超音波風速計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、超音波風速計のメーカー11社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。超音波風速計関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:株式会社ソニック、2位:ヴァイサラ株式会社、3位:英弘精機株式会社となっています。
超音波風速計とは、風速計の1種で、大気中の風や排気口から出る風などの強さを測定するために、風向きや速さを測定する装置です。
風速計には複数の方式がありますが、超音波風速計は他の風速計のように2次元ではなく、3次元での立体的な観測が可能なのが大きな特徴です。つまり、風の吹上や吹き下ろしといった鉛直方向成分も観測することが可能になります。
また、機械的に可動する構造ではないため、強風でも破損の恐れが少なく、過渡的な変化にも追従しやすいのも特徴の1つです。
風速計は、屋外向けに雨や雪などに強いものから、屋内向けにクリーンルームや精密性が要求される製造現場での環境調査の使用に適したものまであります。中でも超音波風速計は、以下の用途で使用される場合が多いです。
超音波風速計は、風速によって変化する音速の変化量で音速を測定します。超音波で風速が計測できるのは、空間の中で風が吹いているような状態、つまり運動している大気の中を音波が伝播する際には、音は風によって流されるために、伝わるまでの時間が変化するからです。
具体的には、向かい合わせたトランスデューサー (超音波送受信器) の間を、発信部から発信した超音波パルスが受信部で受信されるまでの時間から、超音波が2点間を伝播する所要時間を計測し、双方からの伝播時間を比較しています。空気に動きが無い状態では、すべての方向の超音波パルスの伝播時間が等しくなります。
しかし、風等の影響がある場合、伝播時間は等しくなりません。風下方向に発射された超音波と、風上方向に発射された超音波が、対面のトランスデューサーに到達する時間には差異が生じます。この原理を利用し、それぞれの対のトランスデューサー間での伝播時間の変化を元に、システムが風速と風向の値を算出します。
2つのトランデューサー間の超音波パルスを送受信する時間から、水平の風向風速の測定が可能です。
2次元超音波風速計に加え、鉛直成分風速 (吹き上げ・吹き下ろし) の3次元風速の測定が可能となり、立体的な観測が可能となります。3方向120度の角度で測定します。
1. 熱式風速計
熱式風速計は、熱を持ったセンサーが、風によって冷却される際に生じる電気抵抗の変化を利用して風速を計測します。風速以外にも風量、風温、湿度、圧力などの項目も測定できるのが特徴です。
空調機器の検査やメンテナンス、クリーンルーム内や製造現場の環境検査など、主に屋内で使用されます。
2. ベーン式風速計
ベーン式風速計は、扇風機のような回転翼の回転数から、風速を計測します。手軽に持ち運びできるので、屋内外問わず広く使われます。ただし、計測時には風速計を、風の向きに上手く向けなければなりません。
3. 風杯型風速計
風杯型風速計は、風を受けた風杯という半球状の部品が回転軸を中心に回る速度によって風速を計測します。風杯は通常2つか3つ備えられています。2次元に対して方向を問わずに計測することが可能です。
クレーンなどの高所や鉄道、ロープウェイ等の強風監視に使用されます。風向きによらず風速だけを知りたい場合に向いている風速計です。
4. 風向風速計
風向風速計は自由に回転できる本体の一方にプロペラがあり、その反対側に垂直尾翼があります。風が吹くと垂直尾翼によって自動的にプロペラが風上を向き、正しく風速を計測できるのが特徴です。気象観測や屋外での環境調査に使用されます。
参考文献
https://metoree.com/categories/anemometer/
https://www.rex-rental.jp/feature/37/anemometer#p03-01
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超音波風速計のカタログ一覧はこちら企業
グリッドリンク株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ソニック |
24.5%
|
2 | ヴァイサラ株式会社 |
15.3%
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3 | 英弘精機株式会社 |
11.2%
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4 | ハカルプラス株式会社 |
11.2%
|
5 | ANEOS株式会社 |
10.2%
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6 | FT Technologies |
6.1%
|
7 | AgriExpo |
5.1%
|
8 | 株式会社ジェピコ |
5.1%
|
9 | 株式会社シーエス特機 |
4.1%
|
10 | 株式会社プリード |
4.1%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月の超音波風速計ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2軸超音波式風向風速計「86000」は、可動部がないため風速0m/sからの測定が可能であり、高速応答および高精度(風速:± 2% ± 0.1m/s (30 m/s)、風向:± 2°)な風向風速の測定に適しています。
風速0~75m/s、風向0~360°の測定が可能であり、温度-40~60℃での動作が可能です。
ボディ部とトランスデューサ部には、凍結を防止するためのヒータが付属しています。
大きさは、H290×Φ110mm、重さは0.4kgです。
2次元超音波風向風速計は、微風から強風域までの測定が可能であり、測定範囲は0m/s〜90m/sです。
3つの超音波センサーから3軸の風速を測定し、その中から最適な2軸を選んで風向・風速を算出しているため、高い信頼性のデータを取得することが可能です。
一般的な気象観測や局地的な強風災害観測、低層の気象観測や局地気象観測など様々な用途での観測に適しています。
SA-10およびSA-10Hモデルは小型で軽量、SA-20モデルは低消費電力モデルであることが特徴であり、SA-10Hモデルはヒーターを内蔵しているので、寒冷地での使用が可能です。
超音波風向風速計「WMT700」は、超音波技術を利用して2次元の風向風速を測定します。
素材は高耐久性のステンレスが使用しており、可動部分がなく、汚れや腐食への耐性があり、ヒーター付きの寒冷地向けモデルもあります。
気象学・航空・海上・風力発電などの分野での使用に適しており、明確な北方向指示表示、差し込み式取り付け方式により容易な設置が可能です。
搭載されているヴァイサラ WINDCAP® 超音波風向風速センサは、高精度な全方位計測が可能であり、標準的に自己診断機能と計測検証機能を備えています。
FT7シリーズは、風速・風向・温度を測定する超音波風速・風向計であり、デジタルもしくはアナログインターフェイスに対応しています。
衝撃・振動・電磁干渉・太陽放射に対する耐性や防水性があり、温度-40°C〜+ 85°C、最大高度4000mでの動作が可能です。
風力タービンからドローン・気象学・海洋航行など、さまざまな分野での使用が可能であり、メンテナンス不要で過酷な気候条件のもと何年でも使用が可能です。
超音波式風向風速計「UA2D」は、可動部がないため、風速0m/sからの測定が可能であり、最大風速75m/sまで高性能での測定が可能であり、さらに突風などの正確な測定も可能です。
発信器ヘッドに強化ヒーターが設置されており、防氷防雪対策がなされていることが特徴です。
高速サンプリング(400Hz)にて測定データの処理を行い、測定値の最高値・最低値・平均値・変動などがデジタル表示器に表示され、多彩な外部出力を備えています。