監修:株式会社旭ポリスライダー
ポリスライダーとは
ポリスライダーとは、摩擦軽減やスムーズな動きを求める機械部品や工業部品に使用されるスペーサーの素材になります。
ポリスライダー (Poly slider) という名称は、高分子材料のポリマー (Polymer) と滑りを意味するスライダー (Slider) を組み合わせたものです。ポリスライダーは、耐久性、耐摩耗性、低摩擦性などの特徴を持ち、各分野において幅広く活躍しています。
具体的には、車載等の小型モーターの軸受けや、複写機・プリンター、ヒンジ、機械設備などの摺動部品として、摩擦や振動音を最小限に抑える役割を果たします。ポリスライダーを使用することで、摺動部品の劣化や故障を防ぎ、寿命を延ばすことが可能です。
ポリスライダーの使用用途
ポリスライダーの用途は非常に幅広く、以下のような分野で使用されています。
1. 駆動製品や回転体の摺動部品
ポリスライダーは、低摩擦性と耐久性に優れているため、駆動する部品や回転体に使用されることが多いです。金属製部品よりも軽量であり、摩擦によるトラブルも軽減できます。OA機器、ヒンジ、歯車、ベルトなどの摺動部にも適した部材です。
2. 電動機の軸受け部品
ポリスライダーは静音性、柔軟性に優れているため、車載用途などの小型モーターにも多く利用されます。摩擦音や振動音を軽減したい場合は、ポリスライダーが特に効果的です。
3. 医療機器や精密機械
ポリスライダーは、静音性や精密な動作が求められる医療機器やロボットにも利用されています。金属製部品よりも軽量で、装置全体の軽量化や効率向上に貢献します。
ポリスライダーの性質
ポリスライダーは、摺動部材として開発された製品です。回転や相対運動をする部品の間で使われることを想定しており、以下のような性質を有しています。
1. 低摩擦性
ポリスライダーは、部品同士が擦れるときに発生する摩擦や発熱を大幅に減少させます。特に潤滑油を使わずともスムーズな動きを実現できるため、環境負荷の低減やコスト削減に寄与する部材です。摩擦係数は無潤滑環境において、0.16~0.25を示します。 (標準テープ0.25tの場合)
2. 耐摩耗性
機械的な摩擦に対して非常に強い特性を持っています。これにより、長期間の使用でも形状や機能を維持しやすいのが特徴です。
3. 難燃性
ポリスライダーの難燃性は、UL94表示においてHB等級です。 (0.5tにおいて ) UL94に基づく材料の難燃性の等級は難燃性が高い順番に5VA、5VB、V-0、V-1、V-2、HBになっています。
4. 軽量性
金属製部品に比べて圧倒的に軽量なため、機械の省エネルギー化や操作性の向上に繋がります。
5. 耐薬品性・耐油性
ポリスライダーは耐薬品性・耐油性に優れた特性を持っています。強酸には不向きですが、他の化学薬品の影響を受けないのが特徴です。
ポリスライダーの選び方
ポリスライダーで作成される主な製品は、ポリスライダーテープとポリスライダーワッシャーです。
ポリスライダーテープ
ポリスライダーテープは、製造メーカー独自の圧延製法で製造された樹脂シートで、プレスで打ち抜いて使用する材料として用います。
独自の圧延伸製法で製造されているため、他のシートに見られる表裏がなく、両面とも同等の性能を発揮します。
適度な柔軟性も有することから、製品への組み込みトラブルも軽減できます。
サイズは規格化されており、厚みは0.13mmから1.00mmまで、10種類が設定されています。幅は20~50mmの範囲で、厚みごとに設定されています。巻数は100mまたは200mです。
ポリスライダーワッシャー
ポリスライダーワッシャーは、ポリスライダーテープをプレスで打ち抜いて作られたワッシャーです。摩擦音が抑えられ、摩耗も少ないことから、摺動・回転部分に使われるワッシャーです。
規格サイズとしては、軸径が1,6mmから15.0mmまで、14種類、厚さはそれぞれ0.13、0.25、0.50mmの3種類が設定されています。
また、ポリスライダーテープから打ち抜き加工を行う事より、カスタムサイズについても対応が出来ます。
本記事はポリスライダーを製造・販売する株式会社旭ポリスライダー様に監修を頂きました。
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