色温度計のメーカー14社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
色温度計とは、対象が放射する光の波長の分布に対して単位をケルビン(K)とする色温度を指標に色を数値的に計測する装置です。写真技術によって発展し、写真用色温度計、照明用色温度計などの分類があります。
色の物理的性質と人間の感覚との関係から光の輝度と相関色温度を同時に測定する色彩輝度計、照射された光の明るさを示す照度、RGB色度や色空間の距離である色差を測定することができる色彩照度計など関連した装置が存在します。
色温度計は写真や照明、デジタル画面などへの様々な応用があります。
色温度計により写真における色温度を光源の違いによってたとえば太陽光を5500K、タングステンライトを3200Kとして計測し、撮影や出力、印刷時の補正の指標とすることが可能となります。
同様に、照明用色温度計は人工的光源の色を物理的に測定することで、太陽光下の自然な固有色の再現に役立てられます。
また、デジタル領域のホワイトバランス、色の調整にも応用されています。
色温度計のうち、写真用色温度計では多波長の分光データから2色(赤青)の色温度を元に計測されています。
また、光源にフィルターを用いて色温度を補正する量で色温度を計測することができますが、これには色温度の逆数を用いたLB(色温度変換) ミレッド(Microreciprocal degree)値や、CC(Color Compensating)密度値などが使われます。
LB値は写真フィルムが低い色温度の設定では赤く、高い色温度では青く撮影されることに基づいています。
また、CC密度値はシアン、マゼンダ、イエローの3原色とその補色であるレッド、グリーン、ブルーのフィルターによって自然な色への補正を行うのに必要な値から計測されます。
照明用色温度計は色彩照度計とも呼ばれ、人間の感覚である分光感度をもとに光源に近似した色に見える黒体放射の温度である相関色温度を指標として計測します。
色温度計は相関色温度が緑の色を表すことができないことや、LEDに対応しているかどうかなど装置による特性を目的に応じて把握する必要があります。
参考文献
https://patents.google.com/patent/US5565990A/en
(Hosoi, N., Yamaguchi, S., Uematsu, M., & Okui, Y. (1996). U.S. Patent No. 5,565,990. Washington, DC: U.S. Patent and Trademark Office.)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/senshoshi1960/42/3/42_3_147/_pdf/-char/ja
https://www.cybernet.co.jp/optical/course/word/s19.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
荏原計器製作所のマイクロスイッチ付き温度計は、耐久性と安全性に優れた製品で、使用頻度の多い現場でも精度の高い計測が可能です。
直結型のAEM型と壁掛型のBEM型の2種類のラインナップがあり、化学工場や食品工場など、あらゆる分野の温度指示計として利用されています。
スイッチはスナップフィット構造になっているため、多少の振動に強い点で優れているが、温度設定の際はその都度ケースのフタを開ける必要があるため、作業効率面においてはやや欠点がある。
林電工株式会社の放射温度計マラソンMMは、高強度かつコンパクトな据付型の非接触温度計です。
温度レンジの幅広さが特徴で、-40〜3000 ℃までの測定が可能なため、過酷な環境下でも安全で、精度の高い測定ができます。
照準はスコープ、レーザー、ビデオの3つから選ぶことができ、工程に合わせた組み合わせや条件設定で使用することも可能です。
ボディーはステンレス鋼のため熱が伝わりづらく、サビや変質などのダメージに加え、防水性にも優れています。
ニッシン産業の高機能2色・単色温度計ENDURANCEシリーズは、ガラス越しでの測定が可能な、小型サイズの製品です。
温度レンジの幅広さが特徴で、50〜3200 ℃までの測定が可能です。
PC用ソフトウェアのツールが充実しており、放射率の自動検出機能をはじめとする、セットアップやモニタリングの機能が豊富にカバーされています。
アラーム機能によりレンズ清掃のタイミングが通知されるため、都度汚れの確認する必要がなく作業を効率化することができます。
ジャパンセンサーのレーザー同光軸放射温度計は、加工点の温度測定ができるため、レーザーの影響を受けずに高品質な加工が可能です。
CCDカメラ、LED照準ポインタが搭載されているため、加工点の確認やポインタでの位置合わせが容易に行える点が特徴です。
応答速度は0.1 msと世界最高クラスの速さを誇り、急激な温度変化が生じた場合でも確実に測温することができます。
オーダーメイドタイプのため、現場のニーズに合わせて様々なシーンに対応できるメリットを持ちます。
コニカミノルタの分光放射輝度計CS200Aは世界最高水準の測定性能を誇り、正確性の高い分析が必要とされる現場で支持を受けています。
独自の技術により、測定角1度の場合、測定輝度範囲0.0005〜5000 cd/m2までと超低輝度の測定が可能です。
偏光誤差が少なく、低輝度からでも測定時間が短いことが特徴です。
測定角は1°、0.2°、0.1°の3種類に切り替えることができるため、用途に合わせて最適な条件を設定することが可能です。