LEDドライバについての概要、用途、原理などをご説明します。また、LEDドライバのメーカー56社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。LEDドライバ関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:株式会社タムラ製作所、2位:株式会社タイワン・セミコンダクター・ジャパン、3位:日本ISSI合同会社となっています。
LEDドライバとは、LEDを安定駆動し、かつ安全に制御するための集積回路 (IC) のことです。
LEDドライバである制御IC内には、さまざまな機能を組み込むことができますが、基本となる機能はLED専用のスイッチング電源です。LEDは電流値によって発光量が変動し、その色によっても電流値は異なるため、安定した駆動には高い精度の電流制御が必要となります。
そのためには、定電流回路による制御が非常に重要であり、これがLEDドライバの主な機能です。LEDドライバは、光源用や照明用などの用途によって適切な制御ができる専用の製品が、各メーカーから多品種用意されています。
LEDドライバの使用用途は、その名の通りLEDの駆動制御用に使用されていますが、近年では照明器具に蛍光灯ではなく、低消費電力で長寿命なLEDを採用するのが主流となっていることから、LEDドライバも照明用のものが数多く販売されています。
照明器具は明るさの調節を要求されることが多く、特にLEDドライバの場合には厳密な電流の制御が重要です。昨今、SDGsに代表されるように省エネ推進の観点からLEDを照明に切り替えるニーズも多く、高効率な点灯を行うことも要求されます。
他にも、家電製品や自動車などに搭載されるインジケータランプとしてもLEDを採用するのが主流であり、こうした用途に専用のLEDドライバが開発されている状況です。
LEDとは、「Light Emitting Diode (発光ダイオード) 」のことで、PN接合の順方向にバイアス印加した際に発光する半導体素子を指します。LEDドライバの原理は、この半導体素子のダイオード部分に、順方向電流を適切にバイアス供給するための回路を内蔵している点にあります。LEDドライバはIC上に集積された定電流生成回路と、製品によってはPWM制御回路や、SPIやI2Cインターフェイスを一緒に内蔵しています。
一般にLEDの発光量は流す電流の大きさで変動しますが、LEDは電流値に応じて、発光色 (発光波長) も同時に変化します。また、電流を流しすぎると素子寿命に大きな影響を与えてしまいます。よって、LEDの発光特性に応じて、光量や色合い、発光効率などを考慮の上、使用するLEDに最適な電流値を精度よく制御しながら流す必要があり、そのためにLEDドライバが用いられているのです。
LEDドライバは、単機能の場合はディスクリートのツェナーダイオードやMOSFET等を組み合わせても構成できますが、複数のLEDを直列や並列接続し、最適電流値の異なるさまざまな発光色のLEDを組み合わせて動作させたい場合には、要求仕様を満足するためのICが用いられています。
LEDドライバに用いられるドライバ形式は、リニア型や昇降圧型などさまざまな形式があります。
リニア型
DCDCコンバータを内蔵せず、MOSFETと抵抗などで定電流制御を行う回路形式です。単機能ゆえ、小型化やコスト低減は図れますが、入力電圧が高い際にMOSFETの損失が大きいというデメリットがあります。
昇降圧型
LEDの段数増加にも対応可能な昇圧機能や降圧時の損失増加を抑制し高効率動作が可能な回路形式です。ただし回路が複雑でコストも高くなるため、用途に応じて昇圧や降圧のみ対応可能なLEDドライバ形式も広く普及しています。
LEDドライバには調光のためにPWM制御が広く用いられています。ドライバのDC電流値を調整する手法では、効率低下による発熱影響の問題と、電流変化に伴う波長変化 (発光色の変化) の問題があるためです。
PWM制御のドライバの場合、矩形パルスの幅 (デューティー比) を調整し見かけ上の電圧を可変すればよく、調光に伴う電力ロスは発生しません。このようなドライバでは、LEDの調光は半固定抵抗器で行う場合が多く、半固定抵抗器を取り外してボリュームに付け替えればボリュームで調整可能なLEDドライバが実現します。
LEDの明るさは、パルスのデューティサイクルに比例しますが、あまりにもON/OFFのサイクルが遅い場合には、人の目で識別できてしまい照明のチラツキに繋がります。そのため、PWM制御の設定周波数には注意が必要です。
家電品や自動車のインパネには、複数の異なる色のLEDが使われている場合が一般的です。制御するLEDの種類と数量によっては、ON/OFFやバイアス値のアナログ信号のやり取りだけでは、IC接続が困難になることがあります。このような場合には、SPIやI2Cといった数線のデジタル制御でのシリアルインターフェイスが用いられます。
シリアルインターフェイス機能を有するLEDドライバには、数百個のLEDを同時制御可能な大規模なものや、チャンネル毎の輝度の制御や診断が可能な製品もあります。
参考文献
https://www.ti.com/
https://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja409/jaja409.pdf
https://www.otsuka-shokai.co.jp/products/led/knowledge/parts/driver-circuit.html
https://strawberry-linux.com/catalog/items?code=13001
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ローム株式会社 株式会社 Luci インテックス株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社タムラ製作所 |
9.3%
|
2 | 株式会社タイワン・セミコンダクター・ジャパン |
6.8%
|
3 | 日本ISSI合同会社 |
4.9%
|
4 | 東芝デバイス&ストレージ株式会社 |
4.3%
|
5 | トレックス・セミコンダクター株式会社 |
4.3%
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6 | 日清紡マイクロデバイス株式会社 |
3.7%
|
7 | Microchip Technology Inc. |
3.1%
|
8 | Diodes Incorporated |
3.1%
|
9 | オスラム株式会社 |
3.1%
|
10 | サンケン電気株式会社 |
3.1%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月のLEDドライバページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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ロームの車載向けLEDドライバを紹介しています。
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2022年2月22日
LEDドライバTB62763FMGは、白色LEDの定電流点灯の駆動用に最適設計された効率の高いステップアップ型のDC/DCコンバータのことです。
リチウムイオン電池から直列の大電流用白色LEDまで点灯することが出来、主な用途として、PDA、携帯電話などに用いられるLCDパネルのバックライト用のLEDのドライバに用いるのに適しています。
OVP端子電圧が32.5ボルトを超えると、スイッチング動作が停止するようになっていることや、出力過電圧保護回路を内蔵しているなど、安全性も高いのが特徴です。
LEDドライバTPS92200は、最大入力電圧が30ボルト1.5アンペアのLEDドライバです。
高低両サイドのNMOSスイッチを統合することで、超小型の大きさでも高い電力密度と高い効率を実現しています。
柔軟な調光方法を保持しており、アナログ調光モードは、5%から100%の範囲でアナログ入力の電圧に比例して内部機銃電圧を変更することで実現されます。
安全性の観点から、デバイスの熱保護やLEDショート、抵抗のショートなどに対応した保護を実装しています。
LEDドライバXDPL8221は、制御ステージと定電圧のレギュレーションを備えたコントローラを接続しています。
XDPL8221シリーズは、主な用途としてスマート照明やIoTのアプリケーションなどがあり、高度な用途のためのLEDドライバとして特別に設計されています。
AC及びDCの入力に対応しており、内部と外部にセンサーを備えて適応型熱管理を備えて温度ガードをしています。
低電圧や過電圧やオープンロードなどのエラー状態を監視して保護しています。
LEDドライバMAX25024シリーズは、車載ディスプレイ用LEDドライバで、低入力電圧で使用可能で、ブーストコントローラを内蔵した4チャネルバックライトドライバICとなっています。
動作できる電圧範囲が広く、軌道後は最小2.5ボルトの電源でも動作できるのが特徴です。
LED電流やブースと入力電流や出力電圧を測定することでASIL Bシステムを実現しています。
ハイブリッドやPWMのみの調光が可能で、中央情報ディスプレイや、景気クラスタなどの用途に使用することが出来ます。
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