AEセンサーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、AEセンサーのメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。AEセンサー関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:株式会社富士セラミックス、2位:株式会社東精エンジニアリング、3位:株式会社エヌエフ回路設計ブロックとなっています。
AEセンサーは振動センサーの一種であり、ある特定の振動(AE波)を検出する装置です。
AEとはアコースティックエミッション(Acoustic Emission)の略であり、物体の一部が変形・破損した際、もしくは衝撃が加わった際に生じる音響が弾性波として放出される現象をいいます。この現象を検知するために用いられるのがAEセンサーです。
AE波は物体が完全に破損するよりずいぶん前に起こる微小な劣化により発生します。したがって、一般に用いられる振動センサーは物体が破損したことを検知するのに対し、AEセンサーは物体の劣化の初期段階を検知することができます。AEセンサーはこの特徴を生かすことで工業設備の予知保全、製品の品質管理などとして利用されています。
AEセンサーは製品の品質管理、安全性管理などさまざま用途に使用されています。また、特定の狭い周波数帯域にて強く反応する狭帯域型と、広い周波数帯域にて反応する広帯域型があり、用途によって使い分けられます。
狭帯域型AEセンサーはモーターの劣化予知保全、パイプなどの金属溶接の不良検出などに用いられます。狭帯域型AEセンサーを用いることで、正常に動作するモーターの振動や溶接による振動には反応せず、異常が起こった時にのみ発生するAE波を検知することができます。
広帯域型AEセンサーは製品内部の異物検知や地盤の地滑りの前兆を検知することに用いられます。広帯域型AEセンサーを用いることで製品内部のユニット基板からはんだの微小な破片が落ちた際や、地盤の地滑りの前兆となる微小な振動を検知することができます。
AEセンサーは特殊な圧電素子を用いることでAE波を検知します。その圧電素子として一般的にニオブ酸リチウム、ニオブ酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が使用されます。これらの素子は、圧力が加わると電荷が生じるという特徴を持っています。そのため、振動する物体にこの圧電素子を接触させることで、圧電素子から電圧を受け取りセンサーとして機能させることができます。
また、これらの圧電素子はAE波のように超高音域(10kHz~数MHz)の振動による圧力を受けた時に強く電圧を出力するため、特定の周波数帯域の振動のみ検知することが可能になります。
まず、振動加速度センサーとAEセンサーの共通点について、説明します。共通点は、どちらも圧電素子の力を受け、電気を流しているという点です。
次に違いですが、適している周波数領域の違いがあります。
振動加速度センサーは、5~20kHzといった低周波数領域の異常に適しています。
一方、AEセンサーは、初期に起こる不良を早期に検出することが可能な技術で、振動センサーでは診断が難しい低速回転軸受に適用した事例もあります。これは、AEセンサーでは、ミクロレベルの破壊に伴い発生するエネルギー波であるアコースティックエミッションをとらえることができるためです。
このアコースティックエミッションというものは、水面に広がる波紋のようなイメージで、金属同士で接触が起きると、アコースティックエミッションが設備表面の金属を介し伝播しますので、そのアコースティックエミッションを捉えることで診断が可能となります。
このアコースティックエミッションは、小さい傷や摩擦からでも発生しているため、「早期に」トラブルを発見することができ様々な機器にAEセンサーは活用することができます。
AEセンサーの設置に関しては、その取付け位置が重要になります。検出したい対象に直接取り付けることができる場合は、検出感度もっとも優れており問題ありません。
一方で、検出対象に直接取り付けることができない場合は、検出対象に可能な限り近い位置に取り付けることが正確に検出するためのポイントで、検出対象とAEセンサーは音響的な経路が形成されていることが必要です。AEセンサーを設置する際、検出対象の表面にシリコングリースなどを塗布して密着させ、発生したアコーステックエミッションを検出します。
アコースティックエミッションは周波数が高いので、空気中では伝搬がしづらいので、AEセンサーの設置にあたっては、検出対象に密着させることが重要です。設置にあたっては、試作機を用いて、十分検証を踏まえた上で、導入することが重要となります。
参考文献
http://www.fujicera.co.jp/product/ae/
https://www.tetsugen.com/what-is-ae-151112/
http://www.pacjwest.com/DetectAE/DetectAE.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト6
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社富士セラミックス | 25.9% |
2 | 株式会社東精エンジニアリング | 20.1% |
3 | 株式会社エヌエフ回路設計ブロック | 17.8% |
4 | 日本フィジカルアコースティクス株式会社 | 17.2% |
5 | 福田交易株式会社 | 12.1% |
6 | 鉄原実業株式会社 | 6.9% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月のAEセンサーページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
マグネットAEセンサーはマグネット固定式のAEセンサーであり各種形状をラインナップがあります。
FFT機能を搭載しているため細かな加工解析が可能であり、人の耳では感知できない高周波も検知することができます。
高い感度の良さからギャップエリミネーターとしての接触検知だけでなく、レスプロセスや研削加工モニタリングとして研削工程を実現します。
早いデジタル処理を行い、FFT解析などのハイエンドロジックを搭載しています。
視認性が良い高輝度LED レベルバーを採用しているため、離れた場所からでも信号の変化を確認することができます。
砥石接触検知システムは、砥石と被研削材の接触を検出を行い、即座にNCに信号を送り加工サイクルに入ったことを伝達します。
内蔵DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)により、クーラントの噴射やベアリングノイズなどの周囲騒音を除去を行い、高精度な検出を実現しました。
携帯電話やMP3プレーヤーなどに使用されています。
塑性変形や微見破壊の進展をリアルタイムで観測することができ、複数のAEセンサーを使用することによって欠陥の位置評定が可能となります。
検出素子の機械的な共振を利用して高感度を獲得しています。
一般的には、3KHz~1MHzの間に共振周波数がありますが、さらに低い共振特性のAEセンサが必要な時は圧電型加速度センサの構造を利用します。
共振型AEセンサにはS型やA形、D型、AD型と4種類に分類されています。
一般AE用センサは工場環境や学校の実験室において使用されている中型と大型の試料用の標準的なセンサです。
用途に応じて最適な選択ができるように共振周波数や形状、出力形式など様々な種類があります。
プリアンプを内蔵したものや油分と湿度の多い環境に対応するために、防水と防油それぞれに対応している一般AE用センサもあります。
さまざま用途に応じて25種類もの一般AE用センサがあるため、その中から最適なものを選ぶことができます。
AEセンサの一般用は共振型のセンサであり、低価格でありながらも高い感度があるという特徴を持っています。
共振点の種類も豊富なため、幅広い周波数の特性に対応することができます。
一般用AEセンサだけでなく、さまざまな計測の対象や環境の違いによって対応するAEセンサも違うため、たくさんのAEセンサを取り扱っています。
アコースティックエミッションの計測では、もっとも重要な役割を果たしています。