金属検出機についての概要、用途、原理などをご説明します。また、金属検出機のメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。金属検出機関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:株式会社寺岡精工、2位:株式会社イシダ、3位:株式会社エー・アンド・デイとなっています。
金属検出機は、サンプルに金属の異物が混入していないか確認するための装置です。装置からは電磁波が照射されており、金属が混入したサンプルが通過すると電磁波が変化するという仕組みで金属を検知します。
金属検出機は食品工場や繊維工場の異物混入防止対策として多く使われています。加工食品への異物混入事例において金属は昆虫、毛髪、食品成分、動物組織に続いて多く、健康被害も起こりうる異物であるため、異物検出の重要性は高まっています。
繊細な機械であるため誤作動を起こすこともありますが、検出ヘッドの清掃、サンプルを互いに離して分析するなどの対処を行うと解決できる場合もあります。
金属検出機は食品工場でのHACCPによる管理下などで導入されています。金属検出機は金属の検出に特化しているため、主に非金属(金属も検出可能)を検出するX線異物検出器と併用で使用したり、それぞれ単独で使用したりと対象物や予算に応じて選択します。
使用できる食品の種類としては、ドライなもの、ウエットなもの、アルミ蒸着により包装しているものと様々で、ラーメン、菓子、魚、生肉、かまぼこ、冷凍食品、スナック菓子などが挙げられます。
なお、対象物の水分量や塩分量、温度が結果に影響を与える可能性があることに留意する必要があります。
金属検出機は主に「交流型」と「直流型」に分類されます。その他、コイルの場所を元にした「対向型」と「同軸型」といった分類もできますが、ここでは前者2つを説明します。
交流型の装置は全ての金属を検出可能です。鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性体では、送信コイルから送られる交流磁界の照射によって金属の磁化が起こり、磁力線が金属側に引っ張られる動きを見ることで金属を検知します。アルミニウム、銅、ステンレス銅などの非磁性体では送信コイルからの磁界が渦電流を生み出し、これによって金属付近に発生する磁界の変化を受信コイルが検知することで、金属を発見できます。
直流型の装置は包装材にアルミニウムを用いるレトルト食品やスナック菓子などに使用されます。サンプルが永久磁石である着磁器をまず通過して、その後に検出ヘッドを通過する際、ピックアップコイルで発送する起電力を検知することで、金属を発見します。
またサンプルに含まれる異物の形状・材質、置き場所によって、異物の検出特性が異なるため、装置の特性を把握した上で使用することが望ましいです。
主に食品加工の分野で使用されている食品用の金属検出機は、非金属フレームに巻きつけられたコイルを使用して、食品中に含まれる鉄やステンレス鋼などの金属微粒子を検出します。
金属微粒子が検出器において、通過するコイル下で高周波数フィールドが乱されることにより電圧が僅かに変化します。この電圧変化を計測することにより金属を検出します。
食品用の金属検出機にはマルチスキャン技術が採用されているものが知られています。マルチスキャン技術は、例えば5つの周波数をスキャンすることにより1つの検出器があたかも5つの金属検出器のように機能する技術です。これにより、検出器は検出対象となる各種金属にとって最適に近い周波数で動作するので、高い検出感度を実現することができます。
金属検出機の性能や特性を定量的に確認するためにテストピースが使用されます。
テストピースとしては、一般に鉄やステンレス鋼が使用されます。
テストピースは、検出ヘッドの中で磁界が最も弱い場所を通過するように商品に取り付けます。
テストピースが取り付けられる商品の形状が必ずしも安定しているとは限らないため、テストピースを商品に固定する方法として様々な方法が採用されています。
例えば、ポケットを備えたビニール素材の袋にテストピースをかぶせる方法があります。この方法では、商品をテストピースと一緒にくるむので所望の位置にテストピースを固定することができます。ビニール素材は磁界に影響を与えにくいため測定に適しています。
また商品に輪ゴムを使ってテストピースを固定する方法も知られています。輪ゴムも磁界に影響を与えにくいため測定に適しています。
また同じく磁界に影響を与えにくい樹脂製素材からなるバスケットを使用する方法も知られています。具体的には、外側にテストピースを取り付けたバスケットに商品を入れて固定します。
さらに別の手段として専用治具に固定する方法が知られています。例えば、スタンドパウチなどの倒れやすい商品を支えるために専用の治具を作成して固定することができます。
参考文献
https://dl.cdn-anritsu.com/ja-jp/test-measurement/reffiles/About-Anritsu/R_D/Technical/89/89_088.pdf
https://haccp.shokusan.or.jp/wp-content/uploads/2016/02/h25manual_2_2.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sptj1978/39/6/39_6_441/_pdf/-char/en
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/industrial/food-beverage/food-beverage-learning-center/food-manufacturing-processing-information/packaged-food-inspection-information/multiscan-food-metal-detection-technology.html
https://takuminotie.com/blog/2016/11/23/post-16322/2/
https://www.anritsu.com/ja-jp/infivis/knowledge-center/technical-note/vol11
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
金属検出機のカタログ一覧はこちら企業
株式会社システムスクエア NIP株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社寺岡精工 | 14.7% |
2 | 株式会社イシダ | 13.4% |
3 | 株式会社エー・アンド・デイ | 10.1% |
4 | 株式会社セイシン企業 | 9.7% |
5 | 株式会社システムスクエア | 9.2% |
6 | 日新電子工業株式会社 | 8.3% |
7 | アイリス株式会社 | 6.9% |
8 | アンリツインフィビス株式会社 | 6.5% |
9 | 株式会社佐藤商事 | 5.5% |
10 | ニッカ電測株式会社 | 5.1% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月の金属検出機ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている金属検出機が含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。