バッテリーマネージメントについての概要、用途、原理などをご説明します。また、バッテリーマネージメントのメーカー33社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。バッテリーマネージメント関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:東洋システム株式会社、2位:日本テキサス・インスツルメンツ合同会社、3位:ローム株式会社となっています。
バッテリーマネージメントは電池を安全に使用するために状態を監視するシステムです。
電池は誤った使い方をすると、発火や感電につながるため、バッテリーマネージメントによって、電流量・電圧量・温度・電池残量といった各種パラメーターをモニターし、異常がないかを監視しています。特に複数の電池を直列に接続した組電池モジュールの管理を行う目的で使用されます。
バッテリーマネージメントシステム(buttery management system, BMS)、バッテリーマネージメントユニット(battery management unit, BMU)とも呼ばれます。
また、単一の電池を個別に管理する際はセルマネージメントと呼ばれ、区別されることがあります。
数ある電池の中でもリチウムイオンバッテリーは、高効率な反面使い方を誤ると重大な事故に繋がる恐れがあります。バッテリーマネージメントは、特にリチウムイオンバッテリーの安全性を確保し、その性能を最大限に引き出すために使用されます。
最近では電気自動車の需要も増えてきていることから自動車用のバッテリーを管理する用途に多く使用されます。
より身近なところでは、スマートフォンのバッテリー管理にも利用されています。
バッテリーマネージメントを利用する目的は、危機管理と効率的に電池を使用することです。
この場合の危機管理は使用者の安全を守ることはもちろん、電池自体の保護と組み込んだ回路の保護も含まれます。これを実現するには電池の異常を検出し、問題が見つかった場合は電池の機能を遮断する仕組みが必要です。
そのためバッテリーマネージメントは電池保護ICという集積回路によって構成されています。電池保護ICは一般に、四つの回路からなり、過充電・過放電・放電過電流・充電過電流といった項目を検出し、問題があれば遮断する機能を持っています。これらの項目の検出と遮断は、主にコンパレータという素子が使われます。各項目に対応した入力値は、まず電圧に変換されそれぞれのコンパレータ内部に設定された基準値と比較されます。
そして、結果の大小によって各回路を遮断するかどうかの判断が行われます。こうすることで電池内電圧、放電・充電電流が上昇及び低下しすぎないように制御されています。
これに加えて複数の電池の個体差による電圧のばらつきによる、実効的な電池容量の減少を回避するために、各電池電圧をモニターして均等化を行うセルバランス機能をもたせています。これもコンパレータを使用することで実現されています。
参考文献
https://www.zuken.co.jp/club_Z/zz/tech-column/20190627_r012.html
https://algorithm.joho.info/denki-denshi/battery-management-system/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 東洋システム株式会社 | 23% |
2 | 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社 | 9.1% |
3 | ローム株式会社 | 8.2% |
4 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 7.6% |
5 | 神戸電気自動車 | 6% |
6 | パナソニック株式会社 | 5.7% |
7 | 新日本無線株式会社 | 4.8% |
8 | アナログ・デバイセズ株式会社 | 3.3% |
9 | MPSジャパン合同会社 | 3% |
10 | Diodes Incorporated | 2.7% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のバッテリーマネージメントページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
BD14000EFV-Cは車載向けのバッテリーマネジメントを行う、セルバランスに必要な機能をひとつのチップにすべて内蔵してい業界初の自己完結型セルバランサLSIです。
シングルチップで電気二重層キャパシタに使用可能で、複数の過電圧検出機能によりセルの劣化などの異常を検出することができます。
EDLCとの接続に便利な独自の評価ボードを用いれば、EDLCを接続するだけでセルバランスの動作確認が簡単にできます。
ISL78610リチウムイオンバッテリーマネージャーは精度の高いモニタリングとセルバランシング、システム診断機能を特徴とするバッテリーマネジメントICです。マニュアル、セミタイムドモードに加えて、オートバランスモードを搭載し、マイコンを用いて設定した電荷転送値に達するとバランシングを停止することができます。ひとつのセルにつき19.5マイクロ秒の高速電圧スキャンを実現し、すべての主要な機能に対する高確度の診断を行います。
リチウムイオン電池監視LSIはマイコンの制御を必要としない、スタンドアローンタイプのバッテリーマネージメントです。
非常に豊富なラインナップが特徴で、最大動作電圧80 Vを実現しているものや、14の直列セルまでに対応するもの、多段接続によって20セル以上のリチウムイオン電池監視システムを構築することができるものもあります。
業界最小クラスの低消費電流を実現し、システムの省エネルギー化や電池パックの長期保存に貢献します。
S-8424Aシリーズはメイン電源とバックアップ用電源の切り替えを行うことでバッテリーマネジメントを行うCMOS ICです。
切り替えスイッチとその制御回路を内蔵しているだけでなく、2つの電圧制御回路、3つの電圧検出器をひとつのチップに搭載しているため、電源の切り替え機能だけでなく、電圧検出出力信号をマイコンに出力することもできます。
特殊シーケンスを採用しており、バックアップ用電源の有効利用が可能でバックアップシステムを構築するのに適しています。
Model Gaugeバッテリ残量ゲージは、バッテリーの充電状態及び劣化状態を判定することで電力供給可能な時間を予測するバッテリーマネジメントを行うことができます。
低温環境下や重い負荷をかけたときのような過酷な状況でも高い精度でバッテリーの残量情報を得ることができます。
SHA-256認証を用いた電子署名を採用することで組み込んだバッテリーパックの偽造を防止します。
バッテリー特性評価を行う必要がないため簡単にセットアップが行えます。