大気圧プラズマ装置のメーカー15社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
大気圧プラズマ装置とは、大気中においてプラズマ放電を発生させ、ラジカルやイオンといった活性種により、有機物や酸化物の除去をするための装置です。
プラズマ発生用の反応ガスと電源のみで構成され、減圧槽を必要としないという特徴があります。
高分子材料などに用いると、表面にプラズマを照射することで表面の有機膜を除去することができます。あるいは金属表面の酸化物を除去することも可能です。
卓上で利用できる小型の装置も開発され、産業用に限らず学術研究など幅広く利用されます。
大気圧プラズマは樹脂やフィルムといった高分子材料の表面に対して、損傷を与えることなく高速で表面改質をすることができます。
そのため、こうした表面改質を必要とする半導体、電子部品、プラスチック、ガラス製品の製造など、大気圧プラズマ装置の使用例は多岐にわたります。
具体的にはプラズマとの反応を利用した表面をクリーニングや、高分子表面の組成を変化させることで、親水性の向上などを測ることが期待できます。
あるいはポリエチレンやポリプロピレンといった材料であっても、各種接着剤(ウレタン系やエポキシ系)との接着強度を高めることができます。
まずプラズマの発生原理について解説します。
物質には固体、液体、気体と呼ばれる3相という状態がありますが、プラズマはさらにエネルギーの高い状態で第4の状態と呼ばれることがあります。
気体原子にエネルギーを与えると、原子を構成する電子が原子から飛び出し(電離)します。電離した電子は高エネルギーで周囲の原子と衝突することで、さらにこれらの原子を電離します。
プラズマ中ではこのような電離現象が繰り返し引き起こされ、電子と残されたイオンとが高いエネルギーを持って混在している状態です。ただ、全体としてはイオンと電子による電荷分布は中性に保たれています。
例えば、酸素プラズマを発生させた場合には、樹脂を構成する炭素原子と結合し、CO2として表面から脱離します。この化学反応を利用すると、樹脂の表面改質やクリーニングなどを行うことができます。
プラズマというと、数千から数万度の高温状態のイメージもありますが、これは熱プラズマと呼ばれる状態です。
しかし、上記で述べたプラズマは「低温プラズマ」と呼ばれ、高周波パルス電源を用いることで比較的低温であってもプラズマの発生が可能となっています。
参考文献
https://www.aqa-kyoto-plasma.com/blank
https://www.fuji.co.jp/about/plasma/
https://www.technoalpha.co.jp/products/board/diener/plasmabeam.html
社員数の規模
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