面取り機とは
面取り機とは、木材や鋼材などの角をC面にすることで角を切削する加工機のことです。
加工形状には、C面取りやR面取り、細かい形状の糸面取りが存在し、主に硬い材料で角が立つ場合にケガを防止するために使用されます。
面取り指示が図面などにある場合は、縦・横を面取り機で2mm削除するという意味で「C2」という表記がされます。また、面取り機のチップには木材用や鋼材用などの種類があり、機械と一緒に使い分けることで材質に合わせた切削が可能です。
面取り機の使用用途
面取り機は、木材、鋼材、プラスチック、アルミニウムなどの素材の角をC面やR面に加工する機械であり、角が立っている場合にケガを防止するために使用されます。
加工精度が高く、切削面が滑らかに仕上がるため部品の寸法精度を向上させることができます。また、材料の強度や耐久性も向上させることも可能です。一般的には自動車や航空機などの大型機械部品、建築材料、家具などの木材製品など、さまざまな産業で使用され、最近では、3Dプリンターとの併用により、さらに高度な形状の部品を作れるようになっています。
面取り機の原理
面取り機は、回転するカッターヘッドによって切削ができます。刃物には硬質合金やダイヤモンドなどの超硬材料が使用されることが多く、材質に合わせて選択されます。C面取り用、R面取り用、糸面取り用など、さまざまな形状があり、目的に応じて使用可能です。
切削の深さや加工速度などは機械の設定によって調整されます。また、切削時に発生するバリや切屑は、排出装置によって処理され、加工面の品質を向上させます。
木材、プラスチック、鋼材、アルミニウムなど、硬度や厚さによって使用する刃物を選択し、適切に加工を行うことが必要です。また、曲面部分や細かい箇所にも対応できるよう、さまざまな形状の刃物が開発されています。
面取り機の種類
面取り機は、ハンディータイプや卓上タイプ、パイプ面取り機など、多様な種類があります。
1. ハンディータイプ
ハンディータイプは、持ち運びができるため、高所や大型機器の角の加工など、狭い場所での作業に適しています。曲線加工が可能なハンディータイプは、穴径、半径、溝、角材の削除ができるため、幅広い用途に使われます。また、R面取りでは角を半径状に加工可能です。
2. 卓上タイプ
卓上タイプの面取り機は、切削加工後のバリなどを取りのけるため、加工後の綺麗な仕上がりを求められる場合に使用されます。
3. パイプ面取り機
パイプ面取り機には、メントリー、電動パイプリーマー、手動パイプリーマーの3種類があります。メントリーは、内側と外側の両面を取れるため、主に塩ビ管に使用されます。電動パイプリーマーは、主に鋼管の面取りに使われ、内側と外側の両面を取れますが、価格が高いです。手動パイプリーマーは、内側と外側の両面を取れ、電源がなくても使用可能ですが、管種や口径ごとに調整する必要があります。
面取り機のその他の情報
他の機械との組み合わせ
面取り機は様々な機械と併用することで、より効率的な加工が可能になります。
1. 旋盤
旋盤は、材料を回転させながら面取り機で加工することで、正確で均一な加工ができます。また、旋盤は面取り加工だけでなく、ドリルやフライス加工などさまざまな加工が可能なため、幅広い用途に利用されます。
2. ボール盤
ボール盤は、切削工具を材料に接触させ、回転させることで加工する機械です。面取り機と組み合わせることで、角材の加工に最適な深さや角度で加工ができます。
3. ミーリング加工機
ミーリング加工機は、切削刃を備えた回転する工具を用いて、直線、曲線、複雑な形状の加工が可能です。面取り機と併用することで、ミーリング加工機では加工しきれない部分の面取りが可能です。
4. その他の併用される機械
さらに、面取り機と併用される機械として、ワイヤーカッターや放電加工機などがあります。これらは、面取り機で削り取れない部分を加工可能です。ワイヤーカッターは、細いワイヤーを用いて材料を切削する加工機であり、放電加工機は、高周波電気放電を利用して加工する機械です。
参考文献
https://haikanko.net/8-chamfering-tools-essential-for-piping