リチウムイオン電池についての概要、用途、原理などをご説明します。また、リチウムイオン電池のメーカー36社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。リチウムイオン電池関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:株式会社カネカ、2位:株式会社村田製作所、3位:株式会社ブルーエナジーとなっています。
リチウムイオン電池とは、リチウム材料を電極として用いる二次電池で、現在ほぼすべてのスマートフォンやノートPCに利用されています。
鉛蓄電池などと比べると電解液の容量が圧倒的に少ないため、比較的小型にできるという点が優れています。
リチウムイオン電池は、一般的に下記のような特徴を持ちます。
電池は充電・放電を何度も行ううちに劣化が進んでいき、いずれは寿命を迎える製品です。リチウムイオン電池も例外ではありませんが、サイクル試験と呼ばれる耐久テストにおいて、ほかの電池より寿命が長いことが確認されています。
リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いという優れた特性を持つため、小型・薄型や大容量の電池を製造できます。導入分野としては、IT分野や自動車分野、エネルギー分野などが代表的です。
携帯電話やノートPCなどの用途では電池の小型化・軽量化が求められるため、これらの需要に応えられるリチウムイオン電池が普及しており、ほぼすべての製品においてリチウムイオン電池が採用されています。
また、電気容量の大きさを活かして、電気自動車(EV)や蓄電システム向けの中型・大型電池としても利用されています。
リチウムイオン電池は、一般的な蓄電池と同じで、正極、負極およびそれらを浸す電解液から構成されています。
正極には主にコバルト酸リチウムなどに代表されるリチウム系の酸化物が使われており、負極には主に炭素系の材料や合金系の材料が使用されます。
ベースとなる金属酸化物には、ニッケル(Ni)やマンガン(Mn)、コバルト(Co)などの遷移金属の酸化物が用いられます。
この正極負極を有機溶媒で満たし、その有機溶媒中に存在するリチウムイオンが負極から正極へ負の電荷を運ぶことで負極と正極間に電圧が発生し、これを目的の回路につなぐことで電流として取り出すことができます。
リチウムイオン電池内のリチウムイオンの総量によってバッテリー容量が決まり、すべてのリチウムイオンが正極側へ移動するとそれ以上電荷移動が行えなくなるため、電池は完全放電状態となります。
ここで、正極側から負極側へリチウムイオンを強制的に戻すような電圧を負荷する充電器を接続すれば充電することができ、充電後は再度放電方向にリチウムイオンが移動できるようになるため、充放電を繰り返しながら使用することができます。
リチウムイオン電池における放電の反応式は金属酸化物の種類などにより異なりますが、一例は下記の通りです。充電時には放電時と逆向き、すなわち右辺から左辺の方向への反応が生じます。
このようにリチウムイオン電池では、充電・放電時に化学反応を伴いません。負極側でのリチウムイオンの吸蔵・脱着と電子の受け渡しだけで充電および放電が成立する点は、従来型の二次電池と大きく異なります。
リチウムイオン電池の電解質には、エチレンカーボネートという引火性の高い有機溶媒が使用されています。引火性の指標となる引火点は40℃程度と低く、これは軽油とほぼ同等であると言えます。そのため、リチウムイオン電池の使用中に過度な温度上昇が起こると、発火または爆発の事故を引き起こす恐れがあります。過度な温度上昇の要因の多くは電極間の短絡(ショート)によるものです.電極間の短絡は、外部からの強い衝撃によるものや、電極及び電解液の劣化によって金属結晶が生じることによるものなど様々な要因で起こります。リチウムイオン電池の発火事故は、誤った取り扱いはもちろんのこと、通常の使用でも起こり得るため十分な注意が必要です。
リチウムイオン電池が原因の発火事故の大半は誤った使用によるものです。そのため、発火事故を防ぐために、正しい取り扱いを理解しておく必要があります。
注意事項を3点挙げます。
また、安全性の保証された製品を選択することも重要です。国の定める安全基準に合格した製品にはPSEマークが表示されており、安全性の目安になります。
参考文献
https://www.mc.showadenko.com/japanese/products/sds/lbattery/006.html
https://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2013/201310tokusyu2.pdf
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/battery/scib/product/module/sip/download/batteryschool/episode1.html
https://pub.nikkan.co.jp/uploads/book/pdf_file4fa08a3c3ccbf.pdf
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アメテック株式会社 CKD株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社カネカ | 13.3% |
2 | 株式会社村田製作所 | 8.3% |
3 | 株式会社ブルーエナジー | 6.7% |
4 | 株式会社エンビジョンAESCジャパン | 5% |
5 | 日立造船株式会社 | 4.7% |
6 | マクセル株式会社 | 4.3% |
7 | 株式会社共創 | 4.1% |
8 | パナソニック株式会社 | 4% |
9 | プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 | 3.9% |
10 | ニチコン株式会社 | 3.2% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のリチウムイオン電池ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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