デジマチックインジケータ

デジマチックインジケータとはデジマチックインジケータ

デジマチックインジケータとは、デジタル方式のインジケータのことです。

インジケータは、自動車の速度メーターやガソリンメーターなど、計数を表示するための計器を指します。デジタル方式はアナログ式のインジケータと異なり、先端の押し込み量を増幅したり運動を変える機構は有しません。

そのため、エンコーダやスケールなどで変位を直接読み取っています。先端の押し込み量と分解能の範囲内で、最大値および最小表示量の設定が可能です。デジタル式のインジケータは目盛を直接読むことができないため、変位量をエンコーダやスケールの信号に変換し表示させるための表示部が必要となります。

デジマチックインジケータの使用用途

デジマチックインジケータは、アナログ式のインジケータと同じように用いられます。測定値を直接求めることが不可能であるため、基準との比較を行うことで測定するという特徴も同様です。

ただし、多くのデジマチックインジケータは数値を外部出力できるという特徴を有します。外部出力された数値をPCなどで読み込むことで、インジケータで示された数値を直接読み取る必要がなくなります。表示部が見えない位置や方向に設置することも可能です。

デジマチックインジケータの原理

デジマチックインジケータの構造は、測定子を取り付けて直動させるスピンドル部と変位量を読み取るエンコーダ、読み取った数値を表示する表示部に分けられます。アナログ式のインジケータと異なり、変位を直接数値に変換することができるため、運動を変換するラック&ピニオンや変位量を増幅するギアなどの部品が不要です。その結果、構造を単純化することができます。

ただし、エンコーダや表示基板などの電子部品が主な構成要素となるため、電気的ノイズやオイルミストなどの環境下ではスケールの読み取りエラーや基板が通電不良を起こすなど、環境によって劣化しやすいというデメリットもあります。デジマチックインジケータはダイヤル式のインジケータと異なり、JIS規格がないのが特徴です。

そのため、形状や大きさ、機能などは規格による制限がありませんが、メーカーや機種により、細かい仕様が異なることがあります。メーカーや機種を変えた場合には、互換性が保たれない可能性があるので注意が必要です。

デジマチックインジケータの選び方

1. 目的とニーズ

デジマチックインジケータを使用する目的とニーズを明確にする必要があります。具体的なデータや指標の追跡、分析、表示など、何を達成したいのかを把握することが重要です。それによって、何を選ぶべきか判断材料の軸となります。

2. インターフェースとユーザーフレンドリー性

デジマチックインジケータのインターフェースが使いやすいことが重要です。データの視覚化やカスタマイズが容易で、ユーザーが簡単に情報を把握できるかどうかを確認します。実際に扱うユーザーに使ってもらい、使用感を確かめてもらうことも必要です。

3. 測定範囲

一般的なデジマチックインジケータの指示精度は0.03mmから0.003mm程度ですが、高精度の測定器では0.5μm程度の精度があります。使用用途によって測定範囲と測定精度が変わるため、事前に調べておくことが重要です。

高精度であればあるほど、測定範囲が広ければ広いほどコストもかかるので、予算との兼ね合いも重要な選ぶ観点となります。

4. 耐久性と保守・メンテナンス性

長期的に使うことを前提として、どのくらいの耐久性があるか確認します。高精度であればあるほど測定結果に影響が出てしまうため、取り扱い方法や保管方法も同時に確認する必要があります。

万が一不具合が生じてしまった場合、保守サポートがあれば修理にも出しやすいです。あらかじめ保守やメンテナンスのしやすさも確認しておくことが重要です。

5. コスト・予算

購入時のコストも判断材料にはなりますが、運用費用も考慮する必要があります。不具合が生じる前に定期的なメンテナンスを外部に委託する場合は、メンテナンス費用が必要です。また、高機能であればコストもかかるため予算と性能を比較しながら選定する必要があります。

参考文献
https://www.mitutoyo.co.jp/support/service/catalog/07_kogu/r284_4.pdf
https://docs.rs-online.com/43d0/0900766b813b8414.pdf

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