標尺

標尺とは

標尺

標尺とは、水準測定、および基礎工事において使用される測量メジャーの1つです。

測定地点の地表に垂直に立てて使用し、定点ごとにメモリを計測することで様々な地形の水平度や丘陵の勾配など地形測量ができる大型の測量道具になります。普通の定規と異なり、そのメモリは独特のキュービックな指標が印刷されており、5mm間隔で板 (またはメジャー) にメモリが打ってあるのが標尺独自のスケールです。

通常、地表における高低差等の土地調査では、標尺とレベルは一対で使用され、精度の高い測量を可能にしています。

標尺の使用用途

標尺の使用用途は、測量調査のほか建築土木の施工、工事です。家屋を建てる前に土地をならしますが、傾きがあっては上物の耐久品質に関わってくるため、精度の高い平面でなくてはいけません。

土地の傾きを調べることを水準測定といいますが、スタッフ (標尺の別称) はその大きな指標です。また建築施工においてもRC基礎配筋工事には、十字形状のクロススタッフや撮影用の影のでにくいリボンスタッフが用いられています。

建築土木関連以外では、金属加工における寸法測定や、製造業での品質管理と製品の寸法確認、教育現場での学生による寸法の学習と実験、デザインとアート制作における寸法計測、家庭用途でのDIYプロジェクトやインテリアデザインにおける測定などが挙げられます。寸法を測定するケースは様々があるため、使用用途に応じて扱いやすい標尺を選ぶことが重要です。

標尺の原理

最大の特徴は、メモリ幅が5mm間隔であることと、メモリの指標が線ではなくキュービック型凹凸で表されている点です。基本計測単位はメートルが基準で85.5cmの高さ表記は0.855と記録されます。一方で、間隔が3mmくらいのときは熟練者の目測で判断されます。

鉄筋コンクリートの施工ではクロススタッフと呼ばれるものを用いて縦横同時に測ることで交差する配筋を高精度で計測できます。土地の測量調査では、日本で最初の地図を作った伊能忠敬の時代から木製標尺がスタンダードです。雨風にはリスクがありますが、酷暑のアスファルト上でも狂いがなく、正確なため現在でも主力戦力です。

屋内、基礎施工では、一段、二段、三段折りタイプがあるスチール製品が軽量で好まれており、伸ばすと5mもの長さに達します。また、強化プラスチックやガラス製の標尺は化学薬品や熱を発する場所での測定に使用されることが多いです。測量時には、標尺を起こしてからブラブラと揺らすことで、レベルからの目測判断で一番ブレの少ない数値を採用します。

標尺の選び方

1. 測定精度と単位の選択

標尺の最も重要な要因は測定精度で、用途に合った十分な精度の標尺を選ぶ必要があります。一般的な標尺はミリメートル (mm) やセンチメートル (cm) 単位で測定しますが、必要に応じてインチ (inch) 単位のものも選べます。例えば、木工や建築の場合には、1mm以下の精度が必要ですが、さらに精密な測定が必要な場合には0.1mm以下の標尺が適切です。

2. 測定範囲の選択

測定対象物のサイズに合わせて、適切な測定範囲を選びます。短い標尺では大きな対象物を測定できないため、必要な測定範囲を確認します。一般的な標尺は15cmから30cmの範囲をカバーしますが、より長いものも利用できますが、長ければ長い分扱いにくさもあるため適切な長さを選択することが重要です。

3. 耐久性と材質

標尺は耐久性が求められるため、ステンレス鋼やアルミニウムなどの堅牢な材質で作られたモデルを選びます。また、刻み目や数字が耐摩耗性のある方式で刻まれているか確認し、長期間の使用に耐える製品を選ぶことが重要です。

4. 扱いやすさ

標尺は扱いやすいことが重要で、読み取りが簡単で見やすい数字や刻み目があるかを確認します。また、標尺の形状や持ちやすさも考慮し、自分に合った使いやすい標尺を選びます。作業着に下げておくといったケースも想定されるため、重量の比較も必要です。

参考文献
https://www.marusok.com/
http://sendainn.blog37.fc2.com/blog-entry-234.html

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