電力ケーブルについての概要、用途、原理などをご説明します。また、電力ケーブルのメーカー11社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。電力ケーブル関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:西日本電線株式会社、2位:住友電気工業株式会社、3位:株式会社フジクラ・ダイヤケーブルとなっています。
電力ケーブルとは、動力機器や受変電設備に電圧を印可し、電力を供給するケーブルのことを指します。制御用ケーブルに流れる電流は低いため、断面積を小さくできるのに対し、電力ケーブルは高い電流を流す必要があるため、比較的太くなるのが特徴です。
一般に、送電する電力の大きさと電圧に応じてケーブルの太さが決まります。経済的には電力ケーブルは細いほど安価です。
送電電圧は高いほど電力ケーブルを細くなります。ただし、電圧を上げると、受変電設備の絶縁距離が長くとる必要が出てきます。ケーブルを細くするメリットよりも受変電設備が巨大となるデメリットが大きくなることも少なくありません。
送電電力は大きいほど電力ケーブルは太くなります。必要となる電力によって、送電電圧を選定します。
電力ケーブルは、主に動力機器への電力供給用と、受変電設備用に用途が分かれます。
動力機器への電力供給用としては、屋外機器に対しては、ビニル系ケーブル(CV,CVT等)やゴム系ケーブル(2PNCT等)が使用されます。
ビニル系ケーブルは、大型ブロワや大型海水ポンプ等、固定使用される動力源に対して多く使用されます。外皮が固くて衝撃に強く、獣害などにもさらされにくいという特徴があります。
ゴム系ケーブルは、通電したままケーブルを曲げることができるという特徴を持っています。ケーブルベア内部やカーテンケーブル等、動力源が移動する場合に多く使用されます。家庭用や高層ビルのオフィスなどでも、VCTF等のゴム系ケーブルが使用されます。可撓性が高いため、建物の隙間等の細い場所に入り込みやすいためです。
受変電設備用のケーブルは、主にビニル系ケーブルが使用されますが、屋内用絶縁ビニルケーブル(IV,KIV等)等が使用される場合もあります。屋外では固いシースを持つビニルシース付のケーブルが使用されます。屋内用絶縁ビニルケーブルは堅牢な受電盤内等で使用されます。
電力ケーブルは、低電圧電力用と、高電圧電力用で構造が異なります。
低電圧電力用ケーブルの構造は、銅製の芯線を最初に絶縁ビニルによって外部と絶縁しています。さらに、絶縁ビニルの外皮として架橋ポリエチレンやキャプタイヤゴムを巻きます。低電圧電力を供給する機器の直前で外皮を剥いて、ビニル電線から芯線を露出させて使用します。電力源は三相交流が主流の為、絶縁ビニル線を3本または接地用配線を含む4本を1まとめとしている場合がほとんどです。
高電圧電力用ケーブルの構造は、銅製芯線を最初に架橋ポリエチレン等の絶縁体で覆います。その外側に遮蔽と呼ばれる導電素材が巻かれており、最後にシースとして架橋ポリエチレン等を巻きます。遮蔽が存在する理由は、高電圧電力は強烈な電磁波を周囲に放出するためです。遮蔽が無ければ、周辺機器や周辺配線に高い誘導電圧を印可する可能性があります。人体に対しては、近づくだけで感電事故を発生させる恐れもあります。遮蔽を接地することで誘導電圧を安全に大地に逃がす構造を取っています。国内では、6,600V以上の電力ケーブルに遮蔽が施されます。
参考文献
6600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル 6600V CV、6600V CVT https://www.swcc.co.jp/sfcc/products/detail/sfcc014_2041.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 西日本電線株式会社 | 20.5% |
2 | 住友電気工業株式会社 | 14% |
3 | 株式会社フジクラ・ダイヤケーブル | 13.6% |
4 | 古河電気工業株式会社 | 9.4% |
5 | 昭和電線ケーブルシステム株式会社 | 9.2% |
6 | 古河電工産業電線株式会社 | 7.7% |
7 | 日立金属株式会社 | 7.3% |
8 | 住電日立ケーブル株式会社 | 6.7% |
9 | 株式会社ベルデンキ | 5.2% |
10 | 光昭株式会社 | 4.4% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月の電力ケーブルページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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