サイリスタレギュレータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、サイリスタレギュレータのメーカー12社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。サイリスタレギュレータ関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:株式会社チノー、2位:新電元工業株式会社、3位:東洋理化株式会社となっています。
サイリスタレギュレータとは、半導体整流素子のひとつであるサイリスタの性質を用いたレギュレータであり、ある回路制御に入力信号に応じたスイッチの機構を持たせたいときに使用します。
一般に、回路設計の際のリレー部品として組み込まれることの多いサイリスタレギュレータですが、その挙動に似たものとしては、ダイオードとトライアックがあります。
実装したい処理に応じて、入力信号に対して異なる出力をするこの3種類のモジュールを使い分けることで様々な入力に対して得たい出力を制御することができます。
後述するように、スイッチとしての役割を担い、一度導通するとその時に生じた電流がなくなるまでは導通し続けるというサイリスタの特長を生かした回路設計をすることで、温度制御などを精密に行うことができます。
例えば、精密空調などの制御では、温度を高周期でモニターし、その温度に応じてヒーターのオンオフを制御する必要があります。
そのような制御を一回の接点開閉だけで表現しようとしたときに、サイリスタレギュレータを用いることで簡単に実装することができます。
サイリスタレギュレータの内部構造は、ダイオードにゲート端子と呼ばれる端子が付加されたサイリスタが使用されています。
ダイオードの内部構造は、n型半導体とp型半導体が交互に層状に接続されており、アノード側からカソード側へ電圧がかかった場合のみに導通します。この特性を利用して、一方向への電気回路の伝送スイッチとして用いることができます。
一方、サイリスタには、ダイオードのひとつのp型半導体部分にゲート端子が付加されており、回路内にアノード側からカソード側へ正のバイアスがかかった状態でかつゲート電流が流れない限り導通しないという特長を持ちます。
一度ゲート電流が流れれば、ダイオードと同じく導通した状態になり、次にアノード側からカソード側へのバイアスが負になるか、ゲート電流が0になるまでは導通し続けます。
また、電流の導通によるスイッチングの原理のため非常に高応答性があります。この性質を活かし、高頻度にゲート電流をオンオフすることで、ヒーターのフィードバック制御を行うことができます。
参考文献
https://www.chino.co.jp/support/technique/regulator_index/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社チノー |
22.2%
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2 | 新電元工業株式会社 |
16.7%
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3 | 東洋理化株式会社 |
11.1%
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4 | 株式会社シマデン |
11.1%
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5 | STマイクロエレクトロニクス株式会社 |
11.1%
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6 | 坂本電機株式会社 |
5.6%
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7 | ジェイレップ株式会社 |
5.6%
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8 | 大倉電気株式会社 |
5.6%
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9 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 |
5.6%
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10 | 富士電機株式会社 |
5.6%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月のサイリスタレギュレータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
6アーム制御を採用し、制御性能が向上した3相出力のサイリスタレギュレータです。
6アーム制御を行うことで、トランスを経由した3相負荷が不平衡な場合に、トランスの偏磁が発生し難くなり、また高調波の発生も抑制されます。
電圧、電流、電力などの計測値のモニタリングや、各パラメータの設定と運転操作が可能です。
通信機能が付属されている機種は、RS-422AまたはRS-485を使ってパソコンなどによりパラメータ設定や測定値のモニタリングができます。
ヒーター断線アラームと電流制限機能が標準装備されています。また、3相で重要な相順や欠相などのアラーム機能も付いています。
保護機能としては、過電流、短絡、放熱フィン過熱の各保護があり、過電流はサイリスタゲート遮断、短絡時は即断ヒューズ溶断、フィン過熱時はサイリスタゲートOFFといった形で保護できます。
電源電圧はAC100V~240Vの範囲で使用でき、周波数は50/60Hzで自動判別します。
電源波形にノイズやひずみが発生していても安定動作できるように設計されています。
制御方式は位相制御方式とゼロ電圧スイッチング制御方式があり、用途に合わせて制御方式を選択することができます。
位相制御方式は4つのパターンの制御があり制御用途に合わせて設定できます。
アラーム機能には、電源異常、電流異常、ハードウエア異常、ヒータ断線、入力異常があり、7セグメント表示部に状態が表示されます。
通信機能オプションもあり、通信機能を使用することでパソコン等でモニターや設定ができます。
抵抗負荷専用で、制御入力信号によってサイリスタ位相制御を行う単相サイリスタレギュレターです。
電源電圧はAC100~120Vまたは200~240V 周波数は手動切替で50Hz/60Hz兼用です。
機能としては、ソフトスタート時間、出力電圧制御、出力調整機能があります。
外部スパン調整用ボリュームをつけることで、出力のスパン調整を行うことができます。
制御入力信号はDC4~20mAのアナログ信号で、連続的に制御ができます。
サイズは、幅61mm、高さ170mm、奥行117mmとコンパクトなサイズで、シンプルで使いやすいレギュレターです。
GTOサイリスタは自己ターンオフ性能があり、ゲートドライブによってメインの電流をオンオフさせることができます。
自己ターンオフ性能があることで、転流抑制を行う回路が不要になりますので、装置の小型化ができます。
順方向電流が4000Aまで流せる大電流タイプのサイリスタです。
繰り返しピークオフ電圧が4500Vであり、高電圧回路での制御が可能です。
大電流、高電圧のインバータ回路など大電流で高速なスイッチングが必要な場合に適しています。
基板に面実装して使用する逆接続ダイオード入りのサイリスタレギュレータです。
小型でありながら最大定格600Vで使用できます。
ゲート信号は6V、100uAと低消費電力で制御できます。
温度特性が良く、損失も少ないため、安定した制御が行えます。
アノード端子を基盤面に密着して実装することで、放熱性能を上げることができます。
定格電流は5Aなので、比較的小さい規模の電源装置などの制御に利用できます。