桟木とは
桟木は資材や製品を傷めずに積み重ねるための細長い木材です。
英語ではBattenとも呼ばれ、主に部材を固定するための下地材として活躍します。瓦屋根の下地材や障子の骨などが代表例です。材質は様々で、日本では杉などの比較的柔らかく加工しやすい針葉樹がよく用いられます。海外ではトウヒやマツなどを使用することもあります。
軽量でありながら一定の強度を持つため、作業性に優れているのが特徴です。木材は軽くて加工しやすいため、必要な長さや厚みに合わせて切断しやすく、現場での取り回しも容易です。また、木肌が柔らかいため、金属よりも衝撃を吸収しやすく、積載物の表面を傷付けにくいという利点もあります。屋外や湿気の多い場所で使うために、防腐・防蟻処理が施された桟木も存在し、用途によって選定することが大切です。
桟木の使用用途
桟木は以下のような用途で使用されます。
1. 屋根
桟木の最も代表的な使用用途の一つが屋根の下地です。屋根の最も下にある野地板と呼ばれる板の上に、屋根の傾斜に対して水平に桟木を取り付けます。この桟木が瓦やスレートといった屋根材を固定するための重要な土台となります。屋根材を引っ掛けたり、釘やビスで留め付けたりする際の受けとなる仕組みです。
2. 壁・天井
建物の内部においても、桟木は壁や天井を造るための下地材として不可欠です。壁の骨組みである柱や間柱に桟木を取り付け、その上から石膏ボードや合板といった壁材を張っていきます。この下地があることで壁材を安定して、かつ平滑に施工することが可能です。骨組みから桟木を渡し、そこに天井材や壁材を張ることで、美しく頑丈な内装を造り上げることができます。
3. DIY・家具
建築現場だけでなく、DIYや家具製作の分野でも桟木は人気の材料です。ノコギリで容易に切断でき、釘やビスでの固定も簡単なため、初心者でも扱いやすい点が魅力です。本棚や収納ラックの骨組みやガーデニング用のフェンスなど、アイデア次第で様々なものを製作できます。軽量なため、壁に棚を取り付ける際の受け木としても便利です。