした高性能な商品が用いられています。

また高速伝送のための高周波用途向けにインピーダンス整合が可能な中継コネクタもあります。

電線対電線コネクタの原理

電線対電線コネクタは、二つのハウジングと呼ばれるケースに格納された電線ケーブル同志を、接続ミスなく物理的かつ電気的に安定的につないだり、切り離したりする機能を果たすために存在します。この二つのケースの片方はプラグ、もう片方はレセプタクルと呼ばれ、各々オス、メスに対応します。

プラグとレセプタクルはともに電線ケーブルと電気的に接続されたコンタクトと呼ばれるピンを有しています。コンタクトはコネクタの最重要な部品であり、接触抵抗などを極力低減するために、高い導電性のCuを用いた合金が使われるのが一般的です。オスのプラグ側はばね性を持たないピンコンタクトを、メスのレセプタクル側にはばね特性を有するソケットコンタクトがよく用いられます。

また各々のコンタクトを保持し、絶縁のためのプラスチックで出来たインシュレータと、それを保護するシェルと呼ばれる外殻部品から構成されたハウジングにて一対のコネクタは構成されています。

ソケットコンタクトのばね特性は、コネクタの抜き差しの頻度が増えても、電気的にコンタクトの接続を安定的に維持するために非常に重要な要素技術であり、コネクタメーカー各社が、小型高密度、高性能なコネクタの技術開発にしのぎを削っています。

銅張積層板

銅張積層板とは

銅張積層板

銅張積層板とは、CCL(Copper Clad Laminate)の名称で知られ、紙やガラスなどの基材に樹脂を含浸させたシートを積層し、加圧加熱処理して得られた積層板の両面に銅箔を施した板を言います。

プリント配線基板の元となる材料であり、最終形態としては、表面および内層に電子回路となるべきパターン状の回路を形成し、ビアで多層配線接続され、ICやチップコンデンサなどの電子部品を配置したプリント配線基板やモジュール電子回路として、非常に多岐にわたって用いられています。

銅張積層板の使用用途

銅張積層板は、通常は最終形態のプリント基板において規格分類されますが、最も広く汎用的にはFR-4というガラスエポキシ基板が世間では良く知られています。

FR-4基板は、高周波特性や機械強度に優れているため、パソコンなどの情報機器、家電品、携帯端末用途、OA機器、産業機械他、非常に汎用性高く使われています。

またFR-5という耐熱性に優れた基板は、高い信頼性が要求される車載用途向けに用いられています。

銅張積層板の原理

銅張積層板(CCL)は、絶縁性の高いガラスクロスと呼ばれる繊維で織られた布に、樹脂を含浸させて作成しますが、ガラス組成や布(クロス)の織り方、含浸する樹脂の配合量と組成により、その基板の機械強度や耐熱性、誘電率などの電気的特性が大きく変わります。よってプリント基板の特性には、この銅張積層板の構成が、最も重要であるといえます。

またそのつくり方は、3層CCLと、2層CCLに大きく区別されます。
今日汎用性高く主流に用いられているのは、安価で特性や品質が安定している3層CCLの方であり、接着剤としてエポキシ系とアクリル系のものが用いられています。製法はラミネート法が一般的です。

2層CCLは3層CCLに比べ、ラミネート法以外にキャスティング法やスパッタリング・めっき法などの様々な製法がありますが、コストは高くなる傾向にあり、その分特性と品質には優れています。

なおこの銅張積層板(CCL)は、基板メーカーでは製造はしていません。銅張積層板の製造を主に請け負っている化学材料メーカーから、コア材(基材)として購入するのが一般的です。

熱源設備

熱源設備とは

熱源設備

熱源設備とは、ビルやマンションなどの建物や工場などの特定施設、自動車や鉄道車両、船舶などにおいて、そこに熱を供給する設備のことを言います。
熱源のもととなるエネルギー源として、電気やガス、石油や石炭などが広く用いられており、ボイラーやヒートポンプ、温水機器などが代表的な熱源設備として挙げられます。

また最近では環境にやさしい脱炭素化社会が広く推奨され、太陽光や、温泉熱源などの地熱等を取りいれ、燃焼を伴わない熱源を、積極的に循環型の熱源設備に利用する取り組みも行われています。

熱源設備の使用用途

一般にビルやマンションなどの建物において、その管理者が扱う熱源設備は、ボイラーや冷凍機、熱交換器などがよく知られており、各々の熱源設備のメンテナンスなどを取り扱うためには例えばボイラー技士や冷凍機械責任者のような専門の資格が必要になってきます。

冷却の方では一般にフロンを用いた冷凍機の他に、工場などでよく用いられています循環水を活用して冷却を行うチラーと呼ばれる装置もあり、その冷却したい装置や空間の規模や、エネルギー効率を鑑みて、各種各様の熱源設備が用いられています。

熱源設備の原理

ここでは、ある一定規模のオフィスや病院、工場などの事業所で取り扱われる熱源設備の原理について、特に循環によるエネルギー効率の改善の事例に関して説明します。

一定規模の事業所でよくある事例は、熱源設備(吸収式冷温水機など)をまとめて空調設備の前に設置する手法です。熱源設備で、冷水や温水を生成しポンプと配管を用いてこれらの適温にした水を循環します。その熱を空調設備で熱交換に利用します。

具体的には、水蒸気を臭化リチウム水溶液で吸収し、加熱することで濃い臭化リチウム水溶液と水蒸気を再生、その後凝縮工程で水蒸気が冷却され水に戻り、その際の水冷パイプ内の水の気化熱で、空調での空気を冷却するという循環過程を、吸収式冷温水機の場合には用いています。

この循環を高効率に行うことで、省エネルギー化が図られ、熱源設備を一つの箇所にまとめるので事業所の景観もよくなります。この吸収式冷温水機に夜間電力を活用した蓄熱システム(スペースの関係で氷蓄熱が主流)の電気式の冷凍機等を組み合わせた事例もあります。

これらの最先端の熱源設備方式は省エネルギー化や高効率化の観点では有利ですが、初期設備投資やメンテナンスも必要とされるため、事業所の諸事情(規模や重点取り組み箇所)に合わせ、最適な熱源設備の選定が必要になります。

濃縮装置

濃縮装置とは

濃縮装置 (英: concentrator) とは、液体から水分を蒸発させることで濃縮を行う装置です。

主に果汁や薬品などの液体を対象に濃度を高めるために使用されます。食品業界や化学工業で広く利用されており、特に真空を活用した減圧濃縮が一般的です。この方法により低温での濃縮が可能となり、熱に弱い成分を保護しながら作業を行えます。

濃縮装置の目的は多岐にわたり、食品分野では味や風味の向上に加え、保存性や輸送効率の改善に寄与します。また、化学分野では廃液処理や薬品製造に活用され、資源の有効活用やコスト削減を実現します。

濃縮装置の使用用途

濃縮装置は、多くの分野で幅広く使用されています。

1. 食品分野での利用

食品業界では、果汁やジャム、糖液、水あめなどの濃縮が主な用途です。濃縮された食品は保存性が向上し、流通や保管が容易になるだけでなく、風味が豊かで高付加価値商品として市場に供給されます。

濃縮技術は真空包装や冷凍技術と組み合わせることで、酸化や変質を抑えながら保存期間を延ばすことが可能です。その結果、生鮮食品の長期保存が容易となり、食品ロスの削減にもつながります。

2. 化学産業での活用

化学産業では、溶液の濃縮や廃液処理、薬品製造が主な用途です。濃縮装置により、洗浄液や廃液の体積を減らし処理コストを削減できます。また、薬品や化学物質の製造プロセスにおいても高濃度の溶液を効率的に生成する役割を果たします。

3. 特殊分野での利用

紙パルプ業界、温泉水処理、バイオ燃料製造など、特殊な分野でも濃縮装置が利用されています。これにより、各業界のニーズに合わせた効率的な濃縮が可能です。

濃縮装置の原理

主に蒸発や膜分離を利用する方法が一般的です。蒸発型では、溶媒を加熱して蒸発させ、気相と液相を分離することで濃縮を行います。一方、膜分離型では、半透膜を利用して溶媒のみを通過させ、溶質を分離・濃縮するのが一般的です。例えば、多段式蒸発装置では複数の段階で効率的に熱を再利用する設計が採用され、エネルギー効率を向上させています。

濃縮装置の種類

濃縮装置には、用途や液体の性質に応じてさまざまな種類があります。

1. 自然循環式

自然循環式は、加熱室と蒸発室を分離し自然対流で液体を循環させる方式です。構造がシンプルでランニングコストが低く、糖液や水あめの濃縮によく用いられます。撹拌機を使用して均一な濃縮を実現することが一般的です。

2. 強制循環式

強制循環式は、ポンプを用いて液体を大量に循環させる方式です。高粘度液体や伝熱温度差が小さい場合に適しており、化学プラントやスラリー液の結晶化に利用されています。この方式は効率的な熱交換が特徴です。

3. 薄膜流式

薄膜流式は、伝熱面に薄い膜状に液体を流しながら加熱する方式です。熱に敏感な食品や医薬品の濃縮に適しており、果汁や酵素、乳製品などの製造に広く使用されています。この方式は高い濃縮効率と低い熱ダメージが特徴です。

濃縮装置の特徴

濃縮装置には以下のような特徴があります。

1. 水の沸点低下を利用

濃縮装置は、水の沸点が圧力の低下により下がる特性を活用しています。例えば、大気圧下での水の沸点は約100℃ですが、-0.08 MPaの真空状態では約60℃に低下します。この特性により低温での水分蒸発が可能となり、熱に弱い成分を保持したまま濃縮を行えます。

2. 真空濃縮のプロセス

濃縮装置では、液体を真空ポンプで減圧した後、撹拌機で均一に混ぜながら加熱し、水分を蒸発させます。蒸発した水分はサイクロン分離器で集められ、凝縮器で水として回収されます。このプロセスにより効率的な濃縮が可能です。

3. 環境への配慮

濃縮装置は低温で動作するためエネルギー効率が高く、作業環境を快適に保てます。また、蒸発水を再利用する設計が施されており、環境負荷を軽減することができます。

濃縮装置のその他情報

濃縮装置に関する補足

濃縮装置について、以下の点に留意する必要があります。

1. メンテナンスの重要性
濃縮装置は長期間の使用を前提としているため、定期的なメンテナンスが不可欠です。真空ポンプや撹拌機の点検を怠ると、性能の低下や効率の悪化が生じる可能性があります。

2. 最新技術の導入
近年、省エネルギー性能を向上させた装置や、自動化された制御システムを搭載した濃縮装置が普及しています。これにより作業の効率化や運転コストの削減が期待されています。

3. 適切な装置選定
濃縮装置を選定する際は、液体の粘度、成分、処理量を考慮することが重要です。適切な装置選定により効率的な濃縮が可能となります。

分離装置

分離装置とは

分離装置

分離装置とは、混ざり合った集合体から特定の物質を取り出すための装置の総称です。

分離する物質や集合体の性質、分離方法、さらには装置の規模によってさまざまな種類が存在します。産業分野では、それぞれの用途や目的に応じた分離装置が開発されており、日々進化を遂げています。例えば、油分を含む液体から不要な油分を取り除く装置では、遠心力の活用による分離が可能です。こうした技術の選択と最適化により、効率的で高精度な分離が可能になります。分離装置は、産業界や環境分野で欠かせない存在です。

分離装置の使用用途

分離装置は、多種多様な分野で使用されています。その代表的な例をいくつか挙げます。

  • 油水分離装置:水中の油分を分離する装置です。工場の廃水処理や環境保全に役立っています。
  • 空気分離装置:空気を構成する酸素や窒素などを分離する装置です。医療用ガスや産業用ガスの製造に利用されます。
  • 血液分離装置:血液成分を分離する装置です。医療や研究分野で使用されています。
  • 磁気分離装置:磁性を持つ金属を廃棄物から選別する装置です。リサイクルや廃棄物処理に活用されています。

特に近年注目されているのが、環境保全や資源循環に関連する用途です。製造現場での品質向上や、不要な物質の効率的な除去による生産コストの削減に用いられます。さらに、再生可能エネルギーや資源の有効利用といった社会的な課題の解決にも寄与しています。分離装置は現代社会における重要な技術基盤です。

分離装置の原理

分離装置は、物質の特性を利用して分離を行います。以下に代表的な方法を紹介します。

1. 遠心分離機による分離

物質の質量差を利用して分離する方法です。遠心力で軽い物質と重い物質を効率よく分けることができますが、衝撃に弱い物質には適していません。

2. ふるい分けを応用した固液分離

ふるいを使って粒子の大きさで分ける方法です。砂利と砂の選別や異物除去に用いられ、構造がシンプルで扱いやすいのが特徴です。

3. 吸着剤による分離

特定の物質を吸着する素材を用いた方法です。活性炭やシリカゲルが一般的で、水質浄化や化学成分の除去に利用されています。

4. 熱分解を利用した分離

加熱して物質をガス化し、特定成分を分離する方法です。廃油処理やリサイクルに役立ち、再利用可能なエネルギーの回収にも使われます。

5. 磁石を使った分離

磁性を持つ物質を分離する方法で、鉄屑の回収や金属リサイクルに用いられます。非磁性物質に影響を与えないため効率的です。

6. フィルタによる分離

フィルタで不純物を取り除く方法です。浄水や排水処理に使われ、最近では微細な粒子を除去する高性能フィルタも開発されています。

分離装置の構造

分離装置の構造は、分離する物質や方法によって異なりますが、主に以下の要素から成り立っています。

1. 本体フレームと外装

装置全体を支えるフレームと外装は、耐久性や安全性が求められる部分です。ステンレスやアルミニウムがよく使われ、丈夫な設計になっています。また、外装には作業者を保護するためのカバーや防音材が取り付けられる場合もあります。

2. 分離作業を行う部分

遠心分離装置では回転ドラム、フィルタ分離装置ではフィルタが設置されます。分離する物質や精度に応じて設計が異なります。例えば、フィルタ装置ではフィルタの目の細かさが精度に大きな影響を与えます。

3. 制御システム

装置の動作を管理する仕組みです。センサーやスイッチが装備されており、温度や回転速度、圧力などを調整します。IoT技術を活用したリモート制御が可能な機種も増えています。また、トラブル時には自動で停止する安全機能も備えられています。

4. 排出口と回収部

分離された物質を効率的に排出・回収するための重要な部分です。液体の場合、通常は配管やタンクを通じて回収されますが、用途によってはポンプを用いて次の工程に送ることもあります。一方、固体の場合はコンベアや専用容器で回収することが一般的です。

また、排出口には、分離精度を維持するためのフィルタやバルブが設置されることが多く、流量や圧力を制御しながらスムーズな回収を実現します。一部の装置では、回収された物質を再利用可能な形に加工する仕組みも含まれています。

舗装機械

舗装機械とは

舗装機械

舗装機械 (英: paving machine) とは、道路や駐車場などの舗装工事で使用される建設機械です。

舗装構造は、一般的に「路床」「路盤」「基層」「表層」の4層で構成され、それぞれが異なる役割を果たしています。また、舗装の仕様には、アスファルト舗装、コンクリート舗装、特殊舗装などさまざまな種類があるのが特徴です。舗装工事では、道路の耐久性や安全性の確保のため、各層ごとに適した手順に基づいて専用の舗装機械を選ぶ必要があります。

舗装機械の使用用途

舗装機械は、舗装構造の形成や仕上げに必要な作業を効率的に行うために使われます。それぞれの層が持つ役割と、その形成に使われる機械は以下のとおりです。

1. 路床の役割と使用機械

路床は舗装構造の最下層で、上部の荷重を地盤に伝える役割を果たします。路床は主に土で構成され、地面を平らにし、沈下を防ぐために整形・締固めを行います。使用されるのはブルドーザーやモータグレーダ、ロードローラーです。

2. 路盤の役割と使用機械

路盤は、荷重を分散させるための層で、砕石やセメント混合材で構成されます。路床の上に設置され、上下2層に分かれることが一般的です。この層の施工にも、ブルドーザーやモータグレーダ、ロードローラーが用いられます。

3. 基層と表層の役割と使用機械

基層は、路盤の凹凸を補正し、表層を支える役割を担います。主に使われるのはアスファルト混合物や砂です。一方、表層は直接車両が通行する層であり、荷重の分散や耐摩耗性を提供します。基層の施工には、アスファルトフィニッシャーが用いられます。ダンプトラックで運ばれた材料を均一に敷き詰め、仕上げに使用されるのはロードローラーです。

舗装機械の原理

舗装機械は、それぞれの層を効率的かつ高精度に施工するための原理に基づいて設計されています。主な施工工程と使用される機械の原理は以下のとおりです。

1. 路床工事

路床工事では、ブルドーザーが土砂を移動させ整地します。その後、基礎となる層の安定性の確保のために活躍するのは、地面をさらに平らに整えるモータグレーダです。細かい整地作業を行い、タイヤローラーやロードローラーで転圧し、所定の密度に仕上げます。

2. 路盤工事

路盤工事では、まずダンプトラックで砕石を運び、ブルドーザーを使って大まかに地面を平らにします。その後、モータグレーダで砕石を指定の厚さに整えます。最後の仕上げは、タイヤローラーやロードローラーを使った地固めです。

3. 基層・表層工事

アスファルトフィニッシャーは、アスファルトをホッパと呼ばれる入れ物に入れてから、スクリューで均等に広げて敷きます。その後、スクリードと呼ばれる部分で厚みを調整しながらきれいに敷き詰めます。最後に、ロードローラーで地面をしっかり押さえれば、平らで丈夫な道路の完成です。

舗装機械の種類

舗装機械にはさまざまな種類があり、施工内容や舗装仕様に応じて選ばれます。

1. アスファルトフィニッシャー

アスファルト舗装の施工に特化した機械です。自走式のトラクタ部と敷き均しを行うスクリード部で構成され、均一で高品質な舗装が可能です。

2. コンクリートポンプ車

コンクリート舗装では、ミキサー車で運ばれたコンクリートをポンプ車で流し込む方式が一般的に採用されています。コンクリートポンプ車は、トンネルや急勾配の道路など、特殊な条件下でコンクリートを運ぶのに便利な機械です。

3. スリップフォーム舗装機

スリップフォーム舗装機は、コンクリート舗装を効率的に行うために使われる重要な機械です。スリップフォーム舗装機は、コンクリートを所定の形に成型しながら進行する仕組みを持っています。特に、滑らかな表面を必要とする道路や空港の滑走路で活躍します。また、連続してコンクリートを流し込みながら仕上げるため、大規模な舗装工事でその能力を発揮します。

舗装機械の選び方

舗装機械を選ぶ際には、施工する舗装の種類や規模、地形条件の考慮が重要です。例えば、大規模な道路工事ではアスファルトフィニッシャーが必要ですが、小規模な駐車場工事ではロードローラーやモータグレーダが適しています。予算や施工期間を考慮した選定が必要です。

舗装機械のその他情報

舗装工事ではアスファルト舗装が主流です。しかし、コンクリート舗装も特定の条件下で重要な役割を果たします。コンクリート舗装は、耐久性や耐用年数に優れているため、空港のエプロンやコンテナヤード、高速道路の橋梁部などでよく採用されます。

また、コンクリート舗装にはいくつかの施工方法があります。例えば、コンクリートポンプ車を使って材料を流し込む方法や、スリップフォーム舗装機を使って成型・仕上げを同時に行う方法です。さまざまな機械を状況に応じて使い分けることで、効率的で高品質な舗装が実現します。

補助電源装置

補助電源装置とは

補助電源装置

補助電源装置とは、主に非常用電源やバックアップ電源として機能し、停電時や電圧低下などの際に重要な機器やシステムに必要な電力を供給するための装置です。

代表的な例としては、無停電電源装置 (UPS) や非常用発電機が挙げられます。補助電源装置は病院やデータセンター、工場、公共インフラなど、電力供給が停止すると重大な影響が生じる現場で不可欠な存在です。またバッテリー、燃料電池、太陽光などの再生可能エネルギーを利用するタイプがあり、信頼性や使用環境に応じて選択されます。

補助電源装置の使用用途

補助電源装置は電力供給が中断した場合に重要な機器やシステムを継続して稼働させるため、様々な分野で活用されています。

1. 病院

生命維持装置や手術機器に電力を供給することで、停電による患者へのリスクを回避します。

2. データセンター

サーバーや通信機器に安定した電力を供給し、システムの障害やデータの消失を防ぎます。

3. 工場や製造現場

生産ラインの停止を回避するために補助電源装置が重要です。停電時に機械を安全に停止させる役割や、一部のラインを稼働させ続ける機能を果たします。

4. 交通インフラ

信号機や鉄道の運行システムに電力を供給し、安全でスムーズな運用を確保します。

5. 家庭

利用され、停電時に冷蔵庫や照明、通信機器を稼働させることで、生活の利便性を維持します。

補助電源装置の原理

車両向け補助電源装置の種類は、大別するとMG (電動発電機) とSIV (静止型インバータ) があります。

1. MGの原理

MGはモーターと発電機を組み合わせた装置で、機械的な回転運動を介して電力を供給します。まず外部から供給される電力でモーターを駆動し、その回転エネルギーを利用して発電機が電力を生成します。このことにより主電源と負荷の間に電力変換のバッファーが設けられ、負荷側には安定した電力が供給されます。特に大型電動車両や産業用機器で電圧や周波数を安定させるために用いられることが多く、振動や過渡的な変化にも対応できるのが特徴です。

2. SIVの原理

SIVは半導体素子を用いた電力変換装置で、直流電力を交流電力に変換します。主に鉄道車両や航空機などで補助電源として利用されます。直流電力はIGBT (絶縁ゲートバイポーラトランジスタ) やMOSFETなどのスイッチング素子を用いて高周波のパルス信号に変換され、その後フィルタ回路で整形されて安定した交流電力が供給されます。この方式は軽量かつ高効率で、設置スペースが限られた環境に適しています。MGと比較するとメンテナンスが容易であることが利点であり、特に鉄道車両の照明や空調の電力供給に広く活用されています。

補助電源装置の選び方

使用条件に最適な補助電源装置を選ぶためには、以下の要素を総合的に検討する必要があります。

1. 使用機器

負荷が小型の電子機器の場合はUPSが適しており、大型機械や施設全体に電力を供給する場合は発電機や大容量バッテリーシステムが選ばれることが多いです。

2. 設置環境

屋外や高温・湿度の高い場所では耐候性や耐久性のある装置が求められ、屋内では騒音やサイズに配慮する必要があります。

3. 使用時間

短時間の停電対策であればバッテリー式装置がより適応し、長時間の電力供給が必要な場合は燃料式発電機が選択されます。

4. コスト・メンテナンス

初期の導入コストだけでなく、運用コストやメンテナンスのしやすさも考慮すべきです。特に、定期的な点検や消耗部品の交換が容易な設計であるかを確認することが重要です。

補助電源装置の構造

装置の構造は、安定した電力供給を実現するための各種部品やシステムで構成されています。主な構成要素として、電源入力部、エネルギー変換部、制御部、および出力部が挙げられます。

1. 電源入力部

商用電源やバッテリーから電力を受け取る部分で、装置内に適切な形で取り込むための回路が組み込まれています。

2. エネルギー変換部

受け取った電力を直流または交流に変換し、負荷に適した形状に調整します。具体的にはインバータやコンバータが利用され、これにより電圧や周波数を安定化します。

3. 制御部

全体の動作を管理する頭脳部分で、センサーやマイクロプロセッサを用いて電力供給の状態を監視し、必要に応じて切り替えや調整を行います。

4. 出力部

調整された電力を接続された機器やシステムに供給します。また補助電源装置には安全設備や冷却設備が組み込まれており、装置の保護と効率的な動作をサポートしています。

参考文献
https://www.toyodenki.co.jp/products/transport/train/mow.php
https://techcompass.sanyodenki.com/jp/training/power/about_ups/001/index.html

包装機械

包装機械とは

包装機械

包装機械とは、固形物や液体を「包装」する機械です。

主に食品工場や医療品工場などで使われています。包装機械の主たる目的は、包装する物品を包材 (ポリエチレン、ポリプロピレンなど) で安全に包み込んで品質を保つことです。

包装機械を用いる際には、メーカーによって機械特性や得意分野が異なります。そのため、包装機械を導入するときは、対象となる物品の特性や形状なども含めた総合的な判断が必要です。また、包装機械のカバーエリアは広く、食品業界や医療業界、製造業界など、業界を問わず使用されています。

包装機械の使用用途

包装機械が使用される分野は、食品や医薬品、工業用品、機械部品など多岐にわたります。

包装機械は「商業包装」と呼ばれる小売で取り扱う商品の包装だけでなく、「工業包装」といわれる物品を安全に輸送・保管する目的でも使用します。特に、食品業界や医療業界、美容業界関連の商品や製品を包装する場合、包装機械で使用する包材の材質によっては人体に影響するかもしれません。そのため、人体に影響のない包材が使用可能で、品質劣化を防ぐ機能性を兼ね備えた包装機械が求められます。

また、包装する物品の事前処理や包装後の機器との連携も欠かせません。高機能化や多機能化とあわせて、統合化を図れる新製品の開発も行われています。

包装機械の原理

包装機械は、包材の材質や厚みに応じてコテや熱板をヒーターで高温に熱して、包材を圧着包装し、圧着と同時にカット刃も作動して包材を切り離します。包装機械の動力は、200V三相交流電源が主流です。機種によっては、エアーを併用しているタイプもあります。昔の包装機械は、単相100Vもありました。今でも修理しながらメインとしてではなく、補助的に使っている企業もあります。

包装機械の主流は、シーケンサーによる駆動モーター制御です。機械内部に取り付けたカム(歪な形状)が回転することで、縦横の圧着、カット刃、フィルム送り、包装後の製品押し出しなど、すべてのタイミングを決めています。

変速ボリュームによる速度調整や温調器による温度設定・温度調整、タイマーを活用した無地フィルムのピッチ調整も可能です。印字機も取り付けてあり、法律で定められた賞味期限や製造者記号など、包材の決められた位置への印字が可能です。印字機は、専用ホルダーに数字や記号などをセットし、高温に熱して印字用カーボンフィルムに押し付けて印字するタイプもあれば、インクジェットで印字するタイプもあります。

包装機械の種類

包装機械は、大別すると「縦型ピロー包装機」と「横型ピロー包装機」の2種類あります。縦型と横型は、主に包装する物品の供給方向による違いです。また、包装機械は供給方向の違いだけでなく、水や湿気の影響を受けにくい「防水タイプ」もあります。さらに、包装する物品の形状や包装形態によっても細かく分かれており、主に以下の5タイプに分類されます。

1. 縦型ピロー包装機

包装機械の上部にある投入口から包装する物品を投入し、包装後は包装機械の下側に排出されるタイプです。縦型ピロー包装機は一定の高さがあるので、製造機器設備に応じた機種を選択しなければ、設備機器と包装機械を連携できない可能性があります。

2. 横型ピロー包装機

テーブルの上で物を包むようなイメージで、ベルトコンベアと包装機械を一体型にしたタイプです。コンベア上に包装する物品を置き、流れてきた対象物を包装機械の取り込み口から機械内部に取り込み、左右から包むように包装します。包装後は、出口側からベルトコンベアで排出されます。

3. 上包み包装機

ベルトコンベアと包装機械が一体型で、包装する物品を下から上に押し上げて包装するタイプです。包材を機械内部の上部にセットし、コンベアで流れてきた対象物を下から押し上げ、上から下に覆いかぶせるように包み、包装する物品の底部で圧着もしくはテープ止めを行います。

4. 箱詰機

包装する物品をロボットアームを使って段ボールなどに箱詰めするタイプです。ロボットアームの前を通過するようにベルトコンベアで包装する物品を流し、センサーで検知した対象物をロボットアームがキャッチして指定した箱に詰めます。

5. 液体充填包装機

液体の包装に特化したタイプです。主に食品用スープなどの包装に用いられることが多く、包装機械の動きは縦型ピロー包装機と同じ要領です。液体を包装機械の上部から投入し、包装後は包装機械の下側から排出されます。液体を包装するので、内容量を計測できる油面センサーが取り付けてあります。また、包装後の液漏れを防ぐために液体専用の材質・厚みの包材を使用するのが一般的です。

包装機械の選び方

包装機械は、包装する対象物の形状や大きさ、個体・液体、包材の材質、使用環境、設置スペースなどによって包装機械の選び方が異なります。

食品のような物品の包装は、大気中の酸素や湿気、太陽光(紫外線)、温度、空気中や土壌に生息する微生物など、外的要因から隔離できる機能も選ぶ際には重要なポイントです。また、包装能力が高く、高機能・多機能・高性能になると、本体価格が1台あたり数千万円かかるケースもあります。さらに大型機種になれば設置スペースの確保、導入台数が多ければ動力源が不足するかもしれません。その際には、配電盤やブレーカー等の電気関係やコンプレッサーの増設工事が必要です。

以上の点に注意し、包装機械本体の導入だけでなく、包装機械の機種に応じた付帯設備の余力にも気を付けることが大切です。