横ピロー包装機

横ピロー包装機とは

横ピロー包装機

ピロー包装機とは、製品を水平方向に流してピロー包装する機械です。

一枚の包装フィルムの長さ方向を接着して製品をくるみ、幅方向の両端を切断し接着して製品を完全にくるみます。この包装方法は包装された状態が枕 (ピロー) に似ていることから、ピロー包装と呼ばれています。

横ピロー包装機の使用用途

横ピロー包装機は、大量生産される様々な製品の包装に使用されています。具体的には、食品や薬、雑貨などの包装です。横ピロー包装機は、製品を水平に流して包装を行うため、包装対象の形状や大きさを問わず、高速で密封状態の包装ができるのが特徴です。

なお、水平に流す製品に対してフィルムを製品の下側で貼り付けるピロー包装は正ピロー包装機、逆に製品の上側で貼り付けるピロー包装機は逆ピロー包装機と言います。正ピロー包装機は、トレーに入った製品や固形物などの包装に用いられています。具体的には菓子パン、インスタントラーメンやおにぎり、ソーセージ、ハム、焼売や餃子などのトレーに入れて販売する冷凍食品です。

逆ピロー包装機が使用されるのは、マルチパック製品やバラ状の製品、耐熱性の低い製品などです。具体的には、惣菜、レトルト食品、サンドイッチ、乾麺、野菜などが挙げられます。

そのほか、ピロー包装機には、縦ピロー包装機もあります。縦ピロー包装機は、一枚のフィルムを長さ方向に張り合わせて縦方向に供給してその下側の端部を接着して袋状とした上で、製品を袋内に落下させ、上側の端部を接着して包装する構造です。落下させても問題のない製品や、粉体や液体などに好適です。

横ピロー包装機の原理

横ピロー包装機の基本的な構成は、フィルム供給部とベルトコンベアを持つ製品供給部、フィルム接着手段です。フィルム接着手段は、フィルムを長さ方向で接着するセンターシール部、製品をフィルムの長さ方向でくるんだのち、幅方向に両端を接着してカットする底シールカット部です。

この横ピロー包装機を用いた包装工程は、以下の通りです。なお、ここでは正ピロー包装機の例を解説します。

  1. フィルム供給部からフィルムを送り出す。
  2. 製品供給部からベルトコンベアで製品を供給する。
  3. ベルトコンベア上の製品をフィルムで上から覆う。
  4. 製品を覆ったフィルムの長さ方向の端部をセンターシール部にて製品の背面側中央で合わせて接着する。
  5. 底シールカット部にて、フィルムの幅方向の両端を接着してカットし、製品を完全にくるむ。
  6. ベルトコンベアにより、製品を排出する。

このようにして製品の包装を行います。逆ピロー包装機の場合は、フィルムを製品の下側から供給し、製品の上側で接着する点のみ異なります。

横ピロー包装機のその他情報

1. 横ピロー包装機の付加機能

横ピロー包装機には、包装を確実に行う機能が付加されています。例えば、フィルム幅方向を接着する底シールカット部で製品を噛み込んでしまった場合に、自動でラインが止まる「噛み込み検知機能」があります。

また、「位置ずれスルー機能」は、製品の位置ズレがあった場合に当該製品の底部を接着およびカットせず連包で排出する機能です。さらに、製品の未供給時に自動で停止してフィルムロスを減少する「空袋防止機能」なども備えます。

これらの機能が付加されたため、食品の安全意識の高まりなどのニーズにも応える包装技術を提供できるようになりました。その他、昨今は省人および省スペース化に対する要望も高まっており、それに応える2台合体型の横ピロー包装機も流通しています。

2. 横ピロー包装機と縦ピロー包装機の使い分け

横ピロー包装機は内容物をコンベアで搬送するため、内容物を整列させた状態で包装可能です。また、トレーを使用したいときにも有効で、やわらかい物体でも形状を保ったまま包装できます。

ただし、水平方向に製品を流すため機械の横幅が大きく、設置スペースを取る点がデメリットです。一方の縦ピロー包装機は、充填タンク内の内容物を落下させるため、人手をかけず自動で連続包装できる点がメリットです。

整列させる必要がなく、落下の衝撃にも強い液状や粉状、粒状などの製品の包装に向いています。しかし、衝撃に弱く、型崩れしやすいものの包装には適しません。

3. 横ピロー包装機のトラブルと対処法

横ピロー包装機のトラブルは複数の要因が重なり合っており、原因と対処法の特定が困難な場合も多くあります。その場合は、メーカーによる点検が必要です。

よく起こるトラブル4つとその解決策は以下の通りです。

シールの接着不良
包装後の接着部が接着不良で剥がれてしまう場合は、接着温度が適切でない、接着時間が足りないなどの要因が考えられます。フィルムの材質により適正な接着温度や時間が異なるため、特にフィルムを変更した際には設定の見直しが必要です。

シール部分の噛みこみ
幅方向の接着部に製品や異物が挟み込まれ、接着不良が生じる場合があります。原因としては、包装機の底ヒートシール部への製品の一部およびフィルムのカスの付着が挙げられます。拭き取り清掃をし、清潔な状態に保つのが必要です。

シール部分のシワ
シール部分にフィルムが寄り、シワを発生する場合もあります。内容物の高さが不ぞろいであったり、高すぎて膨らんでいたりするのが要因です。高さをできる限り統一する、もしくはシワ取り装置の導入が有効です。

フィルムずれ
フィルムをセンターシール部で接着した時に、フィルムずれが生じていてフィルム同士がきれいに重ならず接着がうまくいかない場合もあります。これは、フィルムの蛇行やフィルムのテンションが弱いなどが原因です。

フィルムの蛇行は、フィルム給付部のフィルムを送るローラー上でフィルムが滑って起こります。フィルムの材質を滑りにくいものに変更する、フィルムを送るガイドを取り付ける、テンションの張り直しなどの検討が必要です。

参考文献
https://www.orikane.co.jp/orikanelab/2102/
https://www.tam-tokyo.co.jp/products/pillow.html
https://www.sanko-shoji.jp/lecture/cn8/pg128387.html
https://www.kawashima-pack.co.jp

指示マイクロメーター

指示マイクロメーターとは

指示マイクロメーターは、アンビル側にインジケータが内蔵された外側マイクロメータの一種です。

スナップメータと呼ぶこともあります。

本体には押しボタンがあり、これを押してアンビルを前後に動かすことができます。この機構を使うことで、スピンドルを固定した状態で測定物を容易に着脱することができます。アンビルの移動量はインジケータに表示されます。中央をゼロとして概ね40~60μm程度の振れ幅で動きます。測定力がかかっていない場合、アンビルはマイナス方向に振り切れた状態になっています。

指示マイクロメーターの使用用途

指示マイクロメーターは、似たような形状の外形寸法測定を多数行う際に使用します。アンビル側を動かして測定物の着脱を容易に行うことができるため、効率良く多数の部品を測定することができます。測定においてはスピンドルを固定しておく必要があるため、寸法値が公差の範囲内でばらついている部品であることが使用時の条件です。

また、アンビルはマイナス方向に振り切れているので、測定の際にはスピンドルを押し込んで針が毎回ゼロになるように測定することで測定圧を一定に保ちながら使用します。

指示マイクロメーターの原理

指示マイクロメーターはスピンドル部とインジケータ部の大きく二つの構造に分けられます。その構造は外側マイクロメータとダイヤルインジケータの組合せと置き換えて考えることも可能です。スピンドル部は外側マイクロメータと同じ構造で、目盛の読み取り方も同じです。インジケータ部はアンビルの押し込み量を針の回転に替えて目盛を指示し、針は中央をゼロとしてプラスマイナス40~60μm程度の振れ幅で動きます。

測定する際には、本体の器差だけでなくインジケータ部の指示誤差の両方を考慮しなければなりません。また、インジケータの指示の繰返し性も誤差要因となりますので、測定誤差が測定結果にどの程度の影響を与えるかを検討して測定器を適用しなければなりません。

使用時はアンビルを少し押し込み、インジケータとスピンドルの目盛が両方ともゼロになる状態が基点となります。機種によってはゼロ位置の調整機構があるので、測定対象のばらつきに合わせてインジケータ部の基点をシフトさせて使用することもできます。

内側マイクロメーター

内側マイクロメーターとは

内側マイクロメーター

内側マイクロメーターとは、穴形状の内径の大きさを測るときに用いる測定器です。

計測器メーカーによって呼び方が異なる場合もありますが、ここでは計測対象に接触させる計測器を対象として扱います。内側マイクロメーターには、「3つの測定子で内径を3点指示して測るもの」「測定子の押し込み量をダイヤルゲージで表示させて直径を測るもの」「内径の直径に当たる部分を2点で指示して大径を測る棒状のもの」の3種類があります。

なお、計測器メーカーによっては、内側マイクロメーターは2点の接触によって計測する棒状の計測器だけをさす場合もあります。

内側マイクロメーターの使用用途

内側マイクロメーターは、主に金属製の工業製品の製造現場や品質管理、製品開発において使用されます。ノギス、マイクロメータ、ハイトゲージといった精密測定機器の1つとして扱われています。内側マイクロメーターは穴やパイプなどの円形の内径だけでなく、溝幅や距離なども計測することが可能です。

しかし、内側マイクロメーターは構造上本体にある程度の大きさが必要なため、微小な直径や寸法を測定することはできません。そのような場合は、ピンゲージや画像計測など別の測定機器を使用する必要があります。

内側マイクロメーターの原理

内側マイクロメーターの測定原理は、計測対象の穴の内径に直接接触し、測定子間の距離を読み取るものです。計測結果の読み取りはマイクロメーターで行います。マイクロメーターの種類は、ねじの1回転で進む量に合わせて等分割で刻まれた目盛から読み取るもの、ダイアルゲージと呼ばれる円形のゲージの円周に刻まれた目盛りを指針によって読み取るものの2つです。

棒状の内側マイクロメーターはねじが前進、後進する量をそのまま内径測定量とします。ねじ部には測定圧を一定に保つためのラチェットはないので、力いっぱい測定圧をかけてしまうと正しい測定ができないだけではなく、故障の原因にもなりかねません。

3点式内側マイクロメーターは、ねじの進む量を円錐型の変換子を用いて測定子の開閉に変換して測定します。こちらはラチェットがあるので測定圧に気を配る必要はありませんが、目盛の読み方が通常のマイクロメーターとは逆になっていると感じる作業者も多く、正しく目盛を読み取るには多少の訓練が必要です。

内側マイクロメーターの種類

1. ホールテスト・ABSボアマチック

測定子部分を穴の内径に挿入し、2つまたは3つの測定子を穴の内径に押し広げるように接触させて、スピンドル部分に取り付けられているマイクロメータによって数値を読み取る計測器です。測定子が3点あるものは、比較的安定した測定が可能です。

しかし、機構上、測定子の移動範囲は限られ、測定範囲は広くありません。さまざまな大きさの測定が必要な場合には、測定範囲が異なる複数の計測器を揃える必要があります。

2. 内側マイクロメータ

ここでは内側マイクロメータは棒状の計測器で、両端を穴の内径に接触させて計測する測定器として説明します。2点接触の内側マイクロメーターはピッチング、ヨーイングと呼ばれる傾きが測定誤差の原因となるのが欠点です。

正しく測定するためには、測定したい内径の直径に当てなければならず、精度の高い計測には訓練が必要です。慣れないうちはより多くの繰り返し測定を行う必要もあります。

3. シリンダゲージ

シリンダゲージも2点接触式の計測器ですが、測定値をダイアルゲージで読み取ることができます。製品によってはデジタル表示されるものもあります。シリンダゲージは内側マイクロメータ同様に、接触させる2点間の傾きに注意が必要ですが、測定子を接触させる測定圧は一定を保ちながら測定することが可能です。

なお、内側マイクロメーターには、非接触で計測するエアマイクロメータ、電気マイクロメータが含まれる場合もあります。計測対象の穴よりわずかに小さいプローブを挿入し、空気や電気によって穴とプローブの隙間を測ることによって、穴の内径を計測します。

参考文献
https://www.mitutoyo.co.jp/support/service/catalog/07_kogu/11003.pdf

ポストプロセッサ

ポストプロセッサとは

ポストプロセッサ (英: Postprocessor) とは、CAMによって生成された切削経路を制御装置・工作機械の構成に適したNCプログラムへと変換するものです。

ラテン語でPostは「後」、プロセッサ (英: Processor) は「処理をするもの」 を意味し、ポストプロセッサはメインプロセッサの後処理を意味します。

一般的に会社ごとのNC装置CAMシステムは対応した変換ライブラリを備えています。通常のポストプロセッサは制御装置またはNC工作機械ごとに必要です。ただし制御装置またはNC工作機械固有の仕様をパラメーター形式で登録し、簡易的な操作で各機械に対応するNCデータへ切り替えられるものも存在します。

ポストプロセッサの使用用途

モノづくりの現場では上流工程での部門をまたぐ製品データ連携や事前検証を促進するために、3D-CADデータの普及が進んでいます。しかし部品加工では多様化する工程集約や部品形状等の生産形態に対応するため、複合加工機が普及しており、3D-CAMによる容易なNCプログラムへの変換が求められています。その変換を正確に行うために、ポストプロセッサが必要です。

ポストプロセッサの原理

ポストプロセッサは各種CAMシステムに適したポスト処理専用アプリケーションを用いてポスト処理を行い、対象であるNCデータにリバース処理を施して、過去のNCデータ資産を活用して他機種用のNCデータへ変換します。

ポストプロセッサは各種APTソースのいずれかの入力に対応しているほか、CLデータの入力にも対応しています。NC工作機械・制御装置の仕様を設定すると、各機械に対応可能です。

加工時間・加工開始座標・加工終了座標などの加工情報やNC変換結果を出力できます。なお、一般的にポストプロセッサの内容は公開されていません。

ポストプロセッサの種類

ポストプロセッサが使われる主な工作機械は、3軸~5軸マシニング・NC旋盤・パンチカット・ワイヤカット・レーザーカット・複合旋盤などです。

コントローラーのメーカーとして、ヤマザキマザック・オーエム・オークマ・ファナックなどが挙げられます。CAMシステムの具体例には、AUTON・CATIA V4/V5・DELCAM・CIMATRON・Pro-E・I-DEAS・MasterCAM・SURFCAM・Unigraphics・VX・WorkNCなどがあります。

ポストプロセッサの選び方

一般的なポストプロセッサは、出荷時に標準搭載されたシステムによって使用可能ですが、加工内容次第では標準搭載のシステムでは十分動作しない場合もあります。目的の加工にも対応できるように、ポストプロセッサのカスタマイズが必要です。

ただしポストプロセッサのカスタマイズには、言語や制御盤に関する高度な知識が必要であり、難易度が高いです。カスタマイズする場合には注意する必要があります。

ポストプロセッサの構造

一般的なCAMソフトウェアは、CADなどのモデル座標系上で工具経路データを計算するメインプロセッサ (英: Mainprocessor) とCLデータを適切なNCプログラムへ変えるポストプロセッサ (英: Postprocessor) の2種類で構成されています。

主なCAMのポストプロセッサは、使用する工作機械の構造やNC装置の仕様を考えて、モデル座標系上で計算されたCLデータを機械座標系に変換します。そして送り速度、主軸回転数、マクロのような指令コードを付加し、適切なNCデータを出力可能です。

市販のCAMソフトウェアは、明確にメインプロセッサとポストプロセッサが区別されています。ユーザが所有する工作機械とCAMソフトウェアの組み合わせの数だけ、ポストプロセッサを準備する必要がありました。現在ではパラメータを設定すると、どの組み合わせでも対応可能な汎用ポストプロセッサもあります。

参考文献
https://www.okuma.co.jp/product/3dcam/
http://www.zissen-mw.jp/product/ims/01post.html
https://www.fasotec.co.jp/product/soft/

ボールミル

ボールミルとは

ボールミル

ボールミルは粉砕装置の一種であり、粉砕媒体としてアルミナ等のボールを円筒状の容器内にいれ回転させることで粉砕を行う装置です。広い意味だと容器を振動させる振動ボールミルや公転・自転運動させる遊星ボールミルがあるが、一般的には容器を回転させるものをボールミルと呼びます。

水平に回転する機能を有するこの機器に粉砕用ボール(直径20~100mm)と原材料を入れて、粉砕用ボールとの衝突・粉砕用ボールと内面との衝撃・摩砕によって原材料を微粉砕します。

ボールミルの構造

図1. ボールミルの構造

原材料を粉砕する器具としてビーズミルもあります。ボールミルの粉砕力は粉砕用ボールの自由落下によって決まります。それに対してビーズミルは撹拌装置により強制的に遠心力により強い衝撃力が加わります。また、ビーズミルのビーズ径は2mm以下とボールミルに比べて小さいことも特徴です。粉砕エネルギーの違いなどの特性から現場ではこれらの機器が使い分けられています。

ボールミルの使用用途

ボールミルは構造がシンプルであるためスケールアップがしやすいため、鉱石や石炭、セメント、医薬、セラミックスや金属などの多岐にわたる分野での粉砕に用いられています。一例を下記に記載します。

  • 酸化チタン(用途:顔料・着色料・光触媒・オフセット印刷・化粧品)
  • カーボンブラックゴム(用途:製品補強・塗料・磁気記録媒体用の添加物・電池材料)
  • チタン酸バリウム(用途:セラミックコンデンサ・積層コンデンサなどの電子部品)
  • アルミナ(用途:セラミックス・研磨剤)
  • 樹脂(用途:電池部品の一部や汎用プラスチックへの利用)

ボールミルの原理

ボールミルの最適回転数 N は粉砕媒体の大きさ・粉砕方式(乾式・湿式)・リフタの有無・ミルの大きさによって異なります。一般的には臨界回転数Ncと最適回転数Nの割合(N / Nc)でボールミルの仕様は表されます。ここで示した「臨界回転数Nc」とは粒子が遠心力により遠東内壁に圧着したままになってしまう時の最小速度である。粉砕ボールがφ30mmの場合、回転数の算出時には乾式で75%、湿式で65%の値を求めるのが一般的です。

また、容器内の粉体、ボール、空間の比率は粉砕に影響を及ぼします。一般的にはそれぞれ容積に対して約1/3ずつがよいとされていますが、実際にはサンプルや目的(処理時間やバッチ量)によって条件を変える必要があります。

乾式粉砕では原料とボールを入れて粉砕します。シンプルな構造のため、不純物の混入が起こりにくいことがメリットとして挙げられます。湿式粉砕は原料、粉砕ボールの他に水又は有機溶媒を投入します。この手法は原料の調合及び混合に適しています。エアパージ機構が標準装備されており粉砕品の排出効率を高めています。ボールミルには専用の容器が使われることもあります。これは粉砕時に爆発の危険を伴う試料や酸化しやすい金属の粉砕処理で使われます。

ボールミルの選び方

ボールミルの容器は、主にセラミック系と金属系があります。大型の生産用であれば金属製が使用されますが、金属のコンタミや腐食の懸念がある場合は内壁にゴムやウレタン等でライニングする必要があります。その場合はコストが増加するため、サイズにより製造が困難である場合もあります。ボールは基本的に容器と同じ材質のものを使用します。材質については密度の大きいものほど粉砕力は強く、ボール径が小さいほど接触点が多くなり、粉砕能力を上げることができます。ただし、材質により摩耗しやすいものもあるため、材質選定には注意が必要です。

ボタンスイッチ

ボタンスイッチとは

ボタンスイッチ

ボタンスイッチ (英: Button Switches) とは、操作部分がボタン形状になっている操作スイッチの一種です。

一般的に、押しボタンスイッチとして認識されています。指でボタンを押すことで、接点の開閉を行うことが可能です。

ボタンスイッチの使用用途

ボタンスイッチ_図1

図1. ボタンスイッチの使用例

ボタンスイッチは、制御や動力システムにおいて、電源のオン・オフ、指令、機器・回路の切り換えなど、さまざまな動作を行わせるために使用します。操作者が機械を起動し、稼働中に機器の種類、運転の方法、設定の変更を行い、機械を停止するために用いるのがボタンスイッチです。

近年では、ボタンスイッチ以外に、プログラマブル表示器、パネルコンピュータで、ディスプレイにスイッチを作り込み、電気的に作動させる場合も増えています。

ボタンスイッチの原理

ボタンスイッチ_図2

図2. 構造と作動

ボタンスイッチは、ボディー (本体) 、ボタン、コンタクト (接点) 、端子などで構成され、ボタンを押すと接点が動き、オン・オフ (接・断) を行います。

1. 接点

ボタンスイッチ_図3

図3. 接点、極と投、オルタネートとモーメンタリ

ボタンスイッチの接点は、接続・切断を行う部品で、下記3つの種類があります。

メーク接点 (a接点)
操作で負荷が作動する方式で、操作していないときは常時開 (オフ・断) 、操作すると閉 (オン・接) になる接点で、NO (Normally Open) 接点とも言います。

ブレーク接点 (b接点)
操作でして負荷の作動が止まる方式で、操作していないときは常時閉 (オン・接) 、操作すると開 (オフ・断) になる接点で、NC (Normally Close) 接点とも言います。

ブレーク・メーク接点 (c接点)
操作で2回路を切り換える方式で、ブレーク・メークの両機能があり、常時1か所が閉 (オン・接) 、他方が開 (オフ・断) になる接点です。操作で閉 (オン・接) と開 (オフ・断) が換わります。

2. 極と投

極は、操作1回でオン・オフ (閉・開、接・断) できる回路の数です。投は接点の数で、単投はメーク接点 (a接点) もしくはブレーク接点 (b接点) 、双投はブレーク・メーク接点 (c接点) です。

スイッチの操作1回で1回路のオン・オフするものを単極、2または3回路を同時にオン・オフするものを2または3極で、これらの組み合わせは下記になります。

  • 単極単投 SPST (Single Pole Single Throw) 1回路1接点
  • 2極単投 DPST (Double Pole Single Throw) 2回路1接点
  • 単極双投 SPDT (Single Pole Double Throw) 1回路2接点
  • 2極双投 DPDT (Double Pole Double Throw) 2回路2接点

3. モーメンタリとオルタネート

操作部分の動作には、下記の4つがあります。

モーメンタリ (自動復帰型)
ボタンを押して手を離すと、ボタンの位置と接点の状態は保持されず元に戻ります。

オルタネート (保持型)
ボタンを押して手を離しても、ボタンの位置は元に戻り、接点の状態は保持されます。再度の操作で接点は元に戻ります。

プッシュプル (保持型)
ボタンを押して手を離しても、ボタンの位置と接点の状態は保持され、ボタン位置を引き戻して接点は元に戻ります。

プッシュロック・ターンリセット (保持型)
ボタンを押して手を離しても、ボタンの位置と接点の状態は保持され、ボタンをひねると位置と接点は元に戻ります。

モーメンタリ (自動復帰型) は、スイッチを操作している間だけ動作させる場合に使用します。手を離しても操作状態を維持させる場合は、制御回路内に「自己保持回路」が必要です。また、この指令を解除するためのスイッチが別途必要になります。

オルタネートなどの保持型は、「自己保持回路」は不要で、スイッチ操作で指令を解除する場合は、再度ボタンを押します。

ボタンスイッチの種類

ボタンスイッチ_図4

図4. ボタンスイッチの種類 (1)

1. ボタンの形状による分類

ボタンは、円盤状と矩形があり、機能は同じで形状の違いだけです。

2. 照明の有無による分類

7ボタン内部にLEDやランプを内蔵し、操作状態を点灯・消灯で表示します。この照明付きは「照光式ボタンスイッチ」と呼びます。

ボタンスイッチ_図5

図5. ボタンスイッチの種類 (2)

3. 端子の種類による分類

下記のように、電線の結線方式による端子の種類があります。

ねじ端子式
被覆を剥いた電線の導体を、丸形・Y形圧着端子にカシメて固定し、端子にねじで締め付けます。

プッシュインロック式
被覆を剥いた電線の導体を、フェルール形圧着端子にカシメて固定し、端子に差しロック機構により締め付けます。

はんだ付け式
被覆を剥いた電線の導体を、はんだ付けで端子に接合します。

参考文献
https://e-sysnet.com/bs/
https://xtech.nikkei.com/dm/article/LECTURE/20120727/230896/

フローサイトメーター

フローサイトメーターとは

flow-cytometer-1

フローサイトメーターとは、フローサイトメトリーという測定法を実施するための装置です。

本測定は流動させた液体サンプル中に存在する細胞へレーザー光を当てることで、細胞から発せられた散乱光、蛍光を検出、細胞の大きさ・数・細胞内および表面抗原などの特徴を測定する方法です。

フローサイトメーターは、蛍光顕微鏡と比較したメリットとして、「同時に複数の測定項目の定量が可能」「解析スピードが速い」等のメリットがあります。一方でフローサイトメーターは、細胞の形態的特徴の観察には向いていません。

フローサイトメーターの使用用途

フローサイトメーターの原理

図1. フローサイトメーターによる解析

フローサイトメーターは、細胞を扱う生物・医学分野の研究や臨床検査・治療などに幅広く利用されます。測定できる細胞の種類も様々です。疾病診断を目的として末梢血白血球等を解析したり、特性解析を目的として培養動物細胞・植物細胞、成人幹細胞や腫瘍創始細胞等の希少細胞も解析したりします。

その他、微生物、プランクトン等の海洋生物、精子、酵母やラテックスビーズなども測定対象です。

フローサイトメーターの原理

フローサイトメーターの原理

図2. フローサイトメーターの原理

フローサイトメーターは主に流路系、光学系、電気系の3要素による構成です。流路系は、試料を取り込んでフローセルへ流し込む機能を持っており、光源・レンズ・フィルター・光電流を生み出す検出器から構成される光学系よりフローセルへレーザー光が当てられます。

その後、細胞からの蛍光発光を検出し、電気系によって解析するという仕組みです。流路系は、チューブ・バルブ・ポンプからなり、試料中に浮遊する蛍光標識細胞を流路系によって一列に整列させて解析を行うためのものです。

インテロゲーションポイントと呼ばれる細胞の部分へレーザー光が通過することで、光が散乱するのと同時に、細胞に結合させた蛍光色素を励起させることで蛍光が放出され、この散乱光、蛍光を検出器がシグナルとして検出します。散乱光は前方散乱光シグナル (FS) と側方散乱光シグナル (SS) の2種類です。

FS、SSの検出はそれぞれ異なる検出器が用いられ、FSは細胞の大きさ、SSは細胞内構造を反映します。検出された信号は電子系の中でデータとして変換、最終的にソフトウェアにより解釈することができるようになります。

フローサイトメーターの原理②

図3. 内部構造の複雑さと大きさの関係

その他のフローサイトメーターの情報

1. アナライザーとセルソーター

フローサイトメーターは、セルアナライザーとセルソーターの2種類に分けられます。セルアナライザーは、細胞の分析を行う装置です。シース液に包まれたサンプル液の中の細胞は、フローセルにより1個ずつ整列して検出部を流れます。そこにレーザーが照射され、光の散乱や蛍光発光を検出することで細胞の分析が行われます。

セルアナライザーは分析に重点が置かれているため、シンプルで操作性が高いのが特徴です。セルソーターは、細胞の分析以外に目的の細胞を分取することもできます。細胞の構造や大きさ、割合を解析するとともに、高速で細胞の分布を調べ、分取することが可能です。

分取したい目的の細胞にはプラスあるいはマイナスの電荷が与えられ、液滴が形成されます。電荷をもつ目的細胞の液滴だけが、電圧のかけられた偏光板によって進行方向を変えられ、試験管やマイクロチューブへ集められる仕組みです。セルソーターは、セルアナライザーよりも操作が複雑で熟練を要します。

2. フローサイトメーター用の抗体

フローサイトメトリーに用いられる細胞検出の抗体には、ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体があります。ポリクローナル抗体は、動物に抗原を与え免疫後、採取した血清から精製された抗体です。この抗体は、複数のエピトープ (抗体結合部分) を認識し結合する抗体の混合物です。

モノクローナル抗体の作製には、動物に抗原を与え免疫後、抗体をもったB細胞とミエローマ (がん細胞) を融合させます。これにより得られたハイブリドーマから分泌される抗体がモノクローナル抗体です。この抗体は、ひとつのエピトープのみを認識します。

実験精度の向上および目的物質 (抗原) 検出の特異性向上の観点から、フローサイトメトリー用抗体のほとんどはモノクローナル抗体が使われております。

参考文献
https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/Introduction-flow-cytometry.asp?entry_id=35004
https://www.bc-cytometry.com/FCM/fcmprinciple_3.html
https://www.bio-rad.com/webroot/web/pdf/lsr/japan/japanese/literature/Z11587L_FlowCytometry_Basic_Guide.pdf
http://www.cdb.riken.jp/jp/millennium/print/technology_cell.html
https://www.tamagawa.jp/university/faculty/bulletin/pdf/2_2018_23-30.pdf
https://ruo.mbl.co.jp/bio/support/method/antibody-production.html

ハンマーロック

ハンマーロックとは

ハンマーロックとはストッパー器具の一種です。通常はキャスターにストッパーが付随していますが、一部の台車にはストッパーが付いていません。このような台車でストッパー代わりに使用するのがこの器具で、特注品のものが多いです。ハンマーロックは足でレバーを踏むことにより、ロック及び解除ができます。

ハンマーロックを取り付ける際は基本的に台車本体の加工が必要となるため、特注品として扱われます。負荷条件に応じた各種ハンマーロックが選定可能です。この器具を取り付けることでキャスターストッパーの作業性は改善されます。なお、この器具には防錆や耐久性を考慮したステンレス製のものもあります。

ハンマーロックの使用用途

ハンマーロックはストッパー機構を備えていない台車や運搬車に用いられます。これらの台車に外付けのハンマーロックを取り付けることでストッパー代わりにしています。台車の車輪近くにロックが備えられており、作業者は足でロックを掛けることができます。

台車は作業現場で日常的に使用するものである一方で、荷物を載せた台車が勝手に動き出すと大きな災害につながる可能性があります。そのため、台車のストッパー機構は言うならば必需品とも言えるため、ストッパー機構が備えられていない台車でハンマーロックは欠かせません。

ハンマーロックの原理

ハンマーロックのロック機構について紹介します。ハンマーロックはロックがかかった際に台車の車輪を床面から若干浮かせ、台車本体を路面にグリップさせることで動かなくさせます。このような機構でロックを掛けるため、機器取り付け時は仕様表に記載された適正取り付け高さの位置に合わせる必要があります。また、キャスターの取り付け高さによっては台車の荷台下側に高さ調整用の台座を用意することも必要となります。

ハンマーロックを搭載した台車を取り扱う際は床面の段差に注意が必要です。このような床では台車と床が干渉したり、ロックがうまく働かないことがあります。そのため、作業環境に応じた機器選定が必要となります。なお、この機器は持ち上げを目的としたものではないため、ジャッキ代わりに使用することは厳禁です。また、ゴム製であることが多いためアースクリップなどを取り付けないこと、作業台やステップの固定には使えないこと、などの注意点もあります。

参考文献
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221004983100/
https://www.chubu-sangyo.co.jp/caster/lock.html

デジマチックインジケータ

デジマチックインジケータとはデジマチックインジケータ

デジマチックインジケータとは、デジタル方式のインジケータのことです。

インジケータは、自動車の速度メーターやガソリンメーターなど、計数を表示するための計器を指します。デジタル方式はアナログ式のインジケータと異なり、先端の押し込み量を増幅したり運動を変える機構は有しません。

そのため、エンコーダやスケールなどで変位を直接読み取っています。先端の押し込み量と分解能の範囲内で、最大値および最小表示量の設定が可能です。デジタル式のインジケータは目盛を直接読むことができないため、変位量をエンコーダやスケールの信号に変換し表示させるための表示部が必要となります。

デジマチックインジケータの使用用途

デジマチックインジケータは、アナログ式のインジケータと同じように用いられます。測定値を直接求めることが不可能であるため、基準との比較を行うことで測定するという特徴も同様です。

ただし、多くのデジマチックインジケータは数値を外部出力できるという特徴を有します。外部出力された数値をPCなどで読み込むことで、インジケータで示された数値を直接読み取る必要がなくなります。表示部が見えない位置や方向に設置することも可能です。

デジマチックインジケータの原理

デジマチックインジケータの構造は、測定子を取り付けて直動させるスピンドル部と変位量を読み取るエンコーダ、読み取った数値を表示する表示部に分けられます。アナログ式のインジケータと異なり、変位を直接数値に変換することができるため、運動を変換するラック&ピニオンや変位量を増幅するギアなどの部品が不要です。その結果、構造を単純化することができます。

ただし、エンコーダや表示基板などの電子部品が主な構成要素となるため、電気的ノイズやオイルミストなどの環境下ではスケールの読み取りエラーや基板が通電不良を起こすなど、環境によって劣化しやすいというデメリットもあります。デジマチックインジケータはダイヤル式のインジケータと異なり、JIS規格がないのが特徴です。

そのため、形状や大きさ、機能などは規格による制限がありませんが、メーカーや機種により、細かい仕様が異なることがあります。メーカーや機種を変えた場合には、互換性が保たれない可能性があるので注意が必要です。

デジマチックインジケータの選び方

1. 目的とニーズ

デジマチックインジケータを使用する目的とニーズを明確にする必要があります。具体的なデータや指標の追跡、分析、表示など、何を達成したいのかを把握することが重要です。それによって、何を選ぶべきか判断材料の軸となります。

2. インターフェースとユーザーフレンドリー性

デジマチックインジケータのインターフェースが使いやすいことが重要です。データの視覚化やカスタマイズが容易で、ユーザーが簡単に情報を把握できるかどうかを確認します。実際に扱うユーザーに使ってもらい、使用感を確かめてもらうことも必要です。

3. 測定範囲

一般的なデジマチックインジケータの指示精度は0.03mmから0.003mm程度ですが、高精度の測定器では0.5μm程度の精度があります。使用用途によって測定範囲と測定精度が変わるため、事前に調べておくことが重要です。

高精度であればあるほど、測定範囲が広ければ広いほどコストもかかるので、予算との兼ね合いも重要な選ぶ観点となります。

4. 耐久性と保守・メンテナンス性

長期的に使うことを前提として、どのくらいの耐久性があるか確認します。高精度であればあるほど測定結果に影響が出てしまうため、取り扱い方法や保管方法も同時に確認する必要があります。

万が一不具合が生じてしまった場合、保守サポートがあれば修理にも出しやすいです。あらかじめ保守やメンテナンスのしやすさも確認しておくことが重要です。

5. コスト・予算

購入時のコストも判断材料にはなりますが、運用費用も考慮する必要があります。不具合が生じる前に定期的なメンテナンスを外部に委託する場合は、メンテナンス費用が必要です。また、高機能であればコストもかかるため予算と性能を比較しながら選定する必要があります。

参考文献
https://www.mitutoyo.co.jp/support/service/catalog/07_kogu/r284_4.pdf
https://docs.rs-online.com/43d0/0900766b813b8414.pdf

スプルーブッシュ

スプルーブッシュとは

スプルーブッシュとは金型に装着する円筒状の部品です。「スプルー」とは成型機のノズルから射出された溶解した樹脂(プラスチック)を金型まで運ぶ経路(湯道)を意味する単語です。このスプルーを形成するためにスプルーブッシュが用いられます。

このパーツはテーパと呼ばれるものが装着されたスプルー穴と、射出成型機ノズル同士を密接に装着するのに適した台座から成立しています。金型で樹脂を成型する際に非常に重要なパーツの一つです。

スプルーブッシュの使用用途

スプルーブッシュは樹脂を溶解させて金型で加工する際に必要不可欠な部品です。この部品を用いる加工品のサイズは小さいものから大きいものまで多様であり、厚みも薄いものから厚いものまで多彩です。様々な場面でこのパーツは用いられており、材質も金属製のものから耐久性が高いダイヤモンド製のもの、さらには特殊加工された樹脂製のものもあります。用途に応じて適したスプルーブッシュが使用されます。

スプルーブッシュの原理

樹脂の成型品は射出成形機から金型へプラスチックの樹脂を送ることで製品を作ります。この金型には樹脂が通過する経路があり、スプルー、次にランナー、そしてゲートの順番に樹脂は流れ込んでいきます。スプルーの断面は円状の形をしており、側面は傾斜になっています。次に通過するランナーは、樹脂が一気に流れ込む重要な経路であるため、成型品に合ったちょうど良い太さにすることが求められます。また成型品が複数の場合は樹脂が分岐して流れるので樹脂が均等に流れるように配置する必要があります。最後に通過するゲートは成型品への入り口であり、ここではプラスチックの樹脂が流れ込む速度が非常に重要となっています。

スプルーブッシュの中では溶解した樹脂が何十万回も通過して、内部で凝固が繰り返されるためこのパーツは優れた耐摩耗性、良好な面粗度が求められます。また、スプルーブッシュの入口の半径はノズル先端の半径よりも 1~2mm程度大きめに、スプルーの入口の径はノズル径よりも 0.5~1.0mm程度大きめにする必要があります。もし大きさが不十分な場合は溶解した樹脂が洩れてスプルーブッシュの引き抜きが困難になってしまいます。

参考文献
https://www.tenmacorp.co.jp/lab/glossary/words/373005.html
http://www.yamaken-kogyo.com/sprue/