西川計測株式会社

【2021年版】水素製造装置5選 / メーカー9社一覧

水素製造装置のメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。


目次


水素製造装置とは

水素製造装置は水素を作り出すことのできる装置ですが、製造方法は大きく分けて二つあります。

一つ目はLPガス等の水蒸気改質です。原料はLPガスのみではなく褐炭と言った化石燃料やメタンなど炭化水素も使用できますが、実用化されている水素製造装置の原料にはLPガスが使用されています。

もう一つが水の電気分解で、アルカリ性の水を電気分解して作り出します。水をアルカリ性にする際には一般的に水酸化カリウムが添加されます。

水素製造装置の使用用途

近年では家庭用のコージェネレーション機器が普及していますが、コージェネレーションは水素を燃料として使用し、燃料電池により発電がおこなわれます。このコージェネレーション用の燃料である水素を作り出すために機器内で都市ガスから水蒸気改質で水素が作り出されています。

水素ステーション用の水素も今のところ水蒸気改質で作られていますので、水蒸気改質の方がより電気分解よりも広く使用されています。

工業用ではガラス製造や金属処理用の還元剤用に水素は使用されていますので、これらの用途にも水素製造装置は用いられています。

水素製造装置の原理

水蒸気改質法は高温の水蒸気を炭化水素に吹きかけることで水と炭化水素を反応させ、反応後のガスとして水素が得られます。炭化水素中の炭素は水の酸素と結びついて一酸化炭素を形成しますので、炭化水素と水の両方から水素分子が分離されます。

電気分解法は二つの電極をアルカリ性の液体に入れてこの両方の電極に電圧をかけることで電気分解反応が始まります。水素は陰極から発生し、陽極からは酸素が発生します。純粋な水はイオンを含まないので電流が非常に流れにくいです。電気を流すために電解質を加えるわけですが、何でもいいわけではありません。例えば電解質に塩酸を使用しますと陽極から酸素ではなく塩素が発生してしまい、塩酸の水溶液は次第に薄まっていってしまいます。このため、常に塩酸を供給し続けなければならず非効率になります。

その点水酸化ナトリウムを使用しますと、陰極から水素、陽極から酸素と単純に水が電気分解されますので水酸化ナトリウムを追加することなく電気分解をし続けることができます。

製油所で用いられる水素製造装置

現在の石油精製工場での製油では、水素は欠かせない存在になっています。

製油の工程の中で、原料や製品に含まれる硫黄化合物質等を含んだ有害な物質から硫黄分を除去する「脱硫」と呼ばれる工程で水素が用いられます。また、水素ガスを用いた触媒反応により良質な石油などの製品を作る水素化分解装置などにも用いられます。特に重油の製油の工程では水素を大量に使うため、様々な工業プロセスから副次的に生産された水素(副生水素)のみでは不足してしまうことから、石油精製工場では水素製造装置が併設されることが多いです。現在多く用いられている、炭化水素を用いた水素製造の方法としては、スチームから触媒上で熱化学反応を進めるスチームリフォーミング法と、無触媒で反応を進める部分酸化法の2種類があります。

製油所の水素製造装置を用いた水素製造や副生水素などにより、2030 年には120 ~180億 Nm3(ノルマルリューベ)ほどになる試算が出ています。(現在の国内水素供給は150億 Nm3程度)

また、最近では水素と酸素の化学反応によるエネルギーを用いて走行する水素自動車(FCV)の製造も進んできており、製油所において水素製造装置は益々需要が増える存在となりそうです。

水素製造装置の市場シェア

水素エネルギーの活用は、今後の「脱炭素化」にむけた取り組みとしてエネルギー分野を中心に国内外で導入が進み、今後も利用の拡大が予想されます。

日本での水素エネルギーの市場規模としては、2020 年度では約950 億円以上を見込んでいると言われています。そのうち製造分野は81 億円となっていますが、2050 年には製造分野だけでも1620 億円、全体では1 兆2200 億円以上に拡大すると予測されるほど、大きな市場になりつつあります。

これは2017 年12 月に国が策定した「水素基本戦略」を元に、国全体として水素社会実現のための取り組みを広げていることも要因のひとつです。

参考文献
https://www.awi.co.jp/business/industrial/plant/vh.html
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/termlist/1000971/1000981.html
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/termlist/1001150/1001222.html
https://www.toyo-eng.com/jp/ja/products/refinery/hydrocracking/
https://www.eneos.co.jp/business/hydrogen/supply_chain.html
https://www.env.go.jp/seisaku/list/ondanka_saisei/lowcarbon-h2-sc/about-hydrogen/
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2523
https://www.nedo.go.jp/content/100639757.pdf

水素製造装置のメーカー情報

水素製造装置のメーカー9社一覧


水素製造装置のメーカーランキング

社員数の規模

  1. 1 日立造船株式会社
  2. 2 東芝エネルギーシステムズ株式会社
  3. 3 大阪ガス株式会社

設立年の新しい会社

  1. 1 東芝エネルギーシステムズ株式会社
  2. 2 PeakScientific
  3. 3 住友精化株式会社

歴史のある会社

  1. 1 大阪ガス株式会社
  2. 2 エア・ウォーター株式会社
  3. 3 西川計測株式会社

水素製造装置5選

自立型水素エネルギー供給システム「H2One™」

東芝エネルギーシステムズ株式会社 自立型水素エネルギー供給システム「H2One™」 画像出典: 東芝エネルギーシステムズ株式会社公式サイト

特徴

自立型水素供給システムH2One™は水のAEM式電気分解による水素製造装置を中核とした、地域への電気、燃料供給のためのソリューションです。

単に水素を製造するだけではなく、電気分解向けの電力への再生可能エネルギーの利用や燃料電池による貯蔵、電力や水素燃料の供給までを自動でコントロールします。

集約化されたワンコンテナモデルでは1N㎥/hrの水素製造装置と水素タンク、PEFC式の燃料電池及び蓄電池が併設され、非常時に電力、燃料、温水等を供給することが可能です。

東芝エネルギーシステムズ株式会社の会社概要

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水素発生装置(HYDROSPRING®)

日立造船株式会社 水素発生装置(HYDROSPRING®) 画像出典: 日立造船株式会社公式サイト

特徴

水素製造装置HYDROSPRING®は水を電気分解することによって水素を発生させるオンサイト型の製品で、発電用タービンの冷却や半導体製造のために使用されます。

原料としては水を使用し、分解のための電気を供給することにより、99.9999%の極めて高純度な水素を生成することが可能です。

ボタン1つでの操作が可能で廃液処理や高圧ガスの取扱が不要、水素の貯蔵が不要で必要に応じて生産、供給可能なため取り扱いが容易なことが特長として挙げられます。

装置のラインアップは必要な水素の容量に合わせて1N㎥/h~100N㎥/hまで複数の種類を取り揃えています。

日立造船株式会社の会社概要

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オンサイト型コンパクト水素製造装置「HYSERVE」

大阪ガス株式会社 オンサイト型コンパクト水素製造装置「HYSERVE」 画像出典: 大阪ガス株式会社公式サイト

特徴

水素製造装置HYSERVE30は都市ガスを改質、精製して水素を発生させる製品で、工業用途や燃料製造用途に使用することが可能です。

原料としては中圧都市ガスを使用し、改質により99.999vol%以上の純度の水素を発生させることが可能です。

特長としては原料の特性により圧縮動力が少なくて済むこと、操作が容易で遠隔監視が可能であること等が挙げられます。

この装置によって供給される水素の量は30N㎥/hとなります。

大阪ガス株式会社の会社概要

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大型水素製造装置

三菱化工機株式会社 大型水素製造装置 画像出典: 三菱化工機株式会社公式サイト

特徴

コンパクト水素製造装置HyGeia 50は都市ガスやLPGを改質、精製して水素を発生させる製品で、工業用途や燃料製造用途に適しています。

原料である都市ガスやLPGを水蒸気で改質することにより、純度99.999vol.%以上以上の水素を発生させることが可能です。

特長としては装置の負荷の調整が可能で水素の必要量に応じて生産を調整できること、高圧ガス保安法の適用外で、保守が容易であること等が挙げられます。

この装置によって供給される水素の量は50N㎥/hrとなります。

三菱化工機株式会社の会社概要

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AEM式水電解水素発生装置

Enapter AEM式水電解水素発生装置 画像出典: Enapter公式サイト

特徴

水電解水素製造装置EL 2.1は水を陰イオン交換膜で電気分解して水素を発生させる製品で、燃料、産業目的での水素製造に適しています。

原料としては水を使用し、電気分解により純度99.9%の水素を発生させることが可能です。

モジュール設計とソフトウェアでの管理を特長としており、設置が容易で遠隔操作や複数台での並列稼働が容易です。

装置1台によって供給される水素の量は500 NL/hr ですが、必要に応じてスタックさせることにより、大量の水素を供給することができます。

Enapterの会社概要

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